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気がついた世界はR18の乙女ゲーム
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小さな手が見えた……自分の手にしては、小さい。
目の前に広がる空が広い。建物が……既視感がある。ベージュみたいな壁に、2塔の高めの塔が建物の両端にある。
「マリアさま~、マリアお嬢様~」
遠くから聴こえた声が近づいて、見つけると「探しましたよ、マリアお嬢様?」と言った。
私は、茜だけど? と思い首を傾げる。
女性は、メイド服を着ていた。後ろから、金の髪が長く綺麗な女性がやって来た。
「マリア? 今日は大事な日よ」
「大事な日?」
「女神様の祝福をみる日よ」
「女神様の祝福?」
着替えさせられ、馬車に乗る。賑やかな街道をガタゴトと走る。街の風景に見覚えがあった。見慣れていたビルではないのに。
「……!!……」
「どうしたの? マリア?」
「い、いえ……少し緊張して」
「そうよね? 私もそうだったわ……」
支度の時、鏡で顔を視て気づかなかった私が憎い。そうだ!! ここは、『聖騎士団と令嬢』の乙女ゲームの世界だ!! それも、R18系の乙女ゲーム。
何故、R18系に? 他にはなかったの? 考え過ぎると、疲れる。
馬車の中で目の前に座っているのは、マリアの母ということは分かった。後から家族の話をさりげなくきいて、家のことも把握していかないと……。
私に声をかけたのは、マリア付きの侍女だったでしょ……送り出してくれたのは執事長に……うん、少しずつ覚えよう。
今は、女神様の祝福測定を乗り越えないと!!
学園に入る前に起きている測定。ゲームでは、スチルなしで文字だけの説明だったけど……。
なんとなく、イヤな予感がする。
【数時間後】
「マリアに祝福があるのは良かったわ」
「奥様、本当に……元聖騎士団の旦那様も喜ばれます!!」
「……はは……」
「マリアは嬉しくないの? あれだけ騎士様に祝福を与えたいと言っていたのに」
「い、いえ……ウレシイ、です」
死にそうなくらいに恥ずかしかった。あの彫像、リアルでしたよ!! 逞しい騎士様の彫像は。
その彫像に、キスとか、あそこにキスとか……マリアは14歳だよ!!全部R18に繋がる行為。さすが、あのゲームだ。
しかも、祝福を与える力の測定するのに、布の衝立を隔てて、現役の聖騎士団が控えてるって……何かの間違いでは? しかも、祝福の力を彫像を通して受けている騎士様のエロい息遣い、リアルでしたよ。
彫像にキスをしたり、ディープキスとか……それが騎士様たちに伝わるらしくて。「っく、はぁ」「あぁ」「んっ」とか……さ。
ほんっとうに!! 恥ずかしかった。
ぜーーーたいに、【与える者】にはなりたくない!!
そう言えば、『あなたの力は、特定の方のみに発揮されるようですね……あの方があなたともっと早く……』と教会で言われたような?
教会に居た騎士様たちは、祝福を受けている感覚はあったみたいだけど、違っていたらしい。理由は良く分からないけど……。
ゲーム内でのマリアって、どんな子だったっけ? あまり詳しい背景とか説明がうろ覚えというか、思いだせない。
屋敷に戻ると、両親はダンスして歓び、執事長はじめ皆が手放しで喜んでいた。家の者だけの小さなパーティー騒ぎになった。
15歳になると入学する、来年の学園生活。大丈夫かなぁ、私。
沢渡茜という名前は。封印しよう……言わないのが、イイよね? きっと……。
ゲームの主人公は、サラディン・バリファン。男性みたいな名前だけど、そりゃあ、魅惑的な……ヒロイン。出てきた男性キャラ全員も、どなたも素敵な殿方ばかりですが。逞しい身体に素敵な騎士姿。全員、イケメン。
聖騎士が祝福を貰うには、キスをしていたりしていたな。愛撫とか……。攻略対象になると、その騎士様と……恋人ルートに入れて、最後スル。逆ハーレムエンドとか、バッドエンドとかあったし。最悪ルートなんてのがあったなぁ。バッドエンド以上だっただけしか覚えていない。
あのゲーム、オネエちゃんとキャッキャッ言いながらプレイしていたっけ? なんで、転生なんてことになったんだろう? そこの記憶も曖昧なんだよなぁ……。
このゲームでの私の推しキャラは、悪役騎士だった。私がマリア・クロイツということは、主人公の友達。つまり、サブキャラ。
推しキャラは、元聖騎士団の騎士様。騎士から外された、墜ちた騎士と言われていた方。
光魔法が使えなくなって、社交界にもあまり出ない。ただ、剣の遣い手としては、聖騎士団を外されてからも名を轟かせている方。主人公と恋人対象との妨害とかしたり、していたんだけど。この方、憂いを帯びたイケメンで。
隠しルートが出た時は攻略対象になったよな? たしか……。
ゲームで覚えているコトも少ないし、マリアとしての記憶もうまく思いだせていない……。
不安……。
騎士様たちと出逢うとしたら、主人公のデビュタントが機会かな? マリアも同じ時にデビュタントだと思うし。
デビュタントとしてデビューする社交界のパーティーに、聖騎士団様たちも参加して。その後の、聖騎士団に所属する【与える者】としての試験とかなんとか?
たしか、リヒャルト様もそのパーティーに参加していたから……。
頭、パンクしてきた……。
せっかくだから……彼を、リヒャルト様をひと目、見たい!! ダンスが出来なくても……ひと目だけでもーーー!! お逢いしたい!!
彼との出逢いを目指して、沢渡茜ことマリアは頑張ります!!
目の前に広がる空が広い。建物が……既視感がある。ベージュみたいな壁に、2塔の高めの塔が建物の両端にある。
「マリアさま~、マリアお嬢様~」
遠くから聴こえた声が近づいて、見つけると「探しましたよ、マリアお嬢様?」と言った。
私は、茜だけど? と思い首を傾げる。
女性は、メイド服を着ていた。後ろから、金の髪が長く綺麗な女性がやって来た。
「マリア? 今日は大事な日よ」
「大事な日?」
「女神様の祝福をみる日よ」
「女神様の祝福?」
着替えさせられ、馬車に乗る。賑やかな街道をガタゴトと走る。街の風景に見覚えがあった。見慣れていたビルではないのに。
「……!!……」
「どうしたの? マリア?」
「い、いえ……少し緊張して」
「そうよね? 私もそうだったわ……」
支度の時、鏡で顔を視て気づかなかった私が憎い。そうだ!! ここは、『聖騎士団と令嬢』の乙女ゲームの世界だ!! それも、R18系の乙女ゲーム。
何故、R18系に? 他にはなかったの? 考え過ぎると、疲れる。
馬車の中で目の前に座っているのは、マリアの母ということは分かった。後から家族の話をさりげなくきいて、家のことも把握していかないと……。
私に声をかけたのは、マリア付きの侍女だったでしょ……送り出してくれたのは執事長に……うん、少しずつ覚えよう。
今は、女神様の祝福測定を乗り越えないと!!
学園に入る前に起きている測定。ゲームでは、スチルなしで文字だけの説明だったけど……。
なんとなく、イヤな予感がする。
【数時間後】
「マリアに祝福があるのは良かったわ」
「奥様、本当に……元聖騎士団の旦那様も喜ばれます!!」
「……はは……」
「マリアは嬉しくないの? あれだけ騎士様に祝福を与えたいと言っていたのに」
「い、いえ……ウレシイ、です」
死にそうなくらいに恥ずかしかった。あの彫像、リアルでしたよ!! 逞しい騎士様の彫像は。
その彫像に、キスとか、あそこにキスとか……マリアは14歳だよ!!全部R18に繋がる行為。さすが、あのゲームだ。
しかも、祝福を与える力の測定するのに、布の衝立を隔てて、現役の聖騎士団が控えてるって……何かの間違いでは? しかも、祝福の力を彫像を通して受けている騎士様のエロい息遣い、リアルでしたよ。
彫像にキスをしたり、ディープキスとか……それが騎士様たちに伝わるらしくて。「っく、はぁ」「あぁ」「んっ」とか……さ。
ほんっとうに!! 恥ずかしかった。
ぜーーーたいに、【与える者】にはなりたくない!!
そう言えば、『あなたの力は、特定の方のみに発揮されるようですね……あの方があなたともっと早く……』と教会で言われたような?
教会に居た騎士様たちは、祝福を受けている感覚はあったみたいだけど、違っていたらしい。理由は良く分からないけど……。
ゲーム内でのマリアって、どんな子だったっけ? あまり詳しい背景とか説明がうろ覚えというか、思いだせない。
屋敷に戻ると、両親はダンスして歓び、執事長はじめ皆が手放しで喜んでいた。家の者だけの小さなパーティー騒ぎになった。
15歳になると入学する、来年の学園生活。大丈夫かなぁ、私。
沢渡茜という名前は。封印しよう……言わないのが、イイよね? きっと……。
ゲームの主人公は、サラディン・バリファン。男性みたいな名前だけど、そりゃあ、魅惑的な……ヒロイン。出てきた男性キャラ全員も、どなたも素敵な殿方ばかりですが。逞しい身体に素敵な騎士姿。全員、イケメン。
聖騎士が祝福を貰うには、キスをしていたりしていたな。愛撫とか……。攻略対象になると、その騎士様と……恋人ルートに入れて、最後スル。逆ハーレムエンドとか、バッドエンドとかあったし。最悪ルートなんてのがあったなぁ。バッドエンド以上だっただけしか覚えていない。
あのゲーム、オネエちゃんとキャッキャッ言いながらプレイしていたっけ? なんで、転生なんてことになったんだろう? そこの記憶も曖昧なんだよなぁ……。
このゲームでの私の推しキャラは、悪役騎士だった。私がマリア・クロイツということは、主人公の友達。つまり、サブキャラ。
推しキャラは、元聖騎士団の騎士様。騎士から外された、墜ちた騎士と言われていた方。
光魔法が使えなくなって、社交界にもあまり出ない。ただ、剣の遣い手としては、聖騎士団を外されてからも名を轟かせている方。主人公と恋人対象との妨害とかしたり、していたんだけど。この方、憂いを帯びたイケメンで。
隠しルートが出た時は攻略対象になったよな? たしか……。
ゲームで覚えているコトも少ないし、マリアとしての記憶もうまく思いだせていない……。
不安……。
騎士様たちと出逢うとしたら、主人公のデビュタントが機会かな? マリアも同じ時にデビュタントだと思うし。
デビュタントとしてデビューする社交界のパーティーに、聖騎士団様たちも参加して。その後の、聖騎士団に所属する【与える者】としての試験とかなんとか?
たしか、リヒャルト様もそのパーティーに参加していたから……。
頭、パンクしてきた……。
せっかくだから……彼を、リヒャルト様をひと目、見たい!! ダンスが出来なくても……ひと目だけでもーーー!! お逢いしたい!!
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