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8章 鍛冶屋と共和国
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その後、数日の内に何度も共和国の兵士が入れ替わり立ち代わりで店を物色していたが、
大した成果を上げられず、次第に共和国の上層部が我慢の限界を迎えていた。
騎士団長「・・・何故だ・・・。何故ただの一般人の情報さえ出てこない?!」
兵士長「ここまで来ると、町の者がその者を匿っているのかもしれません。
何度問いただしても皆同じ返答、町ぐるみで我らを騙している様にしか・・・。」
騎士団長「そんな事をすれば町の人間が全て処刑対象になるんだぞ?たった1人の人間にそこまでするのか?」
兵士長「わかりません。ただ、奴の素性を知る者は余りおらず、本当に知らないと言う可能性も・・・。」
騎士団長「・・・確か、まだあの店の裏庭は調べていなかったな。何故だ?」
兵士長「・・・それが、私にもそれがわからず・・・。何故か調べる気が起きないんです・・・。
しかも必ずと店の中に入っている時で・・・。」
騎士団長「・・・気になるな・・・。何か幻術でもかけている者がいるのではないか?」
兵士長「幻術・・・ですか?ですがあれは高等魔術のはず、
鍛冶屋の店主が扱える物とは到底思えないのですが・・・?」
騎士団長「だからだ。もしその者に協力者がいるとすれば。例えば・・・武具を預けたと言う元勇者。」
兵士長「勇者が・・・?!ですが何故その様な事を・・・?何のメリットも無いでしょ?」
騎士団長「いや、そもそも疑問だったのだ。何故勇者は魔王に止めを刺さなかったのか。
今でさえ勇者と呼ばれているが、当時は臆病者だとも呼んでいた者がいた程だ。
だが、それでもこの世界では屈指の実力なのは変わらなかった。」
兵士長「・・・もし、その者が関わっているとしたら・・・。」
騎士団長「・・・一筋縄ではいかないかもしれない。引退した身であろうとも、
束になってかかっても勝てるかどうか・・・。」
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???「・・・そろそろ野菜でも持って行ってやった方が良いか・・・?」
町の外れ、その者は広大な畑をクワのみで耕し、夢だった自給自足の生活を行っていた男。
???「まったく・・・。何でこの世界を壊したがるのかねぇ・・・?支配欲ってのは底を知らないのかねぇ?」
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