ラブプレイ~Hな二人の純愛ライフ~

中村 心響

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14章 愛のメトロノーム

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「聖夜、起きたか?…今夜19時に新ドラのクランクインの発表あるからそのつもりで準備するように」

朝の目覚ましよりも早く楠木さんのそんな電話で起こされた。

19時?……

今、朝の8時ですけど?

みたいな…

時間を確認して切った電話を弄りながら枕を抱き締めた…

昨日晶さんに送ったメールに返信がまだ来ない。

「………」

あー…また不安が…


沸いてくる…

「──っ…晶さんいったい何やってんのっ!?…」

独りきりの部屋で声をあげて不安を発散した。

一度目が覚めたらなんだか寝付けずに、取り合えず熱いシャワーを浴びて俺は行動を開始した。

晶さんは今日帰ってくるんだから焦らなくても大丈夫。

自分に言い聞かせながら楠木さんに言われたように、今夜のスケジュールをチェックした。

明日からはいよいよ撮影が始まる。

今後はスタジオでの撮影と京都でのロケを控えてるから晶さんに逢える日がほんとに限られてくる…

できるなら今夜は晶さんと一緒に過ごしたい──


沢山キスして抱き締めて
飽きるほど愛を囁いて──


そんなことを考えながら俺は無駄に広い部屋を眺めた。

「いっそのこと二人で一緒に住もうか──」


そうすれば沢山の時間を一緒に居れる。



また二人で過ごしたようなあの日々が堪能できる──

呟きながら俺は自分の部屋にいる晶さんをイメージしていた。



「お、早いじゃないか?どうした?」

飴色の革張りのゆったりとしたソファに寛いで開いていた新聞から顔を覗かせる。


昼過ぎに事務所に顔を出した俺を見て社長は開口一番にそんな言葉で俺を迎えた。

新橋にある三階建ての自社ビル。ここを社長は自ら“聖夜御殿なんてイヤラシイ名前で呼んでいる──


名前の通り、名子役だった俺の稼ぎで建ったビルだ…

“やっぱエレベータは欲しいな──”


自分の老い先を考えたのか、最近は五階建てのビルが欲しいと俺にねだってくる──

社長は今回の新ドラで大当りを狙っているようだった。。。



「早いのは俺じゃなくて楠木さんだって!朝8時に電話いれてくるんだから勘弁して欲しいよ」

「はは、なるほど…昨夜は何時だった?」

「11時にレッスン終わって舞花の稽古に付き合ってやったたから…帰ったのは1時過ぎかな…」

「舞花の?」

「……やる気ないねあれ…」

「時間食ったな」

社長は俺の言いたいことがわかったようだ。

「10分でも無駄だと思う…素質の前に役者舐めてるよあれは…なんで女優なんかやらせた?」


「……本人の希望だ」

腰掛けたソファの真向かいで社長はそう言って身を前に乗り出した。

「希望?」

納得いかない。

あの時の稽古の姿勢はけして役者希望して挑んでるようには見えない。
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