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10章 キャスティング
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「やあ、藤沢くん!フラれっぱなしでどうしようかと思ったが助かったよ。やっと承けてくれたな!君に賭けてるから頼むよっ」
陽気に握手を求めてきた脚本家の橘さんの手を握り返して俺も挨拶をした。
今回の新ドラマ
「光の君~上弦の目眩~もう一つの源氏物語」
クリスマスまでの放送で正月には二時間半のスペシャルも組まれている。
撮影がお盆過ぎから始まり12月には終了予定。
慌ただしくキャスティングが決まった中、出演者同士の顔合わせの為に俺はテレビ局に足を運んでいた。
「聖夜!」
「……?」
いきなり女の声で呼ばれ肩を叩かれた。
「藍原さん、どうしてここに?」
同じ事務所の後輩。以前、俺がスキャンダルでっち上げの為に恋人役を買った脱グラビア女優の藍原 舞花だ。
「あたしも役をもらえたの!宜しくね」
こらこら、やけに馴れ馴れしい…
呼び捨てもやめろ…と言いたい。
年下でも一応は業界じゃ俺がかなり先輩。ほんの半月の恋人役をやっただけでこの砕けようは正直、中身を疑う…
俺が一線を引いて“さん”付けで呼んでることに気付かないんだろうか?
ヤることやった相手だけに、その辺の区切りが出来ないんだろうな…
なんか、厄介な相手の恋人役を買ってしまった気がする──
・
「藍原“さん”俺より先に他のキャストの人達に挨拶した方がいいよ?」
少し嫌味を交えて言ってみた。このタイプは多少あからさまに教えなきゃわからないだろうし…
きょとんとした舞花に背を向けてこの場を外れ、俺は新ドラマの控え室へと向かった。
まだ、誰がどの役をヤルかも知らされていない──
もちろんその為の挨拶な訳だし。
ただ、舞花が何の役なのか異常に気になる…
まだ、恋人発覚のスキャンダルは遠い話じゃない。
ほとぼり冷めたかけた途端に話題作りをすることも考えられる…
社長もよく企む人だし──
“事務所の後輩と濃厚ちゅう…”
「………」
晶さん…舞花が同じドラマに出るって知ったらどう思うだろうか?
まだ、人の揃わない控え室で俺は自分の名札の置いてある席に座りそんな事を考えていた。
陽気に握手を求めてきた脚本家の橘さんの手を握り返して俺も挨拶をした。
今回の新ドラマ
「光の君~上弦の目眩~もう一つの源氏物語」
クリスマスまでの放送で正月には二時間半のスペシャルも組まれている。
撮影がお盆過ぎから始まり12月には終了予定。
慌ただしくキャスティングが決まった中、出演者同士の顔合わせの為に俺はテレビ局に足を運んでいた。
「聖夜!」
「……?」
いきなり女の声で呼ばれ肩を叩かれた。
「藍原さん、どうしてここに?」
同じ事務所の後輩。以前、俺がスキャンダルでっち上げの為に恋人役を買った脱グラビア女優の藍原 舞花だ。
「あたしも役をもらえたの!宜しくね」
こらこら、やけに馴れ馴れしい…
呼び捨てもやめろ…と言いたい。
年下でも一応は業界じゃ俺がかなり先輩。ほんの半月の恋人役をやっただけでこの砕けようは正直、中身を疑う…
俺が一線を引いて“さん”付けで呼んでることに気付かないんだろうか?
ヤることやった相手だけに、その辺の区切りが出来ないんだろうな…
なんか、厄介な相手の恋人役を買ってしまった気がする──
・
「藍原“さん”俺より先に他のキャストの人達に挨拶した方がいいよ?」
少し嫌味を交えて言ってみた。このタイプは多少あからさまに教えなきゃわからないだろうし…
きょとんとした舞花に背を向けてこの場を外れ、俺は新ドラマの控え室へと向かった。
まだ、誰がどの役をヤルかも知らされていない──
もちろんその為の挨拶な訳だし。
ただ、舞花が何の役なのか異常に気になる…
まだ、恋人発覚のスキャンダルは遠い話じゃない。
ほとぼり冷めたかけた途端に話題作りをすることも考えられる…
社長もよく企む人だし──
“事務所の後輩と濃厚ちゅう…”
「………」
晶さん…舞花が同じドラマに出るって知ったらどう思うだろうか?
まだ、人の揃わない控え室で俺は自分の名札の置いてある席に座りそんな事を考えていた。
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