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第二章 闘技会編
12話 楽しいパレード~S女の企み~
しおりを挟む優勝者の発表と閉会式の挨拶が終わり、パレード開始の花火が打ち上げられる
街の大通りにはパレード行進のために警備隊が出動し交通整理を行っていた
「アル・・胸当ては大丈夫そう?」
ユリアがこっそり聞いてくる
「ん、さっき医務室で包帯もらったから応急処置したよ、多分大丈夫だと思う」
ユリアは安心してニッコリ笑った
パレードのスタート地点に集まると、きらびやかに飾り付けられた荷馬車が用意されている
‥派手だなぁ💧
「足は大丈夫そうか?」
アルが呆気に取られているいるとルイスが声をかけてきた
「うん、軽く捻っただけだから・・・ありがとう、心配してくれて・・
ところで、あれに乗るの?」
アルは派手な荷馬車を指差した
「ああ・・・目立つだろ💧実はザドル専用だ・・
あの巨体が乗れる馬はないからな」
見るとザドルがジョンを肩に乗せ馬車に乗り込んでいる、その後から子供達も続いて乗り込んだ
「あ、いいの?
あの子達まで乗っちゃって」
・
「ああ、べつに構わない。
こういう事はみんなで喜び合わなきゃな」
楽しそうな子供達をアルがじっくり眺めているとルイスが聞いてくる
「アル、お前は馬には乗れるか?」
「乗れない‥
‥ごめんなさい」
「いや、多分そーだろうと思ったよ。
じゃあ、ロイは今、無理だから‥俺の馬に一緒に乗ろう💧」
「うん、お願いします。
ところで‥ロイドはなんかあったの?さっき話し掛けたんだけど、きょどってたよ?」
「あぁ、ただの発作だ‥
そっとしといてやれ…
お前はとくに、近づかないようにしてくれよ」
「‥‥? わかった💧」
ルイスに釘をさされアルは頷いた
「よし、じゃあパレードのスタンバイするぞっ俺達は先頭だからな」
最前列の方では黒馬に乗ったロイドが準備を整えて並んでいる‥
「あ、ねぇユリアをロイドの馬に乗せてもらっちゃダメかな?」
「ん? あぁ いいよ。連れ行きな!
俺は先に並んで待ってるから!」
アルはルイスの了解を得ると馬車からユリアを降ろしロイドの元へ連れて行った
・
「あの──…ロイドっ!!」
「……──!」
振り向き様に目を見開き、自分を凝視するロイドにアルは少し脅えた💧
「……よかったら‥ユリアを乗せてもらえるかな?」
「‥あぁ‥‥いいよ」
快い返事は貰えたものの、ロイドはなぜか困惑気味の表情だ
アルはユリアをロイドに預けルイスの所へ戻った
… なんだろ・・・💧
まだ、“ちゅ~事件”が尾を引いてるのかなっ?
アルはレオとの一件でロイドが取り乱した事を知らない‥
そしてユリアをロイドに預けたことで何かが動き出すことも、今のアルには到底予測不可能だった
「何してる?・・ほらっ早く手を貸せっ」
自分の元まできて、なにやら考え込むアルをルイスは手を差し出しながら急かす
「あぁ、ごめんなさい」
アルは差し出された手を掴み何気なく馬に股がった
「―――‥💧」
「あれっ!?…////」
「お前‥
究極の馬鹿だろ?どうやったらこんな座り方になるんだ?」
ルイスの手を借り馬に乗ったアルは、なぜかルイスと向き合うスタイルになっていた💧
「ごめんなさいっ──乗り直しますっ」
・
「あぁ、もう降りなくていい。
支えといてやるから、このまま向き変えろよ」
アルはルイスの言う通りゆっくりと向きを変える
… ひぃ〰馬の背中ってけっこう高いっ
プルプル震えるアルをルイスは後ろからしっかり支えてくれた
「もう少し後ろっ」
ルイスはそう言うなり、アルの腰を掴みググッと自分の方に引き寄せる。急なルイスの動きに驚かされ、アルの口から“あんっ”とへんな声が洩れていた💧
「…… //// 」
💧こいつは‥
無意識に発した自分の声に、アルは気付いていない‥
ただ初めて乗る馬に緊張するばかりであった💧
アルのウエストに手を回したままルイスは片手で手綱を操る
馬のいななきと同時にラッパ隊が曲を奏でパレードが始まった!
「アル、はっきり言って今日の主役はお前だからな!
しっかり手ぇ振りながら愛想良くしてくれよ!」
「わかった!手を振ればいいんだね!!」
アルは体を強張らせながら馬の背から片手を離し周りの観光客に手を振った
― きゃー!!ディーア!
― いや~ん!かわいいっ
― おねが~い!こっちも向いてぇ!!
「はぃはぃっ…今度はこっちね」
アルは忙しなく手を振っていた。
・
大通りの脇にはカラフルなテントを張った露店が軒並みに連なっている
それは見ているだけでも子供達の胸を躍らせていた…
「お前ぇらっ!欲しいモンは決めたか?」
馬車に乗り込んだザドルが観衆に手を振りながら子供達に聞いた
「まだわからない!!」
ティムも手を振りながら答えた。ティムもマークもジョンも賑やかな雰囲気にキラキラと瞳を輝かせてすごく興奮している!
「がはははっ!!そうだなパレードが済んだらゆっくり見て回りゃいい!遠慮なんかするんじゃねぇぞ」
「うんありがとう、おじちゃん!!」
子供達は声を揃え元気よくお礼を言った
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