ふぁみりーくえすと

卵野郎

文字の大きさ
上 下
8 / 8
1章

2-3話 小さな盾

しおりを挟む
「な、なにこれ!?」

「これはワタシの分身です。この武器を使えば、ロストもレベルを上げられるはずです」

本当にこれでレベルが?

試しに、近くにいたゼリーマンと戦ってみることにする。
いつもの僕ならゼリーマンの素早さに追いつけなくて終わる。
けど盾を向けた瞬間、なんとゼリーマン自らが僕に向かって突進してきたのだ。

ゼリーマンが盾にぶつかり、ばいんと弾かれる。
そのままゼリーマンは溶けて消えてしまった…。
束の間の出来事に、僕はただただ唖然とした。

ゼリーマン…よわっ!?

「この盾は魔物を挑発する効果があるのです。もちろん、防御力も兼ね備えているので、普通の盾としても使用できますよ」

イズが自慢げに話す。
たしかに、この盾があれが僕のレベルも…!

「…分かった。イズに協力するよ!」
「本当ですか!?ありがとうございます!」

イズは泣いて喜んでいた。
イズがなんで王様の下まで行きたいのかは分からないけど、こんなチャンスはもう二度と来ないだろう。

みんなに置いていかれ、弱いまま足踏みしていた毎日。

やっと、前に進めるんだ。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...