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第六章 戦乱の京
第5話 道中にて
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陰陽京。
そこは陰陽師たち最後の砦だ。
かつては裏より現代社会を支えていた彼らだったが魔力大規模感染《マジカル・パンデミック》のせいでその多くが命を落とした。
かろうじて生き残った陰陽師たちは自分たちの拠点である京都に集結し魔獣をよせつけない巨大な結界を構築した。そこは魔力を持たない人間にとっても最後の楽園。
今も多くの人間が保護を求め京を訪れるらしい。
実は魔王国の建国当初は何回かちょっかいをかけられたりもした。
まあ同じ島に俺たちみたいのがいたら気にもなるってものだ、仕方ない。
本来であれば敵対行動をとった時点で容赦なく潰すのだが、彼らはかつてのマーレの仲間だ。
どうしてもそのせいで彼らと戦う気になれないのだ。
陰陽師のちょっかいもしばらくしたら止み、今に至るまでお互い不干渉を続けている。
そのせいでこんなに近いというのに俺は陰陽京のことをそこまで知らない。
もっと調査してもいいのだが、彼らの京は魔獣の侵入を防ぐ物理的な結界ともう一つ、魔人の侵入を探知する結界が張ってある。これでは調査もままならない。
なので今回も少数精鋭の三人で挑む。
こんな事もあろうかと結界用の妨害装置《ジャマー》を作っていたのだ。まだ2つしか作れてないが機械の体である俺には探知の結界は作用しない、今なら侵入するのも容易なはずだ。
とはいえ魔道具や魔法で侵入すれば流石にバレてしまうだろう、ちょっと面倒くさいが移動は徒歩になる。
とはいえ俺たちに足を引っ張るような者はいない。何事も無ければ一日で着いてしまうだろう。
とはいえ何が起こるか分からない旅だ。念には念を入れて途中で一回野宿をはさみ、次の日から本格的に捜査を開始することにした。
「土行・土矢倉!」
俺が魔法を発動すると地面が隆起し、家の形へと変貌していく。
間取りは3LDK。一人一部屋使える贅沢仕様だ。
「ありがとうございます、殿。我らの為にこのような立派な家を」
「気にするな、それより早く飯にしよう。明日から忙しくなるぞ」
「おっ! 料理ならウチにまかしとき! ほっぺたおっこどしたるでえ!」
ハコはそう言い意気揚々とキッチンへ向かう。
あいつはああ見えて意外と家庭的なのだ。一回食べさせてもらったことがあるが実際うまかった。
「じゃあ入るか」
「御意」
ドアを開けるとそこには椅子とテーブル、そしてキッチンがあった。ちなみに階段を上がると2階に部屋が3つある。
材質はすべて土で出来ているが、表面をコーティングしているためフローリングの如くツルツルだ、過ごしにくさはないだろう。
「先ほどの魔法、陰陽師のものとみました。陰陽道にまで精通しているとは流石です」
「ああ土矢倉のことか。あれなら前に見たことがあってな、思い出深いから覚えただけだよ」
「ほう。では陰陽師の知り合いがいらっしゃるのですね? それは知りませんでした」
「『いる』というより『いた』という方が正しいかな。どうあれ今の魔王国に陰陽師はいない」
「……それは失礼しました」
「いいんだ、気にしないでくれ」
彼女は死んだわけではない。
しかし、いつまでもあのままでいいのだろうか?
いつか、ちゃんと向き合わなければならないだろうな。
「ほれほれ、辛気臭い話は終わりにしてご飯にするで♪」
どうやら話をしてる間に調理を終えたらしいハコが鍋をもってくる。
中には道中採取した植物や、倒した魔獣の肉が入っている。普段から森で自給自足している彼女からしたら食料を調達するなど朝飯前なのだ。
そこは陰陽師たち最後の砦だ。
かつては裏より現代社会を支えていた彼らだったが魔力大規模感染《マジカル・パンデミック》のせいでその多くが命を落とした。
かろうじて生き残った陰陽師たちは自分たちの拠点である京都に集結し魔獣をよせつけない巨大な結界を構築した。そこは魔力を持たない人間にとっても最後の楽園。
今も多くの人間が保護を求め京を訪れるらしい。
実は魔王国の建国当初は何回かちょっかいをかけられたりもした。
まあ同じ島に俺たちみたいのがいたら気にもなるってものだ、仕方ない。
本来であれば敵対行動をとった時点で容赦なく潰すのだが、彼らはかつてのマーレの仲間だ。
どうしてもそのせいで彼らと戦う気になれないのだ。
陰陽師のちょっかいもしばらくしたら止み、今に至るまでお互い不干渉を続けている。
そのせいでこんなに近いというのに俺は陰陽京のことをそこまで知らない。
もっと調査してもいいのだが、彼らの京は魔獣の侵入を防ぐ物理的な結界ともう一つ、魔人の侵入を探知する結界が張ってある。これでは調査もままならない。
なので今回も少数精鋭の三人で挑む。
こんな事もあろうかと結界用の妨害装置《ジャマー》を作っていたのだ。まだ2つしか作れてないが機械の体である俺には探知の結界は作用しない、今なら侵入するのも容易なはずだ。
とはいえ魔道具や魔法で侵入すれば流石にバレてしまうだろう、ちょっと面倒くさいが移動は徒歩になる。
とはいえ俺たちに足を引っ張るような者はいない。何事も無ければ一日で着いてしまうだろう。
とはいえ何が起こるか分からない旅だ。念には念を入れて途中で一回野宿をはさみ、次の日から本格的に捜査を開始することにした。
「土行・土矢倉!」
俺が魔法を発動すると地面が隆起し、家の形へと変貌していく。
間取りは3LDK。一人一部屋使える贅沢仕様だ。
「ありがとうございます、殿。我らの為にこのような立派な家を」
「気にするな、それより早く飯にしよう。明日から忙しくなるぞ」
「おっ! 料理ならウチにまかしとき! ほっぺたおっこどしたるでえ!」
ハコはそう言い意気揚々とキッチンへ向かう。
あいつはああ見えて意外と家庭的なのだ。一回食べさせてもらったことがあるが実際うまかった。
「じゃあ入るか」
「御意」
ドアを開けるとそこには椅子とテーブル、そしてキッチンがあった。ちなみに階段を上がると2階に部屋が3つある。
材質はすべて土で出来ているが、表面をコーティングしているためフローリングの如くツルツルだ、過ごしにくさはないだろう。
「先ほどの魔法、陰陽師のものとみました。陰陽道にまで精通しているとは流石です」
「ああ土矢倉のことか。あれなら前に見たことがあってな、思い出深いから覚えただけだよ」
「ほう。では陰陽師の知り合いがいらっしゃるのですね? それは知りませんでした」
「『いる』というより『いた』という方が正しいかな。どうあれ今の魔王国に陰陽師はいない」
「……それは失礼しました」
「いいんだ、気にしないでくれ」
彼女は死んだわけではない。
しかし、いつまでもあのままでいいのだろうか?
いつか、ちゃんと向き合わなければならないだろうな。
「ほれほれ、辛気臭い話は終わりにしてご飯にするで♪」
どうやら話をしてる間に調理を終えたらしいハコが鍋をもってくる。
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もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
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途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
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追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
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