【R18】異世界魔剣士のハーレム冒険譚～病弱青年は転生し、極上の冒険と性活を目指す～

第4章：エルゼリアと無骨なエルフ騎士編

第18話：エルゼリアでクエスト受注

「まあまあ、早速クエストを受けに来られたのですねぇ？」
　受付に向かうと、さっきのお姉さんが対応してくれる。
「ああ、よろしく頼む」
　俺はいざないの洞窟で達成できる討伐クエストを受ける。

『インプの狩り作業』
依頼主：エルゼリアギルド
依頼内容：いざないの洞窟のインプの討伐（討伐数に制限なし。証拠として素材『小悪魔の尻尾』の提出を必須とする）
メッセージ：『いざないの洞窟』はランクの低い冒険者の絶好の腕試し場となっているが、湧き出る『インプ』の数が多く、定期的に狩りを行わなければ危険度が上がってしまう。腕試しがてら『インプ』をできるだけ多く狩ってほしい。

『インプ』というのは、ギルドに置いてあるダンジョン攻略冊子によると、全部で三階層ある『いざないの洞窟』の全ての階層で出てくる危険度Dの魔物らしい。
　こいつを倒せなくては、エルゼリアでダンジョンを踏破していくには経験不足だと書かれていた。
　俺たちが、この依頼を受けることは一種、このエルゼリアで活動できるかの判断材料になる。
　討伐数が設定されていないクエストだから、勝てなかったら一匹倒して完了扱いにしてしまえばいいし、最悪キャンセルするのも手だ。
　依頼主がギルドだから、パーティの評判が下がることも無いだろう。
「あら～『いざないの洞窟』の第一階層から出てくる『インプ』の討伐クエストを受けるのですね～。こちらは討伐数の制限が無いので素材である『小悪魔の尻尾』を提出していただいた数だけ報酬を出させていただきます～」
　俺がクエスト用紙を出すと、受付嬢がクエスト内容を確認するように読み上げる。
「ああ、それで頼む」
「わかりました～。レオさんたちは適性が高い上、戦闘経験も豊富ですがぁ油断はぁ～、めっ！　ですよぉ」
　人差し指を振ってウインクする受付嬢。
　キャラがぶれないな、この天然ちゃん。
　可愛いからいいけれど。
　ついでに納品クエストの方も受け付けてもらった。
　タイミングよく、ルクシアから来たばかりの俺にお誂え向きの依頼があったのでそれを受ける。

『ルクシアの森の生態研究』
依頼主：野獣モンスター研究家
依頼内容：『王猪の大牙』一個の納品
メッセージ：ルクシア周辺の森のボスモンスター『キングボア』を研究したい。レア素材を一つ譲ってはくれないだろうか。かなり手間のかかる依頼だと思うので、廃棄予定の皮で作った丈夫なことで有名なサンドボアのロングコートを追加で差し上げる。
報酬：1万G、『サンドボアコート』

『蛇の毒の治療薬開発』
依頼主：ポ－ション開発室
依頼内容：『大蛇毒袋』一個の納品
メッセージ：あらゆる毒に効く強力な解毒薬の開発のため、魔物の毒素材を集めています。エルゼリア周辺の毒素材は手に入ったのですが、ルクシア周辺の毒素材で手に入らないものがあります。納品いただければ助かります。なかなか希少な素材だと思うので譲っていただけるならポーションの詰め合わせを追加報酬として差し上げます。
報酬：1万G、『各種ポーションの詰め合わせ』

　距離の遠さを考慮してのことだと思うが、なかなかにおいしい報酬だ。
　どちらもボス級の魔物のレア素材を失うことになるが、「もったいない」と思って結局いつまでも使えない、いわゆる『エリクサー症候群』になっても勿体ないしな。
　この報酬なら、防具を新調できるし、回復薬である『ポーション』も複数手に入るので悪い話ではないだろう。
　ダンジョンに入るなら『ポーション』は持っていた方がいいだろうし。
　道具屋で買う手もあるが、善し悪しがよく分からないうちは種類の多い詰め合わせを手に入れるのが無難だ。
　それを報酬で貰えるなら、貰っていた方がいい。
　装備している騎士のマントは、いくつもの戦いを乗り越えてもうボロボロだ。
　この機会に、処分することにしよう。
　いちばん最初にリズに買ってもらった皮の装備一式も、ボロボロでもう着ていないが、こちらは人生初めての彼女からの初プレゼントなので、なんとなく捨てづらくて取ってある。

　依頼書と対象のアイテムを受付に差し出す。
「まあまあ～、この依頼はこの辺りでは手に入らないレア素材ということでぇ、二件とも受けてくれる冒険者がいなくてなかなか困っていたのですよぉ。ほんとうに助かります～」
　受付嬢は、それらを見てポンと手を叩きニコニコしている。
　……やはり可愛い。
　のほほん受付嬢は事務魔法で素材を確認する。
　本物だと確認できたらしく2万Gとサンドボアコート、救急箱のようなものに入った、様々な色のポーションの詰め合わせを差し出してくれる。
「ありがとう。頂くよ」
「いえいえ～、こちらこそ助かります～。いざないの洞窟踏破、頑張ってくださいねぇ」
　励ましの言葉を受けて、受付を後にした。

「納品クエスト、完了した？」
「ああ、上々だ。そっちは？」
「あたしも、なかなかいい稼ぎになったよ。やっぱりルクシアの素材はこの辺りじゃあ希少みたいでね♪」
　ホクホク顔でピースサインするリズ。
　リズが戦えるようになってから、パーティ全員で戦う討伐クエストなどは報酬を分配し、個々の所持アイテムを納める納品クエストは個人の利益という形をとっている。
「レオ！　リズ！　見てくれ！　森で倒したミストマタンゴの素材を換金したんだ！　5000Gになったぞ！　冒険者になって初めての収入だ！」
　受付から戻って来たキアラが嬉しそうに報告してくる。
　普段、冷静な雰囲気の彼女だが、はしゃいでいる姿はギャップがあって良い。
　加入したてで所持金が少なく、俺が経済的に援助しているが、この分だとすぐに稼げるようになるだろう。
　まあ、奴隷のシレイドは俺に全てを尽くしてくれている分、俺が責任を持って面倒見なければいけないのだが。
　俺たちは全ての用事を終えて、ギルドを後にした。