魔王娘と異世界アパートの管理人さん

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第13話 お泊まり会

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 「あの、な、何で?空き部屋に行くって・・・」

 あの後、管理人とアンリは空き部屋で過ごす事にした筈だった。
 しかし、今モニの目の前にはそんな二人が寝巻きの姿で枕を片手にモニの部屋の前に現れていた。

 「それは勿論、モニお前が煙まみれにしたからな、その責任を取ってもらう為だ!」
 「あはは、ごめんねモナちゃん。空き部屋あるからそこにって言ったんですけど、聞かなくて」
 「私は別に構いま、せ、ん、け、ど・・・ちょ、ちょっとだけ待っててください!!!」

 モニは髪はボサボサで服は上下揃わない物を着崩し、メイクもしていない、そんな状態の自分を見て顔を真っ赤にして力強く扉を閉めた。

 「・・・どうかしたんですかね?」
 「女心というやつだ。管理人、お前はもう少しそこを分からねばならんぞ」
 「はぁ」

 扉の先ではモニちゃんが何かを片付けながら、「何で今日に限って部屋こんな汚しちゃってるのかなぁ!!私のバカァ!」と言いながら何かを次々と片付ける音が聞こえてきた。
 数十分後、扉を開けたモニちゃんは先程とは打って変わって、髪を整え、服を着こなし、メイクもしっかりとしていた。

 「なんか、ごめんね?」
 「いえ!全然構いません!むしろいつでも私は・・・」
 「ん?」
 「いえ!何でもありません!ささ、入ってください!」

 モニちゃんに案内され彼女の部屋へとお邪魔させてもらった。
 部屋には魔術の本や薬草などと言った学校で使うのであろう代物が置いてあり、俺とアンリさんが住んでいる部屋とはまた違った趣があった。

 「散らかっていてごめんなさい」
 「いやそんな事ないよ?すごく綺麗な部屋だと思うよ?」
 「え?き、綺麗!?」

 綺麗という言葉に反応したモニちゃんは頬に手を当て顔を真っ赤にしていた。

 「モニよ。分かっていると思うがお前の事ではないからな?」
 「うっ、わ、わかってますよ」
 「キィ!」
 「うおっ君はキシャ!?今どっから出てきた!?」

 突然、現れたキシャはモニちゃんに備え付けられているたわわに実った二つの果実の間から現れた。
 男なら誰でも憧れるような光景に勿論、俺も嫉妬を隠さなかった。
 ・・・一度でいいから今度、土下座して触らせてもらえるかどうかチャレンジでもしてみようかな。

 「やめておけ。お前の評価が地に落ちるだけだぞ」
 「なっ!?何のことですか!!?」

 隣に立っていたアンリさんは、俺の思考を読んだのか、冷ややかな目をこちらに向けながら忠告してきた。しかし、少し経った後、何か思いついたのかニヤニヤしながらモニの方に近づいて行った。

 「モニよ。お前のそれは一体何カップなのだ?」
 「え??」
 「耳打ちでいいからほれほれ」
 「もう・・・え、えっと」

 勿論、ここで聞き耳を立てることが出来ない俺ではなかった。だがしかし!!!アンリさんがどうやら何かしたらしく、声は愚か、息遣いさえも全く聞こえてこなかった。

 「んなぁっ!?そんなになのか!!?」
 「しっー!しっー!」
 「乳の化け物かお前は」
 「なっ!?ひどいよアンリちゃん!」

 くそっ!肝心な部分はどうやらアンリさんが完全ガードしてしまったらしく、こぼれ話しか聞く事ができない!?一体いくつだったのだろうか??
 そんな俺の心情を待たしても見抜いたのかアンリさんは俺の方を見ながら意地悪い笑みを浮かべて近寄ってきた。

 「どうした管理人よ?もしかして知りたいのか?ん??」
 「ぐっ!、この悪魔め!」

 そんなん知りたいな決まっているじゃないか!!どんな人であっても男なら知りたくないなんて言う奴は一人もいないだろう。
 それ程までにモニちゃんの胸は魅力的なのだ。

 「ならば!明日から一週間は私が好きな食べ物だけを作って貰うぞ!!私の苦手なピマーンやトートマは一切、使わずにな!!」
 「くっ!何て条件を!野菜も食べないと健康を崩しちゃいますよ!!」
 「くっくっくっ、そんなもの食べなくても私は生まれてこの方、病気になったことはない!」

 二人がそんなやり取りをする中、モニは一人眺めながら、管理人と仲睦まじく会話を繰り広げているアンリを羨ましそうに見ていた。
 数分後、結局聞くのを諦めた管理人はモニとアンリの二人に手料理を振る舞っていた。

 「さ、完成しましたよ~」
 「うわー!美味しそうです!ありがとうございます!お兄さん!」
 「ちょ、待て管理人よ!これはどう見てもピマーンではないのか!?」

 アンリさんが先程から言っているピマーンとはこの異世界で栽培する事が出来る日本で言うところのピーマンの事で、世界が違ってもどうやらピーマンは子供には不評らしい。

 「好き嫌いは許しませんからね?」
 「き、貴様!さっきモニのバストを教えなかったからといってやり返すとは卑怯だぞ!!」
 「うえっ!?何教えようとしてるのアンリちゃん!?」
 「いらないなら下げますよ??」

 管理人はにこやかだが、邪悪ともとる事が出来る笑みを浮かべていた。

 「うぐっ、くそ~~覚えておけよ!」
 「もぐもぐ・・・お兄さん、これ何て料理なんですか?」
 「ん?これかい?これは青椒肉絲って言うんだ」
 「話を聞かぬか!!」

 アンリさんが最後まで騒ぎ続けた食事は終わり、時刻は十一時を回っていた為、俺達は布団を敷いて寝る事にした。

 「さ、寝ましょうか」
 「うむ。モニよおやすみ」
 「ちょ、ちょっと待ってください!!」

 管理人とアンリが布団に入り寝る体制をとっているとモニが大きな声をあげてそれを止めさせた。

 「な、何だいきなり大きな声を上げおって」
 「何だじゃないですよ!!アンリさん、何でお兄さんと同じ布団で寝ようとしてるんですか!!?」
 「いつもそうだが?」
 「え、えぇー!?」

 モニちゃんは更に大きな声をあげて後ろに下がりながら驚いていた。確かに側からみたら少々、犯罪臭がするだろうがこれには訳がある。
 アンリさんは現在、魔力が上手く使えない。しかし、ちょくちょくそんな状態でも使っているのはこうして夜に共に寝ている事で魔力供給をしているからだ。
 まぁどうやら無意識の時はそこまで魔力はたまらないらしいが、本人曰く「ないよりマシ」らしい。

 「だ、ダメですよ!いくら子供だからと言って一緒に寝るなんて!」
 「ならば、お前も共に寝るか?」
 「ふえっ!?」
 「あの・・・そろそろ寝ません?」
 「ほれ、管理人と誘っておるぞ?」
 「誘ってないわ!もうならこうしますよ!」

 布団に入った事によって睡魔を強く感じた管理人は、アンリを布団から出してモニが寝る布団の方へ転がした。

 「これなら文句ないですよね?じゃあ俺はもう眠いんでお休みなさい!」
 「お、おう・・・仕方ない。共になるぞモニ」
 「え?あ、はい」

 管理人と同じ布団で眠れるせっかくのチャンスを不意にしたことを少しだけ後悔したモニであった。
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