異世界探検記

クエスト 〜巨大魔物の出現と戦闘〜

　ガタガタガタ
　部屋においてる置物が揺れ、床が揺れる。
「地震か？」
　ヒロトは言う。
「いやおかしい」
　ユンセルは言った。
「なぜだ？」
「地震はかなり前、研究によって無くなったんだ」
「じゃあ地震じゃないなら何なんだ？……魔物か！？」
「分からない、地震といっても天変地異だからな、もしかしたら研究結果は気休めに過ぎなかったかもしれない」
　その後、ヒロトたちは村長に地震について聞きに行った。
「地層は、永久に変化し続ける、過去の地震対策はもう機能しなくなったと考えていいかもしれない」
「魔物は関係ないのですか？」
　ユンセルは聞いた。
「恐らく……」
「まあ、魔物がどれだけ影響しているのかわからない、魔物と自然災害、どちらの可能性も考慮していく必要があるだろう……」

　村長の話を聞いた後、ヒロトたちはアジトにクエストを受けに行った。
　ヒロトたちはクエスト一覧を見てあることに気づいた。
　前までレベルが低かったクエストが上がっているのだ。
　ヒロトは、受付の女性に理由を聞いた。
「さっきの地震で、一部の魔物が狂暴化したのです……だから少しレベルを上げさせていただきました……まあ、その分、報酬を上げていただいております」
　ヒロトたちは、話を聞いた後、自分たちの部屋に戻った。
　装備を準備した。
「よし、前言った連携技でクエストに挑戦するぞ、危なくなれば、すぐテレポートで戻るかたちで」
　ヒロトは言った。
「分かったぜ」
　ユンセルたちはうなづいた。

　受付に行き、クエストを受け、出発地に着いた。
　ピュン
　ガイコツから弓矢が放たれた。
「危ない！」
　とっさにカナが動き、皆をガードで守った。
「すごい……」
　ユンセルは思わず声が漏れた。
　ゴブリン三体が現れた。明らかにいつもより動きが速い。
　二体をタクが作り出した球体をヒロトの投擲技で倒した。
　残り一体は、カナに向かっていった。
「は！」
　ユンセルがカナの前に出て、ガード魔法でカナを守った。
　後ろからヒロトが剣で倒した。

　ゴブリンを倒した四人は、先に進んだ。
　すると近くからいびきのような音が聞こえてきた。
　ヒロトたちはいびきのするほうに向かった。
　いびきの主は巨大な魔物だった。
　口に牙が生えており、寝転がっている。
　ヒロトは考えた。
（もし、魔物の動きと地震が同時に起きれば、大きな被害が出るかもしれない……今のうちに対策していたほうが無難だな……）
　すると巨大な魔物が目を覚まし起き上がった。
「はあ！」
　魔物にヒロトが切りかかった。
　あまり手応えは感じない。
「ぐわぁ！」
　ヒロトは蹴り飛ばされた。
　タクがヒロトに駆け寄る。
　巨大魔物はユンセルとカナの方向に向かう。ユンセルがガード魔法を貼った。ユンセルのガードを巨大魔物が殴った。
　パリィ
　ユンセルのガードが破られた。
　その瞬間ユンセルは叩かれ、飛ばされてしまった。
　巨大魔物はカナの方を向く、拳を振り上げる。
「カナ！」
　ユンセルは叫ぶ。
　カナと巨大魔物の拳が数センチのところでカナの目の前が強く光った。
　ユンセルの方を向く。
　ユンセルの手から水色のビームが出ている。
　放たれたビームが巨大魔物の足に当たった。
　すると、巨大な魔物の足の方が、凍った。
　巨大魔物の振りかざした拳か止まった。
　ヒロトはこの隙を逃さなかった。
　巨大魔物に近づき、巨大魔物の体を駆け上がり、魔物の真上に大きくジャンプし、剣を頭の上に上げ、下に落ちると同時に剣を振りかざした。
　巨大魔物の体は左右に分かれ、消えた。
　魔物を倒すことが、出来た。
　ユンセル、ヒロト、タクは疲労困憊で、その場に倒れ込んだ。
　カナはみんなの方に駆け寄り、空間転移でアジトの方に帰った。
　その後、タクは、受付の女性に巨大魔物について聞きに行った。
「その魔物は、まだ、タク様たちが挑戦したクエストのかなり上のレベルに設定している場所で出現する魔物のはずです」
　そう、受付の女性はタクに言った。
　みんな、部屋で少し休み、体力が少し戻った。
「やはり、魔物はあらゆる場所へ移動してしまっているんだろうな」
　ヒロトはそういい、みんな、頷いた。