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7章 鍛冶屋と武具を狙いしモノ
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しおりを挟む騎士団長「・・・何だこれは・・・?」
騎士団長が見た店の光景・・・、それはもぬけの殻となっていた店内であった。
騎士団長「まるで何も無いではないか?こんな所で店を経営していただと?」
騎士団長は不信に思いながら、カウンターに近付き何か無いかと探り始めた。
騎士団長「・・・・・・・・・。」
そしてカウンターの奥、別の部屋に続く扉に何か張り紙がしてあるのに気付いた。
騎士団長「・・・どういう事だ?何故我ら共和国軍を敵にする様な事をするのだ?」
その張り紙にはこう書かれていた。
『当店、加治屋の鍛冶屋は、諸事情により一時休業させていただきます。
再開時期などは追って入り口の扉にてご報告致します。』
ここまで読めばただの休業の案内。だが、騎士団長に敵に回すと言わせた内容が続きに綴られていた。
『尚、共和国軍関係者に置かれましては、金田勇が当店に預けた武具を御所望の事と思います。
ですが、共和国軍の不穏な噂を耳にしましたので、武具を安全な場所へ隠させて頂きました。
これも用心の為ですのでご容赦頂けますようお願いいたします。』
騎士団長「安全な場所に隠した?何故だ・・・、何故隠す必要があるのだ?
それに不穏な噂・・・。最近共和国軍の者と語って情報を流している物がいると聞いていたが・・・まさか。」
騎士団長は他に何か店主の居所がわかる物は無いかと、周囲を探し始めた。
だが、何もない店内、探す所は直ぐに無くなった。
騎士団長「くそっ!何でこんな手間を取らなければならんのだ全く!」
そして張り紙が貼ってあった扉に近付き開けるまではそう遅くなかった。
騎士団長が次の部屋の扉を開ける。ただそこは台所となっていて、見た瞬間何も無いと騎士団長は直感した。
騎士団長「・・・楽な仕事だと思っていたのが間違いだった・・・。」
騎士団長はそう言い残し、再び店内へと戻って行った。
そしてその様子を伺っている者が1人・・・。
加治屋「・・・やはり来たか。しかも騎士団長直々かよ。魔王軍の騎士団長の方が品が良かったな?」
???「そんな事を言っている場合か?奴等、お前を血眼に探し出してでも武具を奪うつもりだ。
そうすればいずれここも見つかるやもしれないんだぞ?」
加治屋「大丈夫だ。俺が見つかったとしても、剣と盾が無ければあいつらはどうする事も出来ない。
あいつが魔王軍の幹部であっても、俺はあいつを信じる。それに、
あんな横柄な態度で来た騎士団長の言う事なんか聞きたくないんでな。」
???「まったく・・・。お前、前世でもロクな生き方して来てなかっただろ?」
加治屋「まぁ、今の時代、まじめに生きてて良い事なんて、滅多に無いからな。
だから俺みたいなひねくれ者が出来るんだ。」
???「自分で言うなよ。・・・お前といると飽きないな・・・。」
加治屋が身を潜めている場所、それは裏庭の崖の上。そこに生えている木の実の更に裏、
そこに人一人が身を隠せる程の小さな洞窟があった。
加治屋「ここからは持久戦だ。・・・あいつらが諦めるとは思えないけどな?」
???「まぁ、民衆が動くのを待つしかないんじゃないのか?」
加治屋「何だそれ?」
加治屋と裏ダンジョンの主、奇妙な縁が生んだこの事態が、この世界の命運を分ける事はまだ誰も知らなかった。
7章 鍛冶屋と武具を狙いしモノ 終
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