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1 こんなはずじゃなかったのに
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雲一つない晴天、観光地・浅草。
少し肌寒いけど、レンタルした着物で手を繋いで歩くには最高の気温。
最高のデート日和のはず、だったのに。
人生初の人力車に乗って、わたしは声を殺している。
「――なおちゃん、そんな顔してたらバレちゃうよ?」
長い前髪の奥で、底知れぬほど妖艶な目が愉しげに細められる。
ひざ掛けで隠れているのをいいことに足の付け根をくすぐられて、指先が下着をかすめる度に内ももにきゅっと力が入ってしまう。
陽向くんの手のひらの口がぱかっと開いて、湿った太ももをぬるりと舐め上げた。
微かに揺れる人力車の上で、景色を楽しむ余裕もなくただ、ふうふうと息をするしかない。
変な体勢でまるで変なことをしているように思うかもしれないけれど、これは決してやましいことではなくて、陽向くんにとっては食事みたいなもので。
「陽向くん……っ、あの、これ以上は……」
「ん? どうしたの? 痛い?」
とても心配そうな顔をするひなたくんに何も言えなくなってしまう。
彼にとってこれは単なる食事で、変な意味ではなくて。本当に、ただの食べ歩き、みたいなもので。
それにひなたくんはいつだって、やめてって言えばやめてくれる優しいひとで。
「だ、大丈夫……っ」
真っ赤な顔で強がってしまったのをわたしはすぐ後悔することになる。
少し肌寒いけど、レンタルした着物で手を繋いで歩くには最高の気温。
最高のデート日和のはず、だったのに。
人生初の人力車に乗って、わたしは声を殺している。
「――なおちゃん、そんな顔してたらバレちゃうよ?」
長い前髪の奥で、底知れぬほど妖艶な目が愉しげに細められる。
ひざ掛けで隠れているのをいいことに足の付け根をくすぐられて、指先が下着をかすめる度に内ももにきゅっと力が入ってしまう。
陽向くんの手のひらの口がぱかっと開いて、湿った太ももをぬるりと舐め上げた。
微かに揺れる人力車の上で、景色を楽しむ余裕もなくただ、ふうふうと息をするしかない。
変な体勢でまるで変なことをしているように思うかもしれないけれど、これは決してやましいことではなくて、陽向くんにとっては食事みたいなもので。
「陽向くん……っ、あの、これ以上は……」
「ん? どうしたの? 痛い?」
とても心配そうな顔をするひなたくんに何も言えなくなってしまう。
彼にとってこれは単なる食事で、変な意味ではなくて。本当に、ただの食べ歩き、みたいなもので。
それにひなたくんはいつだって、やめてって言えばやめてくれる優しいひとで。
「だ、大丈夫……っ」
真っ赤な顔で強がってしまったのをわたしはすぐ後悔することになる。
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