ラブプレイ~Hな二人の純愛ライフ~

中村 心響

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今日の昼は俺の切りすぎた繊切りキャベツを消費する為にしゃぶサラにする予定だったのに──

事務所からの急な呼び出し。

肉を買いに行くという彼女を止めて、

「ついでだから俺が行くよ。冷凍の食材も使い込んだし旨い上等の肉買ってくるからさ」


「うそっ!」

“特選黒毛うしぶた産地原産!”

そう捲し立てて催促するニコニコ顔の彼女に見送られて家を出て来た筈だった──


「帰りつくまでに思い出さなかったの肉のことは?──」

「ちょっと考え事してて…」

「夏希ちゃんて…一つの考え事に夢中になると周り見えないんだ?」

「そうだよ…」

何を言われても責められてる気がする……

「集中あるじゃん、さすが役者さんだね…」

「………」

「で、今度は何考えて夢中になったわけ?」



「………晶さんにじゃん…」

何となく責められてる感に俺の顔付きが拗ねていく。

「あたしの事考えたらお肉を連想しなかった?」

「………ごめん」


「──……ぎゅルルルルル……」


「……ごめっ…」

謝る俺の真ん前で彼女のお腹が激しく唸った。

「──っ…謝る暇あるなら早く買ってこい!!」

腹を空かせた野生の虎は、俺の尻を自慢の長い脚で足蹴りする。

トップスターの俺に対してあり得ない程の酷い仕打ち──

慌てて玄関に向かった俺の後ろ姿をその野生の虎はクスリと微笑んで見送っていた──。




「サラダよりこっちの方が温まるね」

「うん…」

肉を仕入れて帰ってきた俺の目の前に、初めての晶さんの手料理が並ぶ──

つってもしゃぶしゃぶだからお湯沸かすだけなんだけど……


でもサラダでも温しゃぶでもどっちでもいけるように機転を利かす彼女に惚れ直した。

山盛りだった繊切りのキャベツはお湯でしゃぶれば瞬く間に量(かさ)を減らしていく。

女らしい一面と相変わらずソファに胡座で肉をしゃぶって大口で喰らう野生的さ──


ギャップあり過ぎ──


でもどっちの晶さんも大事にしたいって想わせる──


今日はゆっくりと話をしたい…

俺の仕事とか
これから二人の先のこととか…

まだ知り合って二週間…

深い関係になって一週間…

まだお互いに知らないことが多すぎる──



“迫られて抵抗しなかったのはあたしのミスだからっ!”


「──…っ…ぐっ、ぶほっ!…っ」

「どしたいきなり!?」

「なんでもないっ…」

噎せた俺から自分のタレの器を庇うように晶さんは持ち上げた。
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