転生王女は美味しいものがお好き

紫月

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え?

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極上イケメンさんが「ではよろしく頼む。」と言って退室しようとしたそのとき、アレクシス様が慌てた様子でやってきた。
「ここにいたんですね、サ……サラさん。
お客様がいらしてますよ。」
セーフ!アレクシス様。
私が食堂で働くのは秘密ですもんね。
自国ならいざしらず、王女が下働きしてたとか国際問題になりかねない。
「エド、姿が見えないと思ったらここにいたのか。
サラさんに何か用があったのか?」
「あぁ、彼女の料理は素晴らしいから、この国の為に力を貸して欲しいと勧誘をしていたんだ。
断られたがな。」
「それなら問題ない。
俺は彼女にプロポーズをするつもりだ。」
「え?」
アレクシス様、な、なんと?
「すみません。
落ち着いたらきちんとプロポーズするつもりだったんです。」
い、いつの間にアレクシス様まで攻略してたの!?
すると遠くから地響きがドシン、ドシンと聞こえて近づいてくる。
この懐かしい足音はまさか……。
「お姉様ーーーー!!」
「え?どうしたの?マーシャ。」
「え?」
極上イケメンが驚きに固まってる。
あ、マーシャの可愛らしさに驚いたのか。
ふくよかでとても愛らしいでしょ?
「お姉様の夜鳴きラーメンがどうしても食べたくなってしまって来ちゃいましたわ!!」
「そう、ちょうど良かった!
王太子様は本当はマーシャと結婚したかったんですって。」
「え?」
んん?これは極秘情報なのか?
極上イケメンが驚く意味が分からない。
「ま、待ってくれ、貴女はマーシャ姫なのか?」
「そうですわ、エドヴァルド様。」
「え?」
えーっと?エドヴァルド様………どっかで聞いたような?
「い、一体何が起こってるんだ!?」
「エド、良かったな!
マーシャ姫が自らおこし下さったんだ。
早速花嫁修行を始めてもらえるな。」
「え?」
んんん?えーと、極上イケメンがエドヴァルド様でマーシャが花嫁修行で……えーと???
「お姉様のレシピだけでは何か足りないのです!
やっぱりお姉様が作ったラーメンでないと美味しくないのですわ!」
「そうでしょう、そうでしょう?
ラーメンの極意は……」
「ま、待ってくれ!
お姉様ということは、あ、貴女は……。」
「むむ、遂にバレましたか……。
ある時は食堂の看板娘、ある時はさすらいの料理人、その正体はヴァルドネル国の第1王女サーシャでした!」
「ーーーーーーー!!!!!」
極上イケメンが膝から崩れ落ちた。
リアルorzなど初めて見たが、イケメンがやると絵になるなぁ。
しかし何が一体どうなっているのかワケワカラン。
誰か説明プリーズ!
「サラちゃん、まだ唐揚げ定食余ってるかい?」
「あらスーさん、まだ大丈夫よ。」
「ハッ!ち、父上!
何故父上がここにいるのですか!?」
「え?」
父上???
スーさんが?

どゆこと??????
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