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「藤沢さん、目線こっちね」
フラッシュが何度もたかれる中、俺は言われたままに視線を流す──
オンエアされたドラマ「光の君」も放送回数中盤に差し掛かっていた──
視聴率は見事、22.2% 高視聴率をキープしている。
今や歴女なんて言葉が流行る中、平安の衣装を着ているってだけで萌え度は高いらしく金の亡者の髭の思惑通り、30代からの大人の女性の支持率がうなぎ上りだった──
今日は最初の頃に髭が言っていた光の君の写真集の撮影だ。
ほとんどが肩を肌けたセミヌード。
結われていた髪をほどいての撮影もあるため黒髪のエクステ(付け毛)を付けて撮影に挑んでいる。
「つぎ、湯あみいくか」
風呂で脱衣の瞬間を撮るためにセットに移動した。
だいたい平安時代の風呂ってどうなんだろうか?
昔の人間はそう風呂に入る習慣はなかった筈だ──
その為に強い香を焚いたりと匂いを誤魔化したんじゃないだろうか?
平安にこんな風呂ありえねぇ…
なんて思いながら俺はカメラに視線を向けていた。
乙女の理想を追求するように様々なシーンの写真が撮られていく。
鷹狩りに舞い、和歌を書き綴る姿──
いわゆるなんてことないけど何故か萌えるシーンだ。
これは視聴者からのリクエストで作成されている。
・
芸能の世界は観衆ありきの世界──。
観てくれる客が居てこそだ。
テレビでドラマだけをやって居るとその辺が疎くなってしまう。
直に客を感じないからファンに対して横暴で勘違いな役者も多い。
それを忘れない為にも俺はバラエティーや客と身近に接する番組に進んで出ている。
これが子役から沈まずに活躍し続けて入られる秘訣でもあった。
子役でどんなに一世を風靡したとて時の人になる役者の方が限りなく多い。
今は1、2本のヒット映画を出しても銀幕のスターなんて言葉は意味を成さない。
時代は飽食だ──
趣味は多様化して一つのジャンルからさらに細かく仕分けされ、大ヒットなんて中々ありつけない。
次から次に出てくるものに敏感にアンテナ張り巡らせなきゃ置いていかれるだけだ──
だから俺は先を行く──
求められるならなんでも挑戦して魅せてやる──
「藤沢さん、これ着てください」
「これっ!?」
俺は一枚の白い布を渡された。
「フンドシ…?」
「今、普通に流行ってますよ。ボクサーよりも涼しいってのでお洒落な履き方もあるみたいだし…メーカーから宣伝費入りますから!」
「………」
俺は前向きな挑戦者
藤沢 聖夜だ──
「着方わかんないんですけど…」
そう一言いったら女子の衣装さんが喜んで着せてくれた。
逸物を包み込んで緩めのブリーフみたいに形を整える。ケツに食い込むのかと思ったが案外自由度の高い仕上がりになった。
「フンドシいいかも」
結構気に入った。
「若い人に人気ですよ~、カラーも豊富だし。赤布で真ん前に“金”て書いたデザインが今ウケてるみたい」
「金!?」
「縁起担ぎでプレゼントに売れてるって──買ってきましょうか?」
「いや、それは…」
そう口ごもったんだけど…
「メーカーから高視聴率キープの祝いにスタッフ全員分届いてるぞ」
隣で見ていた楠木さんがそう教えてくれた……。
フラッシュが何度もたかれる中、俺は言われたままに視線を流す──
オンエアされたドラマ「光の君」も放送回数中盤に差し掛かっていた──
視聴率は見事、22.2% 高視聴率をキープしている。
今や歴女なんて言葉が流行る中、平安の衣装を着ているってだけで萌え度は高いらしく金の亡者の髭の思惑通り、30代からの大人の女性の支持率がうなぎ上りだった──
今日は最初の頃に髭が言っていた光の君の写真集の撮影だ。
ほとんどが肩を肌けたセミヌード。
結われていた髪をほどいての撮影もあるため黒髪のエクステ(付け毛)を付けて撮影に挑んでいる。
「つぎ、湯あみいくか」
風呂で脱衣の瞬間を撮るためにセットに移動した。
だいたい平安時代の風呂ってどうなんだろうか?
昔の人間はそう風呂に入る習慣はなかった筈だ──
その為に強い香を焚いたりと匂いを誤魔化したんじゃないだろうか?
平安にこんな風呂ありえねぇ…
なんて思いながら俺はカメラに視線を向けていた。
乙女の理想を追求するように様々なシーンの写真が撮られていく。
鷹狩りに舞い、和歌を書き綴る姿──
いわゆるなんてことないけど何故か萌えるシーンだ。
これは視聴者からのリクエストで作成されている。
・
芸能の世界は観衆ありきの世界──。
観てくれる客が居てこそだ。
テレビでドラマだけをやって居るとその辺が疎くなってしまう。
直に客を感じないからファンに対して横暴で勘違いな役者も多い。
それを忘れない為にも俺はバラエティーや客と身近に接する番組に進んで出ている。
これが子役から沈まずに活躍し続けて入られる秘訣でもあった。
子役でどんなに一世を風靡したとて時の人になる役者の方が限りなく多い。
今は1、2本のヒット映画を出しても銀幕のスターなんて言葉は意味を成さない。
時代は飽食だ──
趣味は多様化して一つのジャンルからさらに細かく仕分けされ、大ヒットなんて中々ありつけない。
次から次に出てくるものに敏感にアンテナ張り巡らせなきゃ置いていかれるだけだ──
だから俺は先を行く──
求められるならなんでも挑戦して魅せてやる──
「藤沢さん、これ着てください」
「これっ!?」
俺は一枚の白い布を渡された。
「フンドシ…?」
「今、普通に流行ってますよ。ボクサーよりも涼しいってのでお洒落な履き方もあるみたいだし…メーカーから宣伝費入りますから!」
「………」
俺は前向きな挑戦者
藤沢 聖夜だ──
「着方わかんないんですけど…」
そう一言いったら女子の衣装さんが喜んで着せてくれた。
逸物を包み込んで緩めのブリーフみたいに形を整える。ケツに食い込むのかと思ったが案外自由度の高い仕上がりになった。
「フンドシいいかも」
結構気に入った。
「若い人に人気ですよ~、カラーも豊富だし。赤布で真ん前に“金”て書いたデザインが今ウケてるみたい」
「金!?」
「縁起担ぎでプレゼントに売れてるって──買ってきましょうか?」
「いや、それは…」
そう口ごもったんだけど…
「メーカーから高視聴率キープの祝いにスタッフ全員分届いてるぞ」
隣で見ていた楠木さんがそう教えてくれた……。
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