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第9章:風神の谷と宿の看板娘編
第5話:グルメオーク
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『風神の谷』を攻略し始めて三時間ほど経っただろうか。
かなり谷を下るように進んだが、底はうっすらとしか見えない。
うーむ、どれくらい進んだか分かりにくいな。
すでに何度か戦闘を行っており、皆、少しばかりお疲れ気味だ、
「リズ、谷の広さや地形はどんな感じだ? 進行具合とか、分かるかな?」
「うーん、これだけ開けた土地だからね。いろんな所に小道があるよ。ダンジョン全体もかなり広いみたい……でも、進める道は限られてるから、迷うことはあんまりないと思う。素直に道なりに行けば、ボス部屋に辿り着けるはずだよ」
リズは言葉を続ける。
「進行具合は……今で三割くらいかなぁ。多少誤差はあるかも知れないけど」
「ふむ……三割か……」
今日はこの辺りで切り上げるか考える。
幸い、ワープが使えるので瘴気が溜まりにくい開けたダンジョンでは気軽に帰れる。
やはり、野宿よりちゃんと宿に戻ったほうが身体も心も休めるからな。
「よし、じゃあ、今日はこの辺りで切り上げ……」
俺が言いかけた時、ロウナの耳がピンと立つ。
「ご主人様!! 何か感じる!! 敵が来るぞ!!」
「分かった! みんな、戦闘準備!!」
彼女の注意を受け、全員が構えた直後——!
どっしーーーーん!!
上から大きな二本足の豚が降ってくる。
オークだ!
俺たちが進んできた山道を飛び降りてきたのだろう。
「鑑定!!」
すぐに正体を確認する。
名前:グルメオーク
危険度:A
説明:大食漢な大型のオーク。獰猛で攻撃力が高い。
素材:『グルメオークの毛皮』
レア素材:『グルメオークの霜降り肉』
「みんな、気をつけろ! 危険度Aだ! 技を出し惜しみするな! 全力で行くぞ!」
「うん!」
「ん……!」
「了解した!」
「はい!」
「おう!」
俺の呼びかけに、すぐさま答える五人。
「ニンゲン……ウマソウ!!」
グルメオークが突進してくる。
「おらああああああっ!!」
ロウナがそれを真っ向から受け止め、動きを封じる。
さながら、競り合っている相撲のようだ。
が、オークの爪がもろにロウナの腕に食い込んでいる。
そこから血がダラダラと流れている。
「回復魔法をかけます!!」
すぐさま、セーラがロウナに回復魔法をかける。
「キアラ! リズ! ロウナが止めてくれている隙に攻撃するぞ!」
「分かった!」
「はいっ!」
俺の言葉に、すぐさま攻撃を構える二人。
——そして。
「『精霊砲突』————!!」
「『隕石鼠弾』の『ヘビーショット』——連発!!」
キアラの黒槍ヘルズホーンランスから光線が放たれる。
リズは『灼炎の祠』にいた隕石鼠メテオラットの爆鱗で作った弾を数発発射する。
俺も負けてられない。
「くらえ! マグナムブレイド!!」
風霊の剣から放たれる突きの弾丸。
広範囲攻撃はロウナにも効果が及ぶ可能性がある。
俺たちはロウナに当たらないように攻撃を調整した。
キアラの光線がグルメオークの腕を捉える。
バチバチバチッ!!
「グッ……!!」
グルメオークの腕の力が弱まる。
そこに、リズが放った『隕石鼠弾』が敵の背中を捉える。
バァン! バァン! バァン!
小規模の爆発が起こり、グルメオークの背中を焼け爛れさせる。
もう一押しだ!
俺の突きの弾丸がオークの右足を捉える。
「グオオオオッ!!」
苦しそうな悲鳴を上げるグルメオーク。
——だが!
「グオオオオオオ!」
凄まじい咆哮を上げ、オークがロウナの腕を振り払った。
そして、一心不乱に向かったのは……!!
「わ、私ですか!?」
ヒーラーであるセーラだ。
「オマエ……イチバン、フトッテル! ウマソウ!! シヌマエニクッテヤル……!!」
「ひぃいいー!!」
オークの突撃に怯み上がるセーラ。
「させるか!!」
俺はその間に割って入った。
「レオ様!?」
「大丈夫だ! なにがなんでも俺が守る!」
剣を構え、交戦の覚悟を決めたその瞬間——!!
俺の上を人影が飛んでいく。
シレイドだ。
「んんっ……攻撃は終わりじゃない……シレイドもいる……!!」
彼女は静かに呟き、グルメオークの後頭部にしがみつく。
「ガッ……!? ガァアアッ!? ウガアアアッ!!」
突然のことに慌てるグルメオーク。
振りほどこうとするも、先ほどのダメージからか上手く動けていない。
「ご主人様たちのダメージのおかげで……これが使える……♪ 人型の魔物の弱点は……判りやすい……♪」
シレイドが振り上げたダガーが、濁った紫色に光っている。
その瞬間、すべてを理解した。
——勝負ありだ。
シレイドの『急所に当たれば一撃必殺』のスキル。
「『デスエッジ』…………!!」
ザシュン!!
彼女のダガーがグルメオークの首を易々と貫く。
「ガ……!!」
断末魔も上げずに、グルメオークがドシンと地に沈んだ。
「うわーん、怖かったです……今日は厄日ですー!」
「よしよし、怖かったねー」
セーラが泣いてしまった。
リズが彼女の頭をよしよしと撫でている。
「むふー……♪ ご主人様ー……シレイド、敵倒したー……! 褒めて褒めてー……♪」
「よしよし、シレイドも偉いぞー」
シレイドが嬉しそうに駆け寄ってくるので、その頭を撫でてやる。
「いってて……あのヤロー、めちゃくちゃ爪立ててきやがってー」
かちあっていたロウナも無事のようだ。
「よし。じゃあ、素材を頂いて帰ろう」
俺の言葉に五人は「はーい」と返事をした。
こうして俺たちは一日目の探索を終了したのだった。
その日の夜は、シレイドの要望通り『コカトリスの肉』祭りだった。
グルメオークからもレア素材『グルメオークの霜降り肉』を何枚か入手できたので、その内一枚をステーキにしてみんなで食べた。
口に入れた瞬間、肉汁が弾けて、溶けるようになくなるその味に、俺たち全員が病みつきになるのだった。
——そして、その日の深夜。
俺は、バー・ラックステラでいつものように、グラスに入れたアドベンチャーイヴを嗜んでいた。
「お兄さ~ん、冒険の方はどんな感じ?」
「うん。まあまあ順調ってところかな。魔物に苦戦することもあるけど、みんなのお陰でなんとかなってる」
「そっかぁ」
いつも通り、カウンターの隣の席で俺の腕に抱きついて話を聞いているボニー。
——その時。
「あらぁ、レオさんじゃないですかぁ。奇遇ですねぇ」
お酌をしてもらいながら、しっとりと飲んでいると、後ろから艶っぽい声で名前を呼ばれる。
振り返ってみると、見知った顔がそこにあった。
エルゼリア冒険者ギルド受付嬢のチェリーだ。
「えっ……チェリー? どうしてここに?」
「うふふ~。わたしぃ、酒場巡りが趣味なんですぅ。この地域には来たことがなかったのでぇ、来てみよ~かなぁって。たまたまですぅ、ホントのホントにぃ、たまたまなんですぅ。レオさんが泊まっているなんてぇ、1ミリも知りませんでしたぁ♪」
そう言いながら、彼女が俺の隣の空いている席にちょこんと座ってくる。
「きょ、距離が近くないか?」
「え~、今はぁ、プライベートですからぁ、いいじゃないですかぁ♪ 仕事の時はぁ、ちゃ~んと、しますからぁ♪」
俺の問いかけをサラリと受け流すチェリー。
「お・に・い・さ・ん? その娘、だぁれ?」
一緒に飲んでいたボニーが訊いてくる。
なぜだか、少し怖い。
俺の腕を抱く彼女の力がグッと強まり、少し痛い。
「ああー……冒険者ギルドの受付嬢のチェリーだ。いつも担当してもらってるんだ」
「ふ、ふぅん、そうなんだー」
俺の言葉にボニーが、さも平然そうに返してくる。
震える声色を隠しきれてはいない気がするが。
「『ウチ』のレオさんがぁ、いつもお世話になってますぅ」
「ぐ、ぐぬぬぬ……」
チェリーが、俺の腕に抱きつきながら恭しくお辞儀する。
それに対して、ボニーがもう片方の腕に抱き着きながら、ギリギリと歯噛みしている。
複数彼女が認められている世界だが、はじめの頃、サマンサやラズベリーに対してリズがそうであったように、対抗心や嫉妬心、独占欲は確かにある。
今、まさに俺はその中心に立たされているようだ。
かなり谷を下るように進んだが、底はうっすらとしか見えない。
うーむ、どれくらい進んだか分かりにくいな。
すでに何度か戦闘を行っており、皆、少しばかりお疲れ気味だ、
「リズ、谷の広さや地形はどんな感じだ? 進行具合とか、分かるかな?」
「うーん、これだけ開けた土地だからね。いろんな所に小道があるよ。ダンジョン全体もかなり広いみたい……でも、進める道は限られてるから、迷うことはあんまりないと思う。素直に道なりに行けば、ボス部屋に辿り着けるはずだよ」
リズは言葉を続ける。
「進行具合は……今で三割くらいかなぁ。多少誤差はあるかも知れないけど」
「ふむ……三割か……」
今日はこの辺りで切り上げるか考える。
幸い、ワープが使えるので瘴気が溜まりにくい開けたダンジョンでは気軽に帰れる。
やはり、野宿よりちゃんと宿に戻ったほうが身体も心も休めるからな。
「よし、じゃあ、今日はこの辺りで切り上げ……」
俺が言いかけた時、ロウナの耳がピンと立つ。
「ご主人様!! 何か感じる!! 敵が来るぞ!!」
「分かった! みんな、戦闘準備!!」
彼女の注意を受け、全員が構えた直後——!
どっしーーーーん!!
上から大きな二本足の豚が降ってくる。
オークだ!
俺たちが進んできた山道を飛び降りてきたのだろう。
「鑑定!!」
すぐに正体を確認する。
名前:グルメオーク
危険度:A
説明:大食漢な大型のオーク。獰猛で攻撃力が高い。
素材:『グルメオークの毛皮』
レア素材:『グルメオークの霜降り肉』
「みんな、気をつけろ! 危険度Aだ! 技を出し惜しみするな! 全力で行くぞ!」
「うん!」
「ん……!」
「了解した!」
「はい!」
「おう!」
俺の呼びかけに、すぐさま答える五人。
「ニンゲン……ウマソウ!!」
グルメオークが突進してくる。
「おらああああああっ!!」
ロウナがそれを真っ向から受け止め、動きを封じる。
さながら、競り合っている相撲のようだ。
が、オークの爪がもろにロウナの腕に食い込んでいる。
そこから血がダラダラと流れている。
「回復魔法をかけます!!」
すぐさま、セーラがロウナに回復魔法をかける。
「キアラ! リズ! ロウナが止めてくれている隙に攻撃するぞ!」
「分かった!」
「はいっ!」
俺の言葉に、すぐさま攻撃を構える二人。
——そして。
「『精霊砲突』————!!」
「『隕石鼠弾』の『ヘビーショット』——連発!!」
キアラの黒槍ヘルズホーンランスから光線が放たれる。
リズは『灼炎の祠』にいた隕石鼠メテオラットの爆鱗で作った弾を数発発射する。
俺も負けてられない。
「くらえ! マグナムブレイド!!」
風霊の剣から放たれる突きの弾丸。
広範囲攻撃はロウナにも効果が及ぶ可能性がある。
俺たちはロウナに当たらないように攻撃を調整した。
キアラの光線がグルメオークの腕を捉える。
バチバチバチッ!!
「グッ……!!」
グルメオークの腕の力が弱まる。
そこに、リズが放った『隕石鼠弾』が敵の背中を捉える。
バァン! バァン! バァン!
小規模の爆発が起こり、グルメオークの背中を焼け爛れさせる。
もう一押しだ!
俺の突きの弾丸がオークの右足を捉える。
「グオオオオッ!!」
苦しそうな悲鳴を上げるグルメオーク。
——だが!
「グオオオオオオ!」
凄まじい咆哮を上げ、オークがロウナの腕を振り払った。
そして、一心不乱に向かったのは……!!
「わ、私ですか!?」
ヒーラーであるセーラだ。
「オマエ……イチバン、フトッテル! ウマソウ!! シヌマエニクッテヤル……!!」
「ひぃいいー!!」
オークの突撃に怯み上がるセーラ。
「させるか!!」
俺はその間に割って入った。
「レオ様!?」
「大丈夫だ! なにがなんでも俺が守る!」
剣を構え、交戦の覚悟を決めたその瞬間——!!
俺の上を人影が飛んでいく。
シレイドだ。
「んんっ……攻撃は終わりじゃない……シレイドもいる……!!」
彼女は静かに呟き、グルメオークの後頭部にしがみつく。
「ガッ……!? ガァアアッ!? ウガアアアッ!!」
突然のことに慌てるグルメオーク。
振りほどこうとするも、先ほどのダメージからか上手く動けていない。
「ご主人様たちのダメージのおかげで……これが使える……♪ 人型の魔物の弱点は……判りやすい……♪」
シレイドが振り上げたダガーが、濁った紫色に光っている。
その瞬間、すべてを理解した。
——勝負ありだ。
シレイドの『急所に当たれば一撃必殺』のスキル。
「『デスエッジ』…………!!」
ザシュン!!
彼女のダガーがグルメオークの首を易々と貫く。
「ガ……!!」
断末魔も上げずに、グルメオークがドシンと地に沈んだ。
「うわーん、怖かったです……今日は厄日ですー!」
「よしよし、怖かったねー」
セーラが泣いてしまった。
リズが彼女の頭をよしよしと撫でている。
「むふー……♪ ご主人様ー……シレイド、敵倒したー……! 褒めて褒めてー……♪」
「よしよし、シレイドも偉いぞー」
シレイドが嬉しそうに駆け寄ってくるので、その頭を撫でてやる。
「いってて……あのヤロー、めちゃくちゃ爪立ててきやがってー」
かちあっていたロウナも無事のようだ。
「よし。じゃあ、素材を頂いて帰ろう」
俺の言葉に五人は「はーい」と返事をした。
こうして俺たちは一日目の探索を終了したのだった。
その日の夜は、シレイドの要望通り『コカトリスの肉』祭りだった。
グルメオークからもレア素材『グルメオークの霜降り肉』を何枚か入手できたので、その内一枚をステーキにしてみんなで食べた。
口に入れた瞬間、肉汁が弾けて、溶けるようになくなるその味に、俺たち全員が病みつきになるのだった。
——そして、その日の深夜。
俺は、バー・ラックステラでいつものように、グラスに入れたアドベンチャーイヴを嗜んでいた。
「お兄さ~ん、冒険の方はどんな感じ?」
「うん。まあまあ順調ってところかな。魔物に苦戦することもあるけど、みんなのお陰でなんとかなってる」
「そっかぁ」
いつも通り、カウンターの隣の席で俺の腕に抱きついて話を聞いているボニー。
——その時。
「あらぁ、レオさんじゃないですかぁ。奇遇ですねぇ」
お酌をしてもらいながら、しっとりと飲んでいると、後ろから艶っぽい声で名前を呼ばれる。
振り返ってみると、見知った顔がそこにあった。
エルゼリア冒険者ギルド受付嬢のチェリーだ。
「えっ……チェリー? どうしてここに?」
「うふふ~。わたしぃ、酒場巡りが趣味なんですぅ。この地域には来たことがなかったのでぇ、来てみよ~かなぁって。たまたまですぅ、ホントのホントにぃ、たまたまなんですぅ。レオさんが泊まっているなんてぇ、1ミリも知りませんでしたぁ♪」
そう言いながら、彼女が俺の隣の空いている席にちょこんと座ってくる。
「きょ、距離が近くないか?」
「え~、今はぁ、プライベートですからぁ、いいじゃないですかぁ♪ 仕事の時はぁ、ちゃ~んと、しますからぁ♪」
俺の問いかけをサラリと受け流すチェリー。
「お・に・い・さ・ん? その娘、だぁれ?」
一緒に飲んでいたボニーが訊いてくる。
なぜだか、少し怖い。
俺の腕を抱く彼女の力がグッと強まり、少し痛い。
「ああー……冒険者ギルドの受付嬢のチェリーだ。いつも担当してもらってるんだ」
「ふ、ふぅん、そうなんだー」
俺の言葉にボニーが、さも平然そうに返してくる。
震える声色を隠しきれてはいない気がするが。
「『ウチ』のレオさんがぁ、いつもお世話になってますぅ」
「ぐ、ぐぬぬぬ……」
チェリーが、俺の腕に抱きつきながら恭しくお辞儀する。
それに対して、ボニーがもう片方の腕に抱き着きながら、ギリギリと歯噛みしている。
複数彼女が認められている世界だが、はじめの頃、サマンサやラズベリーに対してリズがそうであったように、対抗心や嫉妬心、独占欲は確かにある。
今、まさに俺はその中心に立たされているようだ。
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