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9章 鍛冶屋とバグ(チート)

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しかし、屈強な共和国の兵士が続々と現れていくと、並行して冒険家の需要は減って行ってしまっていた。

基本自由に行動を行う冒険家に対し、統率が取れた組織的な行動力がある共和国軍。

討伐依頼等を行う際、確実に実行してもらいたいと考えるのならば、自ずと共和国軍が選ばれていた。


冒険家の中にも堅実に依頼をこなす者もいるが、ほとんどが気分で行動し、

最悪依頼をこなす事無く雲隠れもされる始末。その分共和国軍は所在がはっきりしている大きな組織、

1人で対応できない事案であるならばそれに見合った人数を派遣し、確実に討伐を行う、

新たに変わった国王の方針は、人民に寄り添う事を信条としての事でもある。


そう行った事もあり、ぽっと出の新人の様な冒険家に対しては余り良い目では見られなくなっていた。

そもそも前国王の騒動以降、冒険家はおろか魔物達も恐れをなして人里に降りて来ていないのだが・・・。


まぁ、その様な状況でも以前と変わりなく、自由気ままにフライパンを振っている奴もいる。


徳井「いやぁ・・・、こんな不景気な世界でも人間皆腹は減るからな!

俺はただそいつ等の腹を満たしてやればそれでいい!

それに人間は増える一方だ・・・あまり良い傾向ではないだろうけどな。」


この世界には1日に何人もの人間がやって来る。それに伴い始まりの町には、

一定の期間進路を決める為の時間を設け、その間の衣食住の世話を共和国が一手に引き受けていた。

そこで最も重要になって来るのが食事、人間は例え何もしていなくても腹は減る。

徳井の飯屋はそれに伴い店を改築し、人員も増員した。これは金田が旅立つ際に助言を与え、

それを真に受けた徳井がそのまま実行しただけの事。徳井に先見の明があった訳では無い。


だがそれがハマり、冒険家になってもうま味が無いと悟った人々が次の進路を決めるまでの間、

共和国指定の食堂となり、毎日お腹を空かせた人で溢れていると言う。

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