恋蜜度～大人の女性に贈る恋愛小説短編集～

夢物語編～

14

牽こうとすると尚更絡み付くそれにアサドは思わず笑いながら色っぽい吐息を漏らした。

「思った通りすごいな…っ…逃げ道を塞がれたみたいな感触だっ…」

腰をひいては奥へ引き込むように逆撫でされ、奥へ突いては襞全体に圧が掛かかりアサド自身の猛りを甘い快楽で蝕んでいく──

アサドは愛美の腰を抱えると抱き起こしながら奥深くを練るように突き始めた。

「あっ…ああ…やっ…」

敏感な箇所に当たり始め、愛美は思わず逃げるように腰を引く。

アサドはそれを掴まえてぐっと腰を突き上げた。

「自分からは容赦なく攻める癖にここを突かれると逃げる気か」

アサドは笑みを浮かべながら切なく喘ぐ愛美の顔を覗き込む。

アサドの力強い律動に愛美の躰が揺らされて控えめな乳房が抱き抱えたアサドの目の前で揺れ動く。

アサドはそれに食らいついてじわりと甘く噛みながら吸い上げた。

「ああだめっ…」

愛美の躰がビクビクと痙攣する──

アサドは仰け反る白い喉元を眺めながら愛美の乳房から口を離さなかった。

強く柔く刺激を与えながらキスをする。

喘いだ口を自分の手で塞いで前を見ると乳首をじっくりと舌で撫でるアサドの獣のような黒い瞳と目が合った──


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アサドはその瞳だけでニヤリと魅惑的な笑みを返してくる。

チュッと軽く吸い付く音を立てては見せつけるように厭らしく舌を這わせ愛美の視覚をアサドは刺激していた。

「ああ…もっ…だめ……」

アサドの濡れた瞳に酔わされる──

甘く凌辱しながら色気を含むその表情で見つめられて背中がぞくぞくと痺れを促す。

奥からはアサドが突き上げる度に粘りの重くなった蜜が鈍い水音を響かせていた。

ヌチャヌチャと恥ずかしいくらいに淫らな音が耳にまとわりつく。

茶褐色の引き締まった筋肉質な腕に支えられ愛美は快感に背筋を反らせて顔を泣き崩した。

「あああっもうだめ…っ」

ねっとりとした愛撫と律動に快楽への深みが増す。
イク手前をずっと味わされ、愛美のそこはもうとうにトロケきっていた。

充血して腫れ上がった内部はとてもキツいのに、あり得ない程の弾力と柔らかさでそこはアサドを包み込む。

感じ過ぎている証拠に襞からは熱い蜜が次々に溢れてアサド自身に絡み付く。

「どうだマナミ…っ…果てる前の気持ちよさをずっと味わえるのは気が狂いそうだろう…」

アサドは虚ろに口を開いて喘ぐ愛美の唇を塞ぎ深く口付ける……

お互いに汗でどこもかしこもぐっしょりだ。

愛美は薬で犯されたように淫靡な表情を浮かべ唇を重ねるアサドを見つめた。

アサドはふっと笑い吐息を漏らす。

「ほんの短い間に厭らしい顔で誘うようになったじゃないか……」

愛美の耳に直接熱い息を掛けながらアサドはクスリとそう溢した。