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指南前半戦 身体を鍛え、足固めをせよ
第8話 最後は己自身を見つめ直すべし
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素振りに移行してからは、俺、シンは穏やかな日々を過ごしていた。
8時に起きて朝食をとり、素振りを始める。
戦乙女たちの息を整えさせてから昼食をとり、素振りを再開させる。
そして、素振りを2,000回終了したら夕食をとり、その後は自由行動だ。
最初はアンたち3人が酸素ボンベを4本ずつ使っていたものの、3日が経つと1人1本までに落ち着いていた。
リーゼロッテと同じパーティーなだけに、目まぐるしい成長ぶりを発揮していた。
変化があったのは、素振りに移行してから4日後。
「ハァ~。終わったぞ、先生」
メイリンがついに、酸素ボンベを使用せずにノルマを達成したのだ。
これには、素振りをしていたアンとロロも手を止めて、彼女のもとに向かった。
俺は素直に驚きつつ、リーゼロッテにメイリンのことについて聞いてみた。
――酸素ボンベから卒業するのは、8日目になるだろうと予想していたために。
「メイリンは天才です。戦いのセンスは私よりはるかに高いかと」
最初はただ単に、アンとロロを最低限の身体能力を身に着けさせるまで鍛えるつもりだった。
そもそも彼女たちはA級冒険者であり、それなりの場数は踏んできているからだ。
けれどここに来て、意外な原石が俺の前に転がってきた。
これには非常にワクワクさせられる。
なにより、あのリーゼロッテすらここまで認めるほどとは……。
「良きライバルを見つけたな」
「はい。本当に……。彼女がいたからこそ、私もここまで己を高められたといっても過言ではないでしょう」
そう話すリーゼロッテはとても誇らしげで、そして楽しそうにしていた。
俺はアンとロロにアドバイスをしているメイリンに、心で感謝の意を伝えた。
◇ ◇ ◇
穏やかな日々はあっという間に過ぎ、ついに10日目。
ここにリーゼロッテたちが来て、ついに20日目を迎えた。
「素振りはここまで。君たち、よくぞここまで頑張った」
俺は、酸素ボンベなしに素振りを2,000回成し遂げた3人に言った。
3人はメイリンから呼吸法というものを教わっていた。
筋肉に力を入れる時に息を吸い込み、力を抜く際には息を吐くようにする。
つまり、体内の酸素を適切に扱うことでパフォーマンスが向上し、酸欠や疲労をしにくくなるというわけだ。
格闘に縁のあるメイリンだったからこそ、呼吸法の重要さにいち早く気付いたのだ。
「ありがとうございます。なんだか体も軽くなった感じがします」
ロロは健康らしくなっていた。
猫背ぎみだった背中も真っすぐになり、体つきもより女性らしいものへと変わっていた。
それに堅苦しさも和らいで、皆ともより会話をするようになっていた。
「先生。なんか前より魔力の流れが良くなったんですが……」
アンは活発さを増していた。
ガッツリ食べて、しっかりと寝ていたとリーゼロッテからも聞いていた。
小さな目標をつくってモチベーションを保とうとしたり、メリハリのある生活を心がけようとする所がとても好ましかった。
「先生。次は何をすればいいんだ?」
メイリンはより向上心を剥き出しにしていた。
俺が本来面倒を見るのはアンとロロの2人だったが、メイリンは自ら俺の指南に参加した。
既に身体能力の基礎は出来ているから問題なんてそもそも無かったが、それ以上に飲み込みがはやかった。
このままいけば、ワイバーンを単独で討伐できるレベルまでいくだろう。
そんな3人に俺は、最後の課題を提示した。
「残り10日間は自主訓練とする」
3人は拍子抜けしていた。
ここまで厳しい課題を課していたから、よりキツイものを要求すると感じていたのだろう。
勿論、意味はある。
特にメイリンにとっては……。
「この20日間で君たちは確実に成長した。そしてそれに伴い、出来ることもまた増えたはずだ。そこでこの10日間、きちんと自己分析をし、適宜鍛錬してもらいたい」
俺は剣術の師範であり、拳闘士でも、ましてや魔導師でも、僧侶でもない。
師範であっても、弟子を完全に知っているわけではない。
己のことを一番知っているのは、己自身だからだ。
そんな3人にとっては意外すぎる課題とともに、素振りの特訓は幕を閉じた。
その日の夜は素振りの特訓を乗り越えた記念に、すき焼きというジパングの料理を振舞った。
俺のつくった割り下をアンに見せたら、彼女はペロっと味見をした。
「このタレには、確実に肉を美味しくさせる凄みがある」
そんな感想を述べながら、アンはそのまま割り下をコップに注ごうとしたが、さすがにそれはストップさせた。
ケチとか言うなよ。これはあくまで調味料なんだから。
そんなアンだが、キングミノタウロスの肉や野菜を割り下で煮込みはじめてからは機嫌を直してくれた。
「おい、それオレの肉だぞ、アン!」
「いいじゃないですか、一切れくらい。まだ肉は残っているんですから」
「アン。肉だけじゃなくて野菜も食べてください。でないと、太りますよ?」
アンとメイリンが早速、肉の取り合いをしていた。ロロは野菜をこまめに取りながら、肉を食べている。
「いや~。それ、キューの。キューの肉」
「いや、私が自分で入れた肉だ。『自分の分は自分で入れて食べよう』と最初に言ってきたのは、貴様だろ?」
「うるさ~い。そもそもこの肉は、キューがシンに頼んで狩ってきてくれたものだもん。キューの肉だもん」
すき焼きは好評だった。
弟子たちがわいわいと騒いでいる光景を見ながら、俺は〆用のうどん生地を切り分けた。
ーーー
[作者のひとりごと]
すき焼きには関東風と関西風がありますが、皆さんはどちらが好きですか?
自分は関東風が好きです。
肉や野菜の旨味が溶け込んだ割り下でうどんを煮込みます。すると、茶色のうどんが完成します。それを肉とともに溶き卵につけて食べます。この瞬間が、至福なんです。
8時に起きて朝食をとり、素振りを始める。
戦乙女たちの息を整えさせてから昼食をとり、素振りを再開させる。
そして、素振りを2,000回終了したら夕食をとり、その後は自由行動だ。
最初はアンたち3人が酸素ボンベを4本ずつ使っていたものの、3日が経つと1人1本までに落ち着いていた。
リーゼロッテと同じパーティーなだけに、目まぐるしい成長ぶりを発揮していた。
変化があったのは、素振りに移行してから4日後。
「ハァ~。終わったぞ、先生」
メイリンがついに、酸素ボンベを使用せずにノルマを達成したのだ。
これには、素振りをしていたアンとロロも手を止めて、彼女のもとに向かった。
俺は素直に驚きつつ、リーゼロッテにメイリンのことについて聞いてみた。
――酸素ボンベから卒業するのは、8日目になるだろうと予想していたために。
「メイリンは天才です。戦いのセンスは私よりはるかに高いかと」
最初はただ単に、アンとロロを最低限の身体能力を身に着けさせるまで鍛えるつもりだった。
そもそも彼女たちはA級冒険者であり、それなりの場数は踏んできているからだ。
けれどここに来て、意外な原石が俺の前に転がってきた。
これには非常にワクワクさせられる。
なにより、あのリーゼロッテすらここまで認めるほどとは……。
「良きライバルを見つけたな」
「はい。本当に……。彼女がいたからこそ、私もここまで己を高められたといっても過言ではないでしょう」
そう話すリーゼロッテはとても誇らしげで、そして楽しそうにしていた。
俺はアンとロロにアドバイスをしているメイリンに、心で感謝の意を伝えた。
◇ ◇ ◇
穏やかな日々はあっという間に過ぎ、ついに10日目。
ここにリーゼロッテたちが来て、ついに20日目を迎えた。
「素振りはここまで。君たち、よくぞここまで頑張った」
俺は、酸素ボンベなしに素振りを2,000回成し遂げた3人に言った。
3人はメイリンから呼吸法というものを教わっていた。
筋肉に力を入れる時に息を吸い込み、力を抜く際には息を吐くようにする。
つまり、体内の酸素を適切に扱うことでパフォーマンスが向上し、酸欠や疲労をしにくくなるというわけだ。
格闘に縁のあるメイリンだったからこそ、呼吸法の重要さにいち早く気付いたのだ。
「ありがとうございます。なんだか体も軽くなった感じがします」
ロロは健康らしくなっていた。
猫背ぎみだった背中も真っすぐになり、体つきもより女性らしいものへと変わっていた。
それに堅苦しさも和らいで、皆ともより会話をするようになっていた。
「先生。なんか前より魔力の流れが良くなったんですが……」
アンは活発さを増していた。
ガッツリ食べて、しっかりと寝ていたとリーゼロッテからも聞いていた。
小さな目標をつくってモチベーションを保とうとしたり、メリハリのある生活を心がけようとする所がとても好ましかった。
「先生。次は何をすればいいんだ?」
メイリンはより向上心を剥き出しにしていた。
俺が本来面倒を見るのはアンとロロの2人だったが、メイリンは自ら俺の指南に参加した。
既に身体能力の基礎は出来ているから問題なんてそもそも無かったが、それ以上に飲み込みがはやかった。
このままいけば、ワイバーンを単独で討伐できるレベルまでいくだろう。
そんな3人に俺は、最後の課題を提示した。
「残り10日間は自主訓練とする」
3人は拍子抜けしていた。
ここまで厳しい課題を課していたから、よりキツイものを要求すると感じていたのだろう。
勿論、意味はある。
特にメイリンにとっては……。
「この20日間で君たちは確実に成長した。そしてそれに伴い、出来ることもまた増えたはずだ。そこでこの10日間、きちんと自己分析をし、適宜鍛錬してもらいたい」
俺は剣術の師範であり、拳闘士でも、ましてや魔導師でも、僧侶でもない。
師範であっても、弟子を完全に知っているわけではない。
己のことを一番知っているのは、己自身だからだ。
そんな3人にとっては意外すぎる課題とともに、素振りの特訓は幕を閉じた。
その日の夜は素振りの特訓を乗り越えた記念に、すき焼きというジパングの料理を振舞った。
俺のつくった割り下をアンに見せたら、彼女はペロっと味見をした。
「このタレには、確実に肉を美味しくさせる凄みがある」
そんな感想を述べながら、アンはそのまま割り下をコップに注ごうとしたが、さすがにそれはストップさせた。
ケチとか言うなよ。これはあくまで調味料なんだから。
そんなアンだが、キングミノタウロスの肉や野菜を割り下で煮込みはじめてからは機嫌を直してくれた。
「おい、それオレの肉だぞ、アン!」
「いいじゃないですか、一切れくらい。まだ肉は残っているんですから」
「アン。肉だけじゃなくて野菜も食べてください。でないと、太りますよ?」
アンとメイリンが早速、肉の取り合いをしていた。ロロは野菜をこまめに取りながら、肉を食べている。
「いや~。それ、キューの。キューの肉」
「いや、私が自分で入れた肉だ。『自分の分は自分で入れて食べよう』と最初に言ってきたのは、貴様だろ?」
「うるさ~い。そもそもこの肉は、キューがシンに頼んで狩ってきてくれたものだもん。キューの肉だもん」
すき焼きは好評だった。
弟子たちがわいわいと騒いでいる光景を見ながら、俺は〆用のうどん生地を切り分けた。
ーーー
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すき焼きには関東風と関西風がありますが、皆さんはどちらが好きですか?
自分は関東風が好きです。
肉や野菜の旨味が溶け込んだ割り下でうどんを煮込みます。すると、茶色のうどんが完成します。それを肉とともに溶き卵につけて食べます。この瞬間が、至福なんです。
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