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第1章 なりゆき おどろき うしろむき
第1話 きっかけはファン
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人生が一変する要因の始まりは、時を遡る事4日前。
交通量が最も少なくなる深夜二時。
仕事を終えたばかりの俺は、まるで自宅に帰るかのようにとある店の扉を開ける。
レトロな雰囲気な店内には、スパイスの芳しい香りが充満していて、腹の虫がいち早く準備が整ったと合図を出す。
そう、ここは【カレーハウスGOGO1等屋】通称GOGO1というカレー店である。
「いらっしゃいませ~こんばんは~って、隼人かよ」
俺の顔を見るなり、店員の男はガッカリと安堵感の混ざった表情を見せる。
ほぼ毎日通い詰めている俺に対して、それは大変失礼だと思う。
ここのカレーは俺の源、つまりは一ノ瀬隼人(いちのせ はやと)のエネルギー源である。
食欲のコンディションを下げる様な発言はやめてほしいものだ。
ちなみに、この店員は竹下実(たけした みのる)。幼馴染で、俺には数少ない友人の一人である。
「なんだよ。一応、数少ない深夜帯の貴重な客だぞ?」
「いや、良いんだけどさ。せめてその土方の作業着を着替えてから来いよな」
確かに俺は汚れた作業着姿のままだが、毎度の事なので既に許可を得ているものと考えていたのだけど。
何処に座ろうかと店内を見渡すと、カウンターの最奥にもう一人の先客が居た。
着ている服装は風変わりで地味な民族衣装に見える。
「珍しく貸し切りじゃなかったか」
少し離れたカウンター席に座ると、実がメニュー表と水を持って来た。
俺の視線に気付いたらしく、溜め息をつき説明を始める。
「あの客な、30分前からメニュー表とにらめっこしてるんだ。格好もだけど髪も銀髪だし、外人の女の子みたいなんだが、俺は英語喋れないから、注文呼ばれる時変わってくれないか?」
「俺も英語出来ないよ。それ以前に、そもそも英語じゃないかもしれないだろ?それはともかく、いつもの隼人スペシャルを頼むよ」
「お前も飽きないね~?…オーダー入りましたー!ビーフソース3辛、ライス600でチーズ・パリパリチキン・ゴロゴロ野菜のトッピングです!」
「あいよ~‼︎」
深夜にも関わらず、カレー店の雰囲気に似合わない元気な声が厨房から返事が返って来る。
調理師である陳 麗蘭(チン レイラン)は、元は中華料理店で働いていたため、その癖が消えずにいるのだ。
しかし、中華料理店で培った手際の良さは流石というべきで、他店と比べてのパリパリチキンの衣のパリパリ具合は随一と言っても過言ではないだろう。
というか、1日中居る気がするけど、彼女の勤務時間もブラックじゃないかな?
「す、すみません。…私にも…同じ物を頼みます…」
「あ、ハイ。かしこまりました。オーダー入りましたー!ビーフソース3辛、ライス600でチーズ・パリパリチキン・ゴロゴロ野菜のトッピングです!……っていうか、日本語喋れるじゃん」
どうやら品選びに悩んでいただけだったらしい。
「ふふふ、隼人スペシャルの虜がまた増えるな」
この店でのレパートリーは色々と試したが、この組み合わせが1番だと自負している。
「はい、お待た」
しばらくして、隼人スペシャルが魅惑の香りと湯気を纏って運ばれてきた。
目の前に置かれるなり、スプーンを取り出して薄ピンクゴールドに輝くスープを一掬いする。
軽く香りを吸い込み堪能すると、一気にパクッと咥える。
「やっぱ、美味っ‼︎」
毎日同じ物を食べているが、決して飽きる事は無い。
俺の身体はこのカレーで回っていると言えるかもしれない。
チラッと、奥の彼女を見て見ると、一心不乱にガツガツと食べている。
間違いない。彼女はもう隼人スペシャルの虜になっただろう。
「ふぅ~、美味かった。…でも今日の楽しみが終わったなぁ。後は寝るだけだ」
「おいおい、俺の貸したラノベは読んでんだろうな?水、お代わりいるか?」
「あ、水はいらないよ。借りたラノベ?ああ、一応読んでるよ。…仕事への通勤途中に」
「お前、自転車だろ⁉︎ながら読書をするなよ⁉︎」
「してねぇよ。電車で移動する時だけだよ。それ以外は貴重な睡眠時間だからな。読書はそのタイミングしかない」
「相変わらず、働き過ぎだな。その内に倒れるぞ?もうちょっと減らせないのか?」
現在の隼人の一日のスケジュールは、AM4:30起床、5:00より新聞配達と牛乳配達から始まり、8:00から生ゴミの回収等の衛生事業。
10:00から14:00までビルクリーニング。17:00から警備員。
21:00から夜間工事現場の土木作業。終わるのが大体2:00で、一日でちゃんと食事を取るのは、たまに作業場で頂き物がある以外はこのカレーのみである。
「ババアの手術費には、まだまだ足りねーんだよ」
「だからってよ。お前が倒れたら意味ねーじゃんよ?」
実が心配するのも分かるし、有り難い事だと思う。
だが、毎日15:00から病院で面会する度に、「鼻垂れに世話なんか焼かれたくないね!」と憎まれ口を叩くババアに、俺は恩を返さなきゃならない。
「もう寝る時間だ。それに、明日はビルクリーニングのシフトが休みだ。たっぷり寝るさ」
思いを断ち切るように立ち上がり、注文票を掴みレジへと移動する。
実も、軽く溜め息をつきレジへと回った。
「す、すみませんが…」
財布を開いて支払いをしようとする隼人の服の裾を、先程の女性が軽く引っ張る。
「そ、その、ここでの支払いは、この硬貨では出来ないのでしょうか?」
麻布の巾着らしき物から数枚の金貨を取り出して見せた。
それを見た実は、あちゃーと頭を描く。
「日本円持ってなかったか…カードとか…も持ってませんよね?」
「かあど?すみません、この地に来たのは初めてで、恥ずかしながら現状、何一つ理解していない状況です」
どうやら嘘をついている様には見えない。
本当に困っていると感じた隼人は、電話を取ろうとする実に待つ様に合図する。
このままでは彼女は無銭飲食になってしまう。
「あの、ちょっとその金貨見せてもらえますか?」
彼女が手にしていた金貨を受け取り、よく観察する。
前に古物商でバイトしていた際に、確か似た品を見た事がある。
「これは…アウレウス金貨ですね。ネロとジュピター神だと…確か一枚で約80万円くらいの価値が有りますよ。明日にでも、紹介する古物商でその金貨を売却して頂けたら、今回のお代は私が支払いしますよ」
「待ってくれ。それでは貴方は損するだけではないか?」
「大丈夫です。その古物商から、ちゃんと紹介料を頂きますから。実、そういう訳だから、彼女のお代も俺が払うよ」
「良いのかよ?」
「ああ。困ってる奴見捨てたりしたら、ババアがうるさいからな」
財布の中身がかなり軽くなったが、隼人スペシャルのファンが目の前で無銭飲食するのは見たくない。
それに、今から寝ようというのに上手く寝付けそうにないだろうからな。
「分かった。毎度あり」
2人分の食事代を払って、古物商宅への地図を書いて渡すと、隼人は誰も待っていない自宅へと帰るために店を出た。
「あの、2、3、聞きたい事があるのですが…」
彼が出て行った後、彼女は実を捕まえて質問をしてから後を追う様に出て行った。
再び閑古鳥が鳴く店内に戻ると、実はあ~あと愚痴をこぼした。
「こんな事なら、俺が立て替えて払えば良かったなぁ。めっちゃ可愛い娘だったし」
いくら愚痴ったところで、返事は厨房から微かに聞こえる陳さんの寝息くらいだった。
交通量が最も少なくなる深夜二時。
仕事を終えたばかりの俺は、まるで自宅に帰るかのようにとある店の扉を開ける。
レトロな雰囲気な店内には、スパイスの芳しい香りが充満していて、腹の虫がいち早く準備が整ったと合図を出す。
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ほぼ毎日通い詰めている俺に対して、それは大変失礼だと思う。
ここのカレーは俺の源、つまりは一ノ瀬隼人(いちのせ はやと)のエネルギー源である。
食欲のコンディションを下げる様な発言はやめてほしいものだ。
ちなみに、この店員は竹下実(たけした みのる)。幼馴染で、俺には数少ない友人の一人である。
「なんだよ。一応、数少ない深夜帯の貴重な客だぞ?」
「いや、良いんだけどさ。せめてその土方の作業着を着替えてから来いよな」
確かに俺は汚れた作業着姿のままだが、毎度の事なので既に許可を得ているものと考えていたのだけど。
何処に座ろうかと店内を見渡すと、カウンターの最奥にもう一人の先客が居た。
着ている服装は風変わりで地味な民族衣装に見える。
「珍しく貸し切りじゃなかったか」
少し離れたカウンター席に座ると、実がメニュー表と水を持って来た。
俺の視線に気付いたらしく、溜め息をつき説明を始める。
「あの客な、30分前からメニュー表とにらめっこしてるんだ。格好もだけど髪も銀髪だし、外人の女の子みたいなんだが、俺は英語喋れないから、注文呼ばれる時変わってくれないか?」
「俺も英語出来ないよ。それ以前に、そもそも英語じゃないかもしれないだろ?それはともかく、いつもの隼人スペシャルを頼むよ」
「お前も飽きないね~?…オーダー入りましたー!ビーフソース3辛、ライス600でチーズ・パリパリチキン・ゴロゴロ野菜のトッピングです!」
「あいよ~‼︎」
深夜にも関わらず、カレー店の雰囲気に似合わない元気な声が厨房から返事が返って来る。
調理師である陳 麗蘭(チン レイラン)は、元は中華料理店で働いていたため、その癖が消えずにいるのだ。
しかし、中華料理店で培った手際の良さは流石というべきで、他店と比べてのパリパリチキンの衣のパリパリ具合は随一と言っても過言ではないだろう。
というか、1日中居る気がするけど、彼女の勤務時間もブラックじゃないかな?
「す、すみません。…私にも…同じ物を頼みます…」
「あ、ハイ。かしこまりました。オーダー入りましたー!ビーフソース3辛、ライス600でチーズ・パリパリチキン・ゴロゴロ野菜のトッピングです!……っていうか、日本語喋れるじゃん」
どうやら品選びに悩んでいただけだったらしい。
「ふふふ、隼人スペシャルの虜がまた増えるな」
この店でのレパートリーは色々と試したが、この組み合わせが1番だと自負している。
「はい、お待た」
しばらくして、隼人スペシャルが魅惑の香りと湯気を纏って運ばれてきた。
目の前に置かれるなり、スプーンを取り出して薄ピンクゴールドに輝くスープを一掬いする。
軽く香りを吸い込み堪能すると、一気にパクッと咥える。
「やっぱ、美味っ‼︎」
毎日同じ物を食べているが、決して飽きる事は無い。
俺の身体はこのカレーで回っていると言えるかもしれない。
チラッと、奥の彼女を見て見ると、一心不乱にガツガツと食べている。
間違いない。彼女はもう隼人スペシャルの虜になっただろう。
「ふぅ~、美味かった。…でも今日の楽しみが終わったなぁ。後は寝るだけだ」
「おいおい、俺の貸したラノベは読んでんだろうな?水、お代わりいるか?」
「あ、水はいらないよ。借りたラノベ?ああ、一応読んでるよ。…仕事への通勤途中に」
「お前、自転車だろ⁉︎ながら読書をするなよ⁉︎」
「してねぇよ。電車で移動する時だけだよ。それ以外は貴重な睡眠時間だからな。読書はそのタイミングしかない」
「相変わらず、働き過ぎだな。その内に倒れるぞ?もうちょっと減らせないのか?」
現在の隼人の一日のスケジュールは、AM4:30起床、5:00より新聞配達と牛乳配達から始まり、8:00から生ゴミの回収等の衛生事業。
10:00から14:00までビルクリーニング。17:00から警備員。
21:00から夜間工事現場の土木作業。終わるのが大体2:00で、一日でちゃんと食事を取るのは、たまに作業場で頂き物がある以外はこのカレーのみである。
「ババアの手術費には、まだまだ足りねーんだよ」
「だからってよ。お前が倒れたら意味ねーじゃんよ?」
実が心配するのも分かるし、有り難い事だと思う。
だが、毎日15:00から病院で面会する度に、「鼻垂れに世話なんか焼かれたくないね!」と憎まれ口を叩くババアに、俺は恩を返さなきゃならない。
「もう寝る時間だ。それに、明日はビルクリーニングのシフトが休みだ。たっぷり寝るさ」
思いを断ち切るように立ち上がり、注文票を掴みレジへと移動する。
実も、軽く溜め息をつきレジへと回った。
「す、すみませんが…」
財布を開いて支払いをしようとする隼人の服の裾を、先程の女性が軽く引っ張る。
「そ、その、ここでの支払いは、この硬貨では出来ないのでしょうか?」
麻布の巾着らしき物から数枚の金貨を取り出して見せた。
それを見た実は、あちゃーと頭を描く。
「日本円持ってなかったか…カードとか…も持ってませんよね?」
「かあど?すみません、この地に来たのは初めてで、恥ずかしながら現状、何一つ理解していない状況です」
どうやら嘘をついている様には見えない。
本当に困っていると感じた隼人は、電話を取ろうとする実に待つ様に合図する。
このままでは彼女は無銭飲食になってしまう。
「あの、ちょっとその金貨見せてもらえますか?」
彼女が手にしていた金貨を受け取り、よく観察する。
前に古物商でバイトしていた際に、確か似た品を見た事がある。
「これは…アウレウス金貨ですね。ネロとジュピター神だと…確か一枚で約80万円くらいの価値が有りますよ。明日にでも、紹介する古物商でその金貨を売却して頂けたら、今回のお代は私が支払いしますよ」
「待ってくれ。それでは貴方は損するだけではないか?」
「大丈夫です。その古物商から、ちゃんと紹介料を頂きますから。実、そういう訳だから、彼女のお代も俺が払うよ」
「良いのかよ?」
「ああ。困ってる奴見捨てたりしたら、ババアがうるさいからな」
財布の中身がかなり軽くなったが、隼人スペシャルのファンが目の前で無銭飲食するのは見たくない。
それに、今から寝ようというのに上手く寝付けそうにないだろうからな。
「分かった。毎度あり」
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「あの、2、3、聞きたい事があるのですが…」
彼が出て行った後、彼女は実を捕まえて質問をしてから後を追う様に出て行った。
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