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番外編
後日談:もうひとつの結婚 中編1 (ほんのりBLあり)
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卒業パーティーから早半年、リリアはミラルデル修道院にて辛い修行の日々を送っていた。
そんなある日、窓掃除をしているリリアの所に副院長がやってきた。副院長が窓の桟を指差す。
「リリアさん、ここの掃除ができていませんよ」
「窓の桟拭きました~」
「拭けばいいというものではありませんよ。隅まで汚れを取り、拭き清めねばなりませんよ。もう一度、やり直してくださいね。」
「もう一度?」
「あなたはここへ来て半年、何度言えばわかるのですか? はい、やり直して」
「え~できない~」
「できないじゃあなくて、やるんです」
いやいや拭き直し始めるリリア。そして、去っていく副院長の後ろ姿を悔しそうに見送った。
(ライオネル様が助けてくれないなら、私から助けてもらいに行っちゃうわ)
そして、外に奉仕活動に行く時、雑踏に紛れてリリアは姿を消したのだった。
◇◇◇◇◇
ライオネルが一兵卒として北の砦へ来て五ヶ月、最初は荒くれものの集まりということで身構えていたのだが、そこは脳筋ライオネル、性格の素直さが幸いしたのか拳で語るならぬ剣で語り合い砦の兵士と打ち解けていた。
慣れた頃ということで油断していたのか訓練中に剣を持つ右腕に大怪我をしてしまった。
治療を受けて体を休めるためにベッドに横になるライオネル。そこへ北の砦の隊長がやって来た。
身長二メートルはあろうかと言う身長を持ち筋骨隆々で一重の鋭い瞳とあちこちに激戦の傷跡が残っている迫力のある顔を持つ隊長をライオネルは起き上がって見上げる。
隊長はベッドの横にあった椅子に腰かけた。
「ライオネル、大丈夫か?」
「隊長、大丈夫です。ご迷惑おかけしました」
「慣れた頃とはいえ油断せぬようにな。」
「ありがとうございます」
隊長がライオネルの負傷した腕に目をやる。
「利き腕が使えないなら、飯も食えんな」
「大丈夫です。スプーンなら、反対でも食べれますから、ほら」
ライオネルはベッドの横のテーブルに置いてあった具沢山スープの具をスプーンですくおうとするが、具がうまくすくえない。何度も必死になって挑戦するライオネルに隊長はプッと笑う。
「ほら、食えないな」
と言うと共にライオネルのスプーンを取り、具をすくってライオネルなの口元に近づける。
「ほら、口開ける」
空腹に勝てなかったのか、ライオネルはしぶしぶ口を開けて隊長の持つスプーンを口に含む。
「上手に食えたな」
隊長はいつもの厳しい眼差しではなく、優しい眼差しで良くできたとばかりにライオネルの頭を撫でた。
照れたライオネルの頬がほんのり赤く染まる。
「飯の時は手伝ってやるから、一緒に食おう。いいな、ライオネル」
「隊長、ありがとうございます」
ベッドに座ったまま礼をするライオネル。ニッコリと笑ってスプーンに新たに具をのせる隊長、再びライオネルの口元に運ぶ。隊長の優しさにライオネルは心が温かくなった。
ライオネルが怪我をして一ヶ月程が経ち、隊長の世話のお陰か怪我が治ったのだった。その頃には、ライオネルは隊長への仄かな気持ちをい抱き始めていたのだった。周りから見ると隊長とライオネルはBでLな関係に見えるほどだった。
そんなある日、窓掃除をしているリリアの所に副院長がやってきた。副院長が窓の桟を指差す。
「リリアさん、ここの掃除ができていませんよ」
「窓の桟拭きました~」
「拭けばいいというものではありませんよ。隅まで汚れを取り、拭き清めねばなりませんよ。もう一度、やり直してくださいね。」
「もう一度?」
「あなたはここへ来て半年、何度言えばわかるのですか? はい、やり直して」
「え~できない~」
「できないじゃあなくて、やるんです」
いやいや拭き直し始めるリリア。そして、去っていく副院長の後ろ姿を悔しそうに見送った。
(ライオネル様が助けてくれないなら、私から助けてもらいに行っちゃうわ)
そして、外に奉仕活動に行く時、雑踏に紛れてリリアは姿を消したのだった。
◇◇◇◇◇
ライオネルが一兵卒として北の砦へ来て五ヶ月、最初は荒くれものの集まりということで身構えていたのだが、そこは脳筋ライオネル、性格の素直さが幸いしたのか拳で語るならぬ剣で語り合い砦の兵士と打ち解けていた。
慣れた頃ということで油断していたのか訓練中に剣を持つ右腕に大怪我をしてしまった。
治療を受けて体を休めるためにベッドに横になるライオネル。そこへ北の砦の隊長がやって来た。
身長二メートルはあろうかと言う身長を持ち筋骨隆々で一重の鋭い瞳とあちこちに激戦の傷跡が残っている迫力のある顔を持つ隊長をライオネルは起き上がって見上げる。
隊長はベッドの横にあった椅子に腰かけた。
「ライオネル、大丈夫か?」
「隊長、大丈夫です。ご迷惑おかけしました」
「慣れた頃とはいえ油断せぬようにな。」
「ありがとうございます」
隊長がライオネルの負傷した腕に目をやる。
「利き腕が使えないなら、飯も食えんな」
「大丈夫です。スプーンなら、反対でも食べれますから、ほら」
ライオネルはベッドの横のテーブルに置いてあった具沢山スープの具をスプーンですくおうとするが、具がうまくすくえない。何度も必死になって挑戦するライオネルに隊長はプッと笑う。
「ほら、食えないな」
と言うと共にライオネルのスプーンを取り、具をすくってライオネルなの口元に近づける。
「ほら、口開ける」
空腹に勝てなかったのか、ライオネルはしぶしぶ口を開けて隊長の持つスプーンを口に含む。
「上手に食えたな」
隊長はいつもの厳しい眼差しではなく、優しい眼差しで良くできたとばかりにライオネルの頭を撫でた。
照れたライオネルの頬がほんのり赤く染まる。
「飯の時は手伝ってやるから、一緒に食おう。いいな、ライオネル」
「隊長、ありがとうございます」
ベッドに座ったまま礼をするライオネル。ニッコリと笑ってスプーンに新たに具をのせる隊長、再びライオネルの口元に運ぶ。隊長の優しさにライオネルは心が温かくなった。
ライオネルが怪我をして一ヶ月程が経ち、隊長の世話のお陰か怪我が治ったのだった。その頃には、ライオネルは隊長への仄かな気持ちをい抱き始めていたのだった。周りから見ると隊長とライオネルはBでLな関係に見えるほどだった。
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