274 / 354
第9章:風神の谷と宿の看板娘編
第21話:冒険者の日常
しおりを挟む
ん……? 昨日、俺、あれからどうしたんだっけ……?
なんか、息苦しい? ん? 温かい? な、なんだ、これ!?
「んぐっ!?」
「んちゅ……♡ あ、起きたね♪ お兄さぁん……おはよ♡」
目が覚めると、至近距離にボニーの顔があった。
俺の驚く表情を見て、満足そうに微笑んでいる。
「お、おはよう。な、何してるんだ?」
「んー? キスに決まってるけど? 愛しい、愛しい彼氏様に♡」
俺の言葉にニヤニヤしながら返してくるボニー。
俺に跨り、大きな二つの膨らみを俺の胸板にこすりつけたまま、からかってくる。
「そ、そうか。俺……昨日、どうなったんだっけ?」
「えっとー、五発目を出した後、気絶しちゃうみたいに寝ちゃってー。仕方ないから、繋がったまま、あたしも寝たの♪」
嬉々として言ってくるボニー。
「それは『気絶しちゃうように寝た』んじゃなくて『本当に気絶した』の間違いだぞ」
「えー、そうだったのぉ? ふふっ、でも、それだけあたしで気持ちよくなってくれたってことだよね♪」
「言い方を変えれば、本当に逝きそうだったってことだがな」
俺の言葉に、ケロッとした顔で言うボニー。
って、ちょっと待てよ? 繋がったまま寝たって……ってことは、この股間の生温かさは……?
視線を落とすと、今も合体したままの俺の愚息。
「ぼ、ボニー、その、入ったままなんだが……」
「うん♪ 入れたまま……だよ♡」
もういいか、細かいことは放っておいて。
「そうか。じゃあ、そろそろ抜いてくれないか?」
「えー、もう一回しようよぉ。せっかく、念願の恋人になったんだし♪」
「無茶言うな。昨日、根っこからカラカラになるまで搾り取られて、もう出ないよ」
「んー……仕方ないなぁ。じゃあー、お兄さんが、とびっきり……あつーいキスしてくれたら、放したげる♪」
いじわるな要求をしてくる彼女に、望み通り熱いキスをしてやると、ようやく愚息を解放してくれた。
「んふふ……あたし、カンペキにお兄さんのモノになっちゃった♡」
「ああ、そうだぞ。ボニーは俺の彼女で、俺はボニーの彼氏だ」
そう言って抱きしめてやると彼女は俺の腕の中で「ありがと、お兄さん」と小声で呟いた。
そうこうしていると、俺の部屋の扉が勢いよく開く!
「いつまで乳繰り合ってんだい!!」
「ひゃ、ひゃあ!? じゅ、ジュリアさん!?」
「ボニー!! あんた、またボウヤに夢中になってたね!? 朝食の用意、サボってんじゃないよ!!」
「ご、ごめんなさ~い!! す、すす、すぐに支度します~!!」
ジュリアにどやされ、昨日着ていたドレスを慌てて身に着けて部屋を飛び出していくボニー。
俺は、その光景をポカンと見ていた。
うむ。なんか、前もこんなだったな。デジャヴだ。
「……ボウヤ」
「は、はい」
「……ありがとうね。あの娘を愛してくれて……救ってくれて」
「……ああ。必ず、幸せにするよ」
俺の答えを聞くと、ジュリアは柔らかな笑みを浮かべて「頼んだよ」と言い、部屋を出て行った。
ジュリアが出て行ってから、俺はこれまでの事を回顧する。
異世界に転生し、はや9ヵ月が経とうとしている。
リズ、シレイド、キアラ、セーラ、ロウナ、サマンサ、ラズベリー、ミレーユ、ルーティア、オルガ、タニス、ロザリア、チェリー、ボニー、これまでで14人の彼女ができた。
これからも、どんどんと増えていくのだろうか。
まあ、その辺は成り行きに任せよう。
経済的にも心身的にも男としても、彼女たちに苦労や不安、悲しさや寂しさを感じさせないように頑張ろう。
複数彼女という道を選んだ以上、全員を幸せにする義務と責任がある。
身体つきも、筋力も体力も、心の強さも物事への覚悟も以前の自分とは比べ物にならないくらい強く逞しくなったと思う。
転生前のうだつの上がらない自分は、もうここにはいない。
『最高な人生を歩む』を目標に、これからも進んでいこう。
それだけはハッキリと見えている。
さて、ついてはこれからどうするかだ。
まずは戦闘経験を重ね、ジョブも上級職・最上級職と上げて、もっと強くなる。
新しいダンジョンにも出向いたり、新しい敵とも戦いたい。
ギルドでの地位も高めて、パーティをもっと有名にさせたい。
初めの頃、俺の武器適正は努力次第で英雄になれる素質があると言われた。
才能があるのなら、徹底的に努力して極めたいのだ。
プライベートだけじゃなく、冒険者としての自分も妥協する気はない。
考えれば考えるほど、野望めいた目標が溢れ出てくる。
だが、人間それでいいのだ。それが正解なのだ。
生きている限り、欲というのは絶えず出てくる。
器の大きさに見合わない欲は身を滅ぼすが、それならば、自らの器の大きさを広げればいい。
努力の先にある欲望は邪なものではない。正しい『夢』なのだ。
「よし! 頑張ろう! 目指すは『最高に幸せな人生』だ!」
俺は、静かにグッと拳を作って決意する。
だけど、ようやく『四属性ダンジョン』を踏破したんだ。
少しくらい休んでも罰は当たらないだろう。
もとより、そんなにブラックな冒険者家業をするつもりもない。
しばらくはゆっくり休暇を取って、普段会えない彼女たちのフォローをするとしよう。
そう思って、俺は幸せな二度寝を決め込むのだった。
なんか、息苦しい? ん? 温かい? な、なんだ、これ!?
「んぐっ!?」
「んちゅ……♡ あ、起きたね♪ お兄さぁん……おはよ♡」
目が覚めると、至近距離にボニーの顔があった。
俺の驚く表情を見て、満足そうに微笑んでいる。
「お、おはよう。な、何してるんだ?」
「んー? キスに決まってるけど? 愛しい、愛しい彼氏様に♡」
俺の言葉にニヤニヤしながら返してくるボニー。
俺に跨り、大きな二つの膨らみを俺の胸板にこすりつけたまま、からかってくる。
「そ、そうか。俺……昨日、どうなったんだっけ?」
「えっとー、五発目を出した後、気絶しちゃうみたいに寝ちゃってー。仕方ないから、繋がったまま、あたしも寝たの♪」
嬉々として言ってくるボニー。
「それは『気絶しちゃうように寝た』んじゃなくて『本当に気絶した』の間違いだぞ」
「えー、そうだったのぉ? ふふっ、でも、それだけあたしで気持ちよくなってくれたってことだよね♪」
「言い方を変えれば、本当に逝きそうだったってことだがな」
俺の言葉に、ケロッとした顔で言うボニー。
って、ちょっと待てよ? 繋がったまま寝たって……ってことは、この股間の生温かさは……?
視線を落とすと、今も合体したままの俺の愚息。
「ぼ、ボニー、その、入ったままなんだが……」
「うん♪ 入れたまま……だよ♡」
もういいか、細かいことは放っておいて。
「そうか。じゃあ、そろそろ抜いてくれないか?」
「えー、もう一回しようよぉ。せっかく、念願の恋人になったんだし♪」
「無茶言うな。昨日、根っこからカラカラになるまで搾り取られて、もう出ないよ」
「んー……仕方ないなぁ。じゃあー、お兄さんが、とびっきり……あつーいキスしてくれたら、放したげる♪」
いじわるな要求をしてくる彼女に、望み通り熱いキスをしてやると、ようやく愚息を解放してくれた。
「んふふ……あたし、カンペキにお兄さんのモノになっちゃった♡」
「ああ、そうだぞ。ボニーは俺の彼女で、俺はボニーの彼氏だ」
そう言って抱きしめてやると彼女は俺の腕の中で「ありがと、お兄さん」と小声で呟いた。
そうこうしていると、俺の部屋の扉が勢いよく開く!
「いつまで乳繰り合ってんだい!!」
「ひゃ、ひゃあ!? じゅ、ジュリアさん!?」
「ボニー!! あんた、またボウヤに夢中になってたね!? 朝食の用意、サボってんじゃないよ!!」
「ご、ごめんなさ~い!! す、すす、すぐに支度します~!!」
ジュリアにどやされ、昨日着ていたドレスを慌てて身に着けて部屋を飛び出していくボニー。
俺は、その光景をポカンと見ていた。
うむ。なんか、前もこんなだったな。デジャヴだ。
「……ボウヤ」
「は、はい」
「……ありがとうね。あの娘を愛してくれて……救ってくれて」
「……ああ。必ず、幸せにするよ」
俺の答えを聞くと、ジュリアは柔らかな笑みを浮かべて「頼んだよ」と言い、部屋を出て行った。
ジュリアが出て行ってから、俺はこれまでの事を回顧する。
異世界に転生し、はや9ヵ月が経とうとしている。
リズ、シレイド、キアラ、セーラ、ロウナ、サマンサ、ラズベリー、ミレーユ、ルーティア、オルガ、タニス、ロザリア、チェリー、ボニー、これまでで14人の彼女ができた。
これからも、どんどんと増えていくのだろうか。
まあ、その辺は成り行きに任せよう。
経済的にも心身的にも男としても、彼女たちに苦労や不安、悲しさや寂しさを感じさせないように頑張ろう。
複数彼女という道を選んだ以上、全員を幸せにする義務と責任がある。
身体つきも、筋力も体力も、心の強さも物事への覚悟も以前の自分とは比べ物にならないくらい強く逞しくなったと思う。
転生前のうだつの上がらない自分は、もうここにはいない。
『最高な人生を歩む』を目標に、これからも進んでいこう。
それだけはハッキリと見えている。
さて、ついてはこれからどうするかだ。
まずは戦闘経験を重ね、ジョブも上級職・最上級職と上げて、もっと強くなる。
新しいダンジョンにも出向いたり、新しい敵とも戦いたい。
ギルドでの地位も高めて、パーティをもっと有名にさせたい。
初めの頃、俺の武器適正は努力次第で英雄になれる素質があると言われた。
才能があるのなら、徹底的に努力して極めたいのだ。
プライベートだけじゃなく、冒険者としての自分も妥協する気はない。
考えれば考えるほど、野望めいた目標が溢れ出てくる。
だが、人間それでいいのだ。それが正解なのだ。
生きている限り、欲というのは絶えず出てくる。
器の大きさに見合わない欲は身を滅ぼすが、それならば、自らの器の大きさを広げればいい。
努力の先にある欲望は邪なものではない。正しい『夢』なのだ。
「よし! 頑張ろう! 目指すは『最高に幸せな人生』だ!」
俺は、静かにグッと拳を作って決意する。
だけど、ようやく『四属性ダンジョン』を踏破したんだ。
少しくらい休んでも罰は当たらないだろう。
もとより、そんなにブラックな冒険者家業をするつもりもない。
しばらくはゆっくり休暇を取って、普段会えない彼女たちのフォローをするとしよう。
そう思って、俺は幸せな二度寝を決め込むのだった。
164
あなたにおすすめの小説
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる