ラブプレイ~Hな二人の純愛ライフ~

中村 心響

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“じゃあバイト休みで街に出るから、今から行きます”

そう送ったメールにマモルさんから慌てて電話が入っていた。

電車を降りて、あたしは直ぐに電話を折り返す。

「今日は撮影が入ってて店には居ないよ」

「居ない?」

「そう、ファッション誌の」

「なるほど、じゃあまた今度で」

そう返して電話を切るとまた直ぐに着信が鳴り響いた。

「倉ちゃんのことだから今度でって言ってたぶん年を越しそうな気がする」

「………」

さすがわかってらっしゃる……

マモルさんに痛いところをつかれてつい苦笑いした。
思いたつと早いけど、思いたたなきゃいつまでも…

って性分だ。

マモルさんはそれを見抜いてか、話を進めてきた。

「街にいるならこっちもあと一時間で終るから、少し時間潰してて。で、一緒に店に行けばいいから」

「はい、わかりました」

どのみち街散策は予定に入っていたわけで、街なんて見て回れば一時間なんてあっという間だ。

あたしは返事をして早速店を徘徊して回った。

冬物で彩られたショーウインドゥ。たまにはお洒落着でも買おうか。なんて思ってしまう。

あたしはスカートを手にとり眺めた。


“なに、俺とデートしたかったんだ?”

頷くあたしに嬉しそうな顔を向ける夏希ちゃんをあたしは思い出していた。



デートの為に服を選ぶなんてほんと久し振りだ。

それは高槻と別れてからいかに女を忘れていたかってことの表れだと思った。

昔を思い出せばあの頃のあたしは高槻を追い掛けるのに必死だった。

意地を張りながらも高槻に置いていかれないように…

アイツ好みの服装を何気に意識して、意識し過ぎがバレないように然り気無く誤魔化して……

思えば一生懸命、高槻に恋してたんだと思う。

そう考えると夏希ちゃんへの今のあたしの振る舞いって……


「雑だな……」

つい口に出して呟きが漏れ、あたしは咄嗟に手にしていた売り物のスカートで口を隠した。

何故に雑なのか──

もうそれは自分ではっきり把握している。

高槻と違って夏希ちゃんは追い掛ける必要がない──

あたしが追い掛けなくても夏希ちゃんが必死になってあたしを追い掛けて来てくれる。

だからあたしは安心して前を向いていられるわけで。。。

今度は思わずふふっと笑みが漏れていた。

やばしっ…
スカートを握ってニヤつくなんてただの変態だ。

足を止めて振り替える度に足元で耳を生やした夏希ちゃんが尻尾を振っている姿が想像できて、つい頬が緩んでしまった。

夏希ちゃんのだだ漏れな愛があたしは愛しい。

そう実感しはじめた自分を認め、あたしは夏希ちゃんとのデート用の服をつい買いすぎてしまっていた…

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