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第四章 伝説編
14話 天下無双!偉才の老師
しおりを挟むその声が止み風が巻き上がると木の葉が舞い、渦を巻く──
そしてガサガサと枝葉を揺らし、もさりとした生き物が大木の上から飛び下りてきた。
「なんじゃお主のそのざまはっ!」
「つぁ!?‥ぬぁ!!
何すんだジジィっ!」
一頭身の毛むくじゃらの生き物は体の三倍の長さはある杖で上を向いたままのレオのバズーカをコツコツと小突いていた💧
「“ぬぁ、何すんだ!”
じゃないわっ!!この馬鹿モンがっ!!
お主は自分の立場を心得とるのか!?
こーんな小娘にそそのかされ──‥っ‥‥//」
小さな生き物はレオを叱責しながら濡れて張り付くシャツの上から、透ける体を両手でかばうアルを舐めるように視線を移動させる‥
「‥ゲホっ…
な、なかなかのお嬢さんのようじゃの‥‥//」
「…っ…こらっジジィ!スケベな目で見てんじゃねぇ!」
いやらし顔でむせながら褒めるこの生き物‥
どうやらレオの知り合いらしい。
アルはさりげなくレオの後ろに身を隠した。
「レオ、コレ‥なに💧?
人?」
まるで若手画家『ウッホ』を思わせる‥
未知の生物のような“コレ”は杖を振りレオのケツを叩きながら人の言葉を話続ける
・
「“コレ”とは、めんこいわりに言葉を知らぬお嬢さんのようじゃ。
まぁ後で儂が色々と手ほどきでも‥っグフ」
白い頭髪と眉毛の境目もわからぬくらい長い髪は表情を隠していれど、いやらしさだけはしっかり伝わってくる💧
「レオの知り合い💧?」
「ああ‥山の神だ。
元々は『無双老師』てえ呼ばれてる疾風迅雷の禅僧だったんだが‥
いつの間にか神になっちまった💧
一族の宝剣に力を込めたのもこの老師だって云われてる。
俺様が賊の頭になるときに技を習ったのもこの老師だ‥」
「へぇ‥💧」
「俺様の爺さん達がガキの頃からこの姿らしい💧」
「お爺さんが子供の頃から!?」
「ああ💧‥」
「え‥じゃあ今、・・」
「百は裕に越えてやがる💧」
「百、越えっ!?…」
レオの言葉を聞いてアルは驚き声を上げる
そして、二人のやりとりを耳にした老師はふんぞり返って口を開いた
「ふむ、年寄りだとてバカにするでない!!
まだまだアッチの方は健在じゃ。
レオ、お主なんぞにゃ負けんぞ!」
「うるせ〰っ‥//
この俺様がジジィになんか負けるかってんだっ…」
さすがはレオに教えを説くだけの逸材のようだ💧
・
「ところで一体何しに来た?」
‥いいところで邪魔しやがって…っ…
恨めしそうに問いかけるレオだったのだが、急に表情の険しくなった師匠の雰囲気を悟り、レオは勘づいていた
「あのことがもう耳に入ったってか…?」
師匠は頷く…
「耳に入る前に山が知らせた…
お主も感じておったはずじゃ…
山の叫びを…」
「まぁな…」
「今度の騒ぎはちと、骨が折れるぞ…
覚悟はしておいた方が賢明じゃ。」
先程のおちゃらけた雰囲気とは打って変わり、厳しい面持ちで語り合う二人をアルは交互に見つめる。
「ときに、お嬢ちゃん…」
「?」
師匠は急にアルに語り掛けた。目を開いて顔を向けたアルに師匠は白髪に埋もれた細い目で微笑む。
「体を大事にしなされ…」
「…?は、ぃ💧」
師匠の意味ありげな口調にアルは戸惑いながら言葉を返す
「そうそう簡単に欲に溺れてはいけませんぞぃ」
―――!…//💦
「――じじぃっ余計なことを…っ!!」
真っ赤になって絶句するアルに焦り、レオは師匠を罵倒していた💧
・
「それよりレオ…
儂がわざわざ頂より降りて来た意味がわかっておるじゃろう…」
「ああ…
それだけ、時間がないってことだろ」
レオは師匠にそう答えアルを見つめた
「…何かあるの?」
レオの眼差しにアルは尋ねる。
「…婚前の儀も結局おあずけだ…」
ふと笑みを溢して呟くと、レオはアルを抱き抱えた。
「…レオ?」
「大丈夫だ、家に送ってやるから。
師匠、先に行っててくれ。」
師匠はレオに合図を返すと木の葉を巻き上げ瞬く間に姿を消し去る。
…なんだろう
何か嫌な予感が…
レオの腕の中でアルは感じていた。二人のやり取りを見てとても不安な気持ちにかられる…
なんだろう?この気持ち…
レオは黙ったまま、夜の闇を走り抜ける。
いつも余裕のおちゃらけたレオ。そのレオのどことなく、引き締まった表情がアルの不安を一層掻き立てていた。
「さ、着いたぜ…今日はゆっくり休んで…」
開けっぱなしの部屋の窓から入り込み、そっとアルを解放するレオの腕をアルはとっさに掴む
「レオ…教えてっ
なんかすごく不安なの!」
「アル…」
「何が起こるの!?」
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