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しおりを挟むあんな顔して好きな奴がいるなんて言われたらッ‥
好き過ぎてどうしていいか解んないなんて言われたらッ‥
トオルの剣幕に奈美は戸惑いを見せる
「‥わ、わかった…
ごめん‥知ったような口きいて──‥だからっ
ちょっと手を放し‥」
「嫌だっつったら?」
「──!?」
怒ったような表情で拒否するトオルに奈美は息を飲む
「わかったんなら慰めてよ‥」
「ぇ!?あっ‥やめてッッ!!
お願いっ‥トオルッ──
やだっ
お願‥い‥‥フ‥ッ」
抵抗する声が激しく震え出したことに気づきトオルは奈美の胸から手を放す
そして苦し気な声で奈美に詫びた
「ごめ‥‥っ‥
こんなことするつもりじゃッ‥」
終わりだ──
奈美にこんなに嫌がられるなんてっ‥
トオルは泣きそうな奈美の顔が見れずにうつ向く‥
「奈美‥
ケーキも‥プレゼントも…
ちゃんと奈美の為に選んだから‥」
「──!‥」
「ごめな、‥‥っ‥
別れて初めてッ…
好きだって気づい……っ‥
すごい後悔して‥‥っ
逢いたくてッッ‥
したらお前、好きな奴いるって言うから‥‥っ‥」
トオルは片手で顔を覆いながら肩を震わせ想いを吐き出す
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