スキル「共感覚」のおかげで最強の魔法使いになったので魔人を集めて魔王になることにしました 〜最恐魔王の手さぐり建国ライフ!〜

熊乃げん骨

文字の大きさ
28 / 143
第一章 ○○世界における魔王国建国の経緯(いきさつ)

第17話 指輪

しおりを挟む
 魔道具作成の修行を始めてから3日。俺の魔道具作成能力はメキメキと上昇していった。

 最初は魔道具を作るとすぐに魔力が枯渇してしまい移動にも支障が出るのであまり修業が出来なかったが、ある魔道具を作ったことによりそれは解決した。

 それが魔力変換機《マジック・コンバータ》と魔力貯蔵瓶《マジックポーション》だ。

 魔力変換機《マジック・コンバータ》は腕輪型の魔道具であり、外気に満ちている魔力を吸収、変換し自分の魔力にすることが出来る。
 これにより俺の魔力回復速度は劇的に上昇した。
 しかし、それに伴い魔力歩行《マジック・ムーブ》に消費する魔力では回復する量が消費する量を上回り無駄が出来てしまう事態が起きてしまった。

 そこで活躍したのが小瓶の形をした魔道具、魔力貯蔵瓶《マジックポーション》だ。
 こいつは自分の体に貯めきれなくなった魔力を液体に変え、貯めておいてくれるという優れ物だ。

 この二つを作ったことにより移動中は魔力を貯め、休憩中は魔力貯蔵瓶《マジックポーション》の液体を飲みながら魔道具作成をするというルーティーンが出来た。

 この時俺は既に一日に二十個もの高位魔道具《ハイ・アイテム》を作れるようになっていたが、そのほとんどを廃棄していた。これは舞衣さんに管理できない量の魔道具は危険だと言われたからだ。
 残していいと言われたのは俺が常に身に着けておける物だけだった。

「ふひひ、こりゃあいいデキだぜ……」

 プラモとかの細かい作業が好きな俺は魔道具作成にハマりこんでしまっていた。そうすると自然に作ったものへの愛着も沸くもんだ。
 なるべく廃棄したくない一心で徐々に量より質を重視し、なおかつ身につけれる物ばかりを作った結果、俺は全身魔道具まみれになっていた。

「あんたやりすぎ」
「へへ……」

 全身ゴテゴテの俺を見て舞衣さんが苦言を呈す。

「そんなんじゃ移動もままならないでしょうが」
「そう言われると思ってこんな物も作ったんですよ!」

 俺は銀色の小さな指輪を取り出し、見せつけるように効果を発動する。

「換装《チェンジ》!!」

 俺の呼びかけと共に身に着けている魔道具が光だし、それが収まると別の魔道具へと変わっていた。
 これこそ俺の自信作「魔道具換装器《アイテム・チェンジャー》」だ。
 原理は作った俺にもよく分からないが、どうやら異空間的なところに魔道具を収納しているみたいで、そこに自由に魔道具を出し入れ出来る。
 容量の限界はあるものの身に着けてる魔道具も含めればかなりの量を持ち運べるぜ。

「はぁ、こんな物まで作るなんて。次元干渉しちゃってるじゃない……」

 褒められると思ったのに呆れられてしまった。
 悲しい。

「あ! そういえばもう一つ自信作があるんですよ!」

 俺はさも今気づいたかのようにある物を取り出す。
 実はこれを渡すのが本命だ。頑張れ俺。

「これは……」
「へへ、綺麗でしょ」

 俺が取り出したのは白金色に輝く指輪だ。
 今まで作った中でもとびきり綺麗に出来た自信作だ。
 しかも俺の思いつく限り最高の防御能力が付与されている。

「俺ばかり魔道具を持つのもなーと思って舞衣さん用に作ったんです! 舞衣さんはもう強いからいらないかもですけど、ほら転ばぬ先の杖っていうか」
「わかったわかった。貰うから少し落ち着きなさい」

 おかしい。
 シュミレーションだとスマートに渡せてたはずなんだが。

「ようするにプレゼントって事でしょ? きれいな指輪ね。大事にするわ」

 そう言って指にはめる舞衣さん。よく似合ってるぜ。

「名前は『災厄より守りし指輪リング・オブ・イージス』。大事に使ってください」
「ええ、あんただと思って大切にするわ」
「っっ!!」
「ふふ♪」

 顔を真っ赤にする俺を見て笑う舞衣さん。

 やれやれ。まだまだ敵いそうにないな。





 ◇





 出発してから4日目。
 生い茂る樹海を抜け、とうとう俺たちは目的の富士山のふもとまで辿り着いた。

 すると先導していたケビンが立ち止まり、俺と舞衣さんもそれに倣い足を止める。

「僕の入手した情報によると、大量発生した魔獣のせいで道は荒れ果ててるそうです。足元に気を付けてください」
「了解。まあ今までも整備された道では無かったけどな」
「ふふ、それもそうですね」

 俺の軽口に笑って同意するケビン。
 こいつともだいぶ仲良くなったな。

「とはいえ山頂からは何かヤバい魔力を感じるわ。今までの様にはいかないと思うわよ。

 警戒を緩めない舞衣さん。確かに向かっている途中も薄々と感じていたがここまで近づくと肌に突き刺さるほどの魔力を感じる。
 これは間違いなく放っておいてはいけないモノだ。

「お二人とも、ここまで付き合っていただいてありがとうございます。」
「つってもよお、一緒に走っただけであんまり役に立ててないと思うんだけどなあ?」

「そんなことはありません」

「どういうことだ?」
「本来であれば樹海に入った段階で魔獣に襲われるはずでした。しかし僕たちは襲われるどころか一度も魔獣を見かけてすらいない、なぜだか分かりますか?」
「そりゃあ……運が良かったんじゃないのか?」

 そんくらいしか思いつかないぞ。

「違います、答えはあなたです。魔獣たちはあなたが怖くて出てこなかったんですよ」
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜

東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。 ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。 「おい雑魚、これを持っていけ」 ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。 ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。  怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。 いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。  だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。 ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。 勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。 自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。 今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。 だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。 その時だった。 目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。 その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。 ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。 そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。 これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。 ※小説家になろうにて掲載中

巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった

ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。 学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。 だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。 暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。 よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!? ……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい! そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。 赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。 「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」 そう、他人事のように見送った俺だったが……。 直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。 「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」 ――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』 見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装… 俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。 突然の事で戸惑うクラスメート達… だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。 「またか…」 王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。 そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。 そして俺はというと…? 『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』 「それよりも不知火君は何を得たんだ?」 イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。 俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。 その場にいた者達は、俺の加護を見ると… 「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。 『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』 王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。 まぁ、その方が気楽で良い。 そして正義は、リーダーとして皆に言った。 「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」 正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。 「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」 「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」 「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」 「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」 「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」 「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」 「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」 俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。 「その…鎧と剣は?」 「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」 「今迄って…今回が2回目では無いのか?」 「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」 俺はうんざりしながら答えた。 そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。 いずれの世界も救って来た。 そして今度の世界は…? 6月22日 HOTランキングで6位になりました! 6月23日 HOTランキングで4位になりました! 昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°. 6月24日 HOTランキングで2位になりました! 皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

処理中です...