上 下
67 / 170
6章 鍛冶屋の日常

6

しおりを挟む


まだ先の納期となっている修繕依頼の包丁を、加治屋は砥石を使い研いでいく。

その作業は一見地味にも見えるが、集中力を研ぎ澄ませ修復を行なう。

ただ、その様な作業も加治屋にとってはとても心地良い瞬間であった。

シャッ・・・シャッ・・・シャッ・・・シャッ・・・。その砥石で研ぐ音だけが響き、

その音が増す度に加治屋の集中力も増して行っていた。


加治屋(・・・やっぱり落ち着くな・・・この瞬間は・・・。無駄な事を考えずに作業に没頭できる・・・。)


普段でも1人の作業が多い鍛冶屋の仕事。最近になって色々と騒がしくなってきていたが、

基本的には1人でやる作業が好きだった為、苦にはならなかった。


加治屋「・・・さて、これが出来たら何をするかなぁ・・・?」


加治屋が今やっている修繕の依頼。納期が近い物は今現在これだけで、

他にも依頼はあったが別段急ぐ物でも無かった。


加治屋「まぁ・・・そうだなぁ・・・、久しぶりにあれでもやってみるか・・・?」


加治屋は何かを思い付いたのか、それもどこか楽し気な顔をしながら再び作業に集中し始めた。


・・・・・・・・・・・・

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

こんな時に気づく幸せ。

BL / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

片翼天使の序奏曲 ~その手の向こうに、君の声

ライト文芸 / 連載中 24h.ポイント:28pt お気に入り:105

今年もまた冬が来るわ

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

平凡大学生と一日彼女

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

狐面

ホラー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

姫神子、異世界でのんびり暮らします。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

龍神の花嫁2

BL / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:7

処理中です...