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6章 鍛冶屋の日常
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しおりを挟むまだ先の納期となっている修繕依頼の包丁を、加治屋は砥石を使い研いでいく。
その作業は一見地味にも見えるが、集中力を研ぎ澄ませ修復を行なう。
ただ、その様な作業も加治屋にとってはとても心地良い瞬間であった。
シャッ・・・シャッ・・・シャッ・・・シャッ・・・。その砥石で研ぐ音だけが響き、
その音が増す度に加治屋の集中力も増して行っていた。
加治屋(・・・やっぱり落ち着くな・・・この瞬間は・・・。無駄な事を考えずに作業に没頭できる・・・。)
普段でも1人の作業が多い鍛冶屋の仕事。最近になって色々と騒がしくなってきていたが、
基本的には1人でやる作業が好きだった為、苦にはならなかった。
加治屋「・・・さて、これが出来たら何をするかなぁ・・・?」
加治屋が今やっている修繕の依頼。納期が近い物は今現在これだけで、
他にも依頼はあったが別段急ぐ物でも無かった。
加治屋「まぁ・・・そうだなぁ・・・、久しぶりにあれでもやってみるか・・・?」
加治屋は何かを思い付いたのか、それもどこか楽し気な顔をしながら再び作業に集中し始めた。
・・・・・・・・・・・・
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