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4章 鍛冶屋とパーティー
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加治屋「久しぶりだなぁ・・・、ここへ来るのも。」
魔物の討伐依頼や捜索依頼、そこには様々な依頼が集まって来る、それがギルドと言う所・・・。
加治屋を含めた4人のパーティーは、依頼の内容を記載している紙が張り出されている掲示板を見ていた。
主に加治屋がその紙を一つ一つ凝視していた。まるで何かを探しているかの様に・・・。
冒険家「ここに何かあるのか?さっきから凄い顔で見てるけど。」
加治屋「あぁ・・・、俺なりにちょっとした仮説を立ててみた。今それがあるかどうか探している。
それがあれば後はどうとでもなるからな。」
格闘家「・・・一体何を探してんだよ?」
加治屋「・・・お前等、ここには来た事あるだろ?最初はここに必ず来るんだからな?」
魔術師「えぇ、情報収集の為に何度か・・・。でもどうしてですか?」
加治屋「それじゃあ・・・ここいらの依頼、お前達はどうやって受けるか知ってるか?」
冒険家「・・・いや、知らないな。そもそもまだ受けられる程強くないし・・・。」
加治屋「・・・そうか、やはりそう言う事か・・・。だったら話は早い・・・。」
そう言いながら加治屋は何かを探すように人差し指を動かしていたが、ある一点にその指が止まった。
そこには一枚の依頼書が貼ってあった。
加治屋「ここの依頼書の依頼内容・・・、読んでみろ。」
冒険家「・・・え?えぇ・・・と、森林に巣食う魔物を討伐せよ。・・・これが?」
加治屋「この依頼内容・・・お前等はどう思う?」
冒険家「・・・え?どうって・・・言われても。確かに俺達が苦戦している場所ではあるけど・・・。
こういった依頼内容なんて良くあるだろ?」
加治屋「・・・ならここを見てみろ。何かが光っているだろ?」
加治屋が示した先、依頼書の下部に2つの大きめの円が並び、そしてその一方に赤い光が灯っている様だった。
その灯っている円のの中には短く『受諾』とだけ書かれていた。
冒険家「・・・これ、今も進行中だって事か?受諾ってそう言う事だろ?」
加治屋「あぁ・・・、ここのギルドで依頼を受けるには、貼ってある依頼書にある2つの円の内の一つ、
受諾の円を指で触れるだけで依頼を受けた事になる。」
加治屋がそこまで言った時格闘家が何かを思い出したかの様に、冒険家へ顔を向けた。
格闘家「な・・・なぁ、そう言えばお前・・・、前ここ来た時にさ・・・確か、
この辺りで依頼書の紙を・・・触ってなかったか?」
冒険家「・・・・・・・・・。」
その問いかけに対して、冒険家は何か心当たりがあるのか、口を半開きしたまま急に沈黙てしまっていた。
加治屋「・・・やっぱりな。」
加治屋はその顔を見て、予想が適中した事を確信した。
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