【R18】異世界魔剣士のハーレム冒険譚~病弱青年は転生し、極上の冒険と性活を目指す~

泰雅

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第6章:灼炎の祠と銀狼獣人編

第25話:泥火魔マグマッド

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 第一階層を進むこと三十分、フレイムリザードとの戦闘を何度か繰り返し、奥に進んでいく。
 爪で傷つけられると火傷を負うということだったから、努めて遠距離で仕留めるている。
 時折、不意打ちをされて接近戦になったりするが、ロウナの俊敏性や、キアラの強化付与の前では敵ではない。
 怪我も擦り傷程度で済んでいる。その傷も、ポーションをかけるだけで完治するのでどうということは無かった。
 ダンジョンそのものも複雑な構造はしておらず、迷うことなく先に進める。
 結果、一時間ほどで次の階層への下り階段が現れた。
「お、階段だ。この階層はこれで終わりかな?」
「そうだねー、マッピングで見たところ、間違いないかな。未踏破部分も少しあるけど、その道は行き止まりっぽいし」
「ふふふ、運がよかったということですわね」
 キアラ、リズ、セーラが言う。
「よし、第二階層も進んでしまおうか。時間的にまだ活動しても平気だろう」
 俺の提案に五人は首肯する。

 階段を下りて第二階層に着くと、その異様さに目を疑う。
 真っ赤なマグマの川が流れている。
「な、何あれ!? 火山でもないのに、ダンジョンの中にマグマ!?」
「おそらく、魔法で作られた人工のマグマだと思いますわ。魔道具か何かで祠に循環させているのでしょう」
 リズの驚きにセーラが答える。
 俺も思わず言葉を失ってしまった。
 人生で初めて見る溶岩、マグマだ。
「なるほどな、これが暑さの原因か」
「……ご主人様、シレイド暑い……」
「あたしも……これは堪えるな」
 暑さに弱いシレイドとロウナはへたり気味だ。
 これは短期突破するしかないな。
 ここで寝泊まりするなんてなったら、皆の疲労がMAXになりそうだ。
「リズ、マッピングの感じだと、このダンジョンの広さはどれくらいだ? ここに宿泊は避けたい」
「うん。幸い、広さはそんなにないよ。マグマの川にダンジョンの大部分が覆われてるみたいだし、道も限られてる。次の階層が最下層みたいだし、夜まで頑張れば今日中に踏破できるかも」
「分かった。それが分かれば十分だ。みんな、できるだけ早く踏破しよう」
 みんなの顔色を注意深く見ながら、ダンジョンを進んでいく。
 疲労度も考えれば戦闘はできるだけ避けたいが……。
 とは言えど、そうはいかないのが冒険者稼業。
 初見の魔物が現れる。
 マグマの中から、ドロドロとした塊が何体も上がってくる。
 泥のようなソレには、埴輪のような顔が浮かび上がっている。
「あれは……魔物か?」
 ロウナが臨戦態勢を取る。
 俺もすかさず、剣を抜き鑑定を行う。

名前:マグマッド
危険度:B
説明:灼熱のマグマの中に棲む泥状の魔物。体全体がマグマのような高温のため、触れたら最後、骨まで溶かされてしまう。遠距離で倒す必要があるが、防御力は低いので簡単に倒せる。
素材:『泥火魔石』
レア素材:『灼熱の粘液』

「みんな、接近戦はするな! 遠距離で倒すぞ!」
 俺の号令と共に、リズがクロスボウを発射する。
 もちろん、スキル『ヘビーショット』を使って。
 ズバァアアン!!
 矢が当たると同時に泥火魔が弾け飛ぶ。
 どうやら物理遠距離もある程度効くようだ。
 ロウナの『ブレットパンチ』やシレイドの投げナイフも炸裂して、マグマッドが斃れていく。
 だが、なにぶん数が多い。
 次から次へとマグマの川から這い上がってくる。
普通に戦っていたらキリが無いな。
 MPはあまり消費したくなかったが、俺は魔法で一掃することにした。
「エルウェーブ!!」
 横一列にぞろぞろと蠢く泥火魔に、水の波動がぶち当たって弾ける。
 バジュジュジュジュゥ!
 蒸発するような音を立てて、マグマッドたちは全滅した。
「一撃なんて、すごいな……ご主人様……」
 初見のロウナが感嘆の声を漏らす。
「レオは魔法適正もSSSだからね! これくらい余裕だよ!」
 なぜか得意げなリズがブイサインしている。
「ああ。だが、あまり乱発したくはないな……MP消費が心配だ」
 今日中に踏破するということは今日中にサラマンダーを倒さなければいけないということ。
 サラマンダーがどれくらいの敵なのか、また、隠しレア素材がどれくらいのレアポップか分からないが、MPはできるだけ温存しておきたい。
 極力、最適化された攻撃魔法だが、普通の武技スキルよりはMP消費は激しいのだ。
 なるべく無駄遣いを避けて、注意深く進まなければいけないな。

 第二階層の出現モンスターはフレイムリザードとマグマッドで固定化されているので、戦い方は自ずと定まっていく。
 フレイムリザードなら、精霊強化を施したキアラが前線に立ち、残りのメンバーは距離を取りつつ仕留める。
 マグマッドなら俺が水魔法で一掃する。
 どちらも出てきたら、まず俺が魔法でマグマッドを削った後でフレイムリザードを叩くといった形だ。
 接近戦は少ないので、動きが少なくて助かる。
 この暑さで動き回ったりしたら、あっという間に体力が無くなってしまいそうだからな。
 戦い方が決まっていれば、戦闘回数が多くてもどうということはない。
 せいぜい、MPの心配をするくらいだ。
 そうこうしているうちに下層への階段が現れる。
「みんな、平気か?」
「うん、大丈夫」
「シレイドも……暑いけど頑張る」
「私も大丈夫だ」
「平気ですわ」
「あまり動いていないからな。問題ない」
 俺の問いに五人が答える。
 余力はまだまだありそうだ。
 俺たちは最下層・第三階層へ進んだ。
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