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匿って貰った先は・・・・・・想い人の家
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公爵家では、過ごした事がある部屋だった。彼の寝室が右隣。左隣は、執務室。両側は、中扉で繋がっている。
今となっては、どうでもいいこと。ただ、ここで大人しくすごしていればいい。私は、ただ、居ればいいのだし。
考えるのも疲れた……。
『ふふっ ねぇ』
『楽しい? それで』
『こっちにきなさいな』
『あなたにしか できないこと』
『たのしいこと しましょ?』
頭の中に、囁いてくる。夜になると、誘いの囁き。その声は、昼夜問わず誘うようになった。
私、居るだけでいいし……。
刺繍をしている針先が指の腹に、チクリと刺さる。ジワッと血が染み出て、布地を紅くしていく。
血から刺繍の模様を染め上げていく。
『ねぇ 聴こえるでしょ』
「なに?」
『たのしくて きもちいのよ』
「なにが?」
『ちから よ』
「ち、か、ら」
『そう ちから』
刺繍は紋様となり、魔方陣を浮かび上がらせる。翠色の紋様は、黒い色へと変わり始める。
『そう いっしょに イキマショウ』
「いっしょ、に」
『たのしくて きもちいい こと』
「ち、か、ら」
執務室にいて、何故だか嫌な気分だ。彼女を護るために屋敷に招いてみたが……彼女は部屋から出てこなかった。メイドによると、部屋でひたすら刺繍をし、レース編みをし、疲れ切ると眠っていると。
ゾワッと背筋に鳥肌がたつ。マリアが学園から飛び出してきたときに感じた、ナニカがいる?
「……まさか?……」
確かめるために部屋に入った瞬間。リヒャルトは、黒い霧に包まれているマリアを見た。
手許の物から、霧が生まれている。
マリアの囁く声がする。
近づこうにも、霧が障壁となって阻まれている。
「ち、か、ら……た、の、し、い……」
「待て、マリア!! クソッ!!」
「た、の、し、い」
「っくぅ!! 彼女から……マリアからぁ離れろぉーーー!!」
パァァンッ!! ビシビシ!!
「マリア!! マリア!!」
黒い霧の障壁が消え、駆け寄ったリヒャルトは彼女を抱きしめる。翠色の光が2人を包む。
彼女の瞳はぼんやりとして焦点があっていない。このままだと、いけない気がした。遠くに、いってしまう!!
彼女を抱きしめ、何度も何度も名前を呼ぶ。反応が乏しく、焦りが募る。
彼女を俺に意識を向けさせるなら!! 唇にキスをする。甘い声が漏れる。もっと、意識を……彼女の耳たぶ、首筋。俺の感覚をもっと与えて戻すしか……。
「マリア? 何故だ? マリア!! 頼む、まだ、伝えていないんだ!!」
「…………」
「マリア、君に伝えたいんだ!! 頼む戻ってきてくれ!! 俺と居てくれ!!」
「……っ……」
深いキスを唇に繰り返す。リヒャルトは彼女を想い何度も何度も、キスをする。
感情が沸き上がる。彼女を離したくないと。気持ちをぶつけるように、抑え続けていた気持ちをキスや指先で伝えていく。
「っ、ぁ……っぁあ……」
「はぁ、マリア……マリ……っん、マリア」
「あっ、んんっ……あっあぁ……」
「俺を……傍に……はっあ……」
マリアの身体がピクリと反応し、甘い声を漏らす。眠っていた時に激しいキスをしていた以上に、リヒャルトはマリアの服をゆっくり脱がせキスをする。
もう、とにかく彼女を取り戻す一心で彼女にキスし触れていく。そのうち、彼自身も昂ぶりを感じ始めた。このままでは、彼女の意思とは反して繋がってしまう。キスだけで、なんとか……あぁ、言葉でも伝えなくては。
「マリア……好き、だ……君が好きだ!!」
ぼんやりとした瞳はいつしか俺を見ている。あぁ、マリア!!
「リヒャルトさ、ま?」
マリアは気がついた時、裸で……リヒャルト自身も上半身裸で。刺繍をしていたはずで……たぶん。彼に抱きしめられた状態に困惑。
「あっ、あの、えっ、えぇ? なぜ、は、ははは、はだかーーーー?!」
「はぁ、良かった……もうすぐ、挿入れてしまうところだった」
「へっ、い、いれ?!」
「マリア……好きだ……」
自分のグルグルしていた頭の中に、彼の「好き」と言った言葉と。裸にされている状態。
よく分からない。なぜ、こんな状態になったのか?
整理しなくては!! たしか、彼は私から距離をおいて、そうよね? で、家で殺されそうで助けてくれて。 結局また、ワルバーン家に戻って。
部屋で刺繍して……んっ? 刺繍?
「あの、リヒャルト様?」
「んっ? なんだ? キスしていいか?」
「えぇっと……キスは、後にしていただけマスカ?」
「ダメだ!!」
ごり押しにキスされまくる。もう、リヒャルト様のキス。反則級に、気持ちいい。
彼は、「コレで今はやめる」と。今は、って。
「その、この状態の説明をして欲しいのですが」
「わかった」
神妙な面持ちになった彼が、私を一緒に掛布にくるまる。
この屋敷に戻ってからの話しと、キス状態とかになった話し。
話しの中盤から、冷や汗と脂汗がにじみ出てゾワゾワしてきたのを彼が抱きしめてくれた。「大丈夫」と優しく頬にふれ、キスしてくれた。
彼は、こんなにも想ってくれていたんだ……と。
「本当は……カタチだけの筈、だった」
「デスヨネ」
「しかし、今は……本当に、好きなんだ!!」
「ホントウデスカ?」
思わず、棒読み苛め返しをしてしまった。
彼は、少し私のソレに反応したが……。唇の端が少し上がって、黒い瞳が何かを企んだように鋭く見つめる。
「ふぅ……マリア? 君には俺の気持ちをもっと分かって貰わないと……いけない」
「えぇっと……その、そういうつもりでは……」
「なら、どういうつもり?」
「んっ、あぁ!! だっ、やっあぁ!!」
彼の企みが、見事に私の身体を気持ちよく反応させていく。指が優しく、激しく身体を愛し始める。
涙目になりながら、やめて欲しいと懇願すると……「俺のこと、もっと教えて愛してあげるよ」と更に激しくされた。
もう、その日は、彼の唇と指だけで……何度もイカされました。今まで、可愛いと言って暴走しまっくていた彼。そのどこに、ドSスイッチが? いれたのは、私か……。たぶん。
「マリアは俺のこと好きか?」
「へっ? あの、アレだけ、その……シタ後に聞きますか?」
「俺はマリアに好きだと言ったが。君にまだ好きと言って貰っていない」
「……スキ、です……」
「俺の顔を見て言いなさい」
「~~~っ……好きです!! 前から好きです!! ずっとずっと前から~~!! リヒャルト様とお逢いする前からです!!」
彼の顔が少し固まっている。何か、考えている。
「俺と逢う前から?」
「はい。マリアになる前から」
「そうか、マリアになる、前からか……」
「っ!!」
わぁわぁわーーーー!!
やってしまったぁぁ!! 今まで、言わないように気を付けていたこと。
「マリア? 君は、いつから俺のことを知っていたんだ?」
思わず視線をそらす。彼が両手で頬を包み込んで、顔をのぞき込んだ。
酷く鋭い瞳。捉えられた獲物になっている。
「そ、その……言います!! 全部、洗いざらい言います!!」
「そうだね?」
その後、全ての記憶。覚えている限りを、話した。
意外にも、彼は話しを最後まで聞いて。怒ったり、嘘を言うな、とか言う思っていたら。優しい瞳になっていた。
「アカネとしても、マリアとしても……君は生きている。そして、俺を好きなんだろう?」
「はい」
「……教えてくれなかったら、どれだけ哀しかったか……」
「ごめんなさい」
素直に彼を見て謝る。うっすら浮かべていた瞳の涙を、拭うようにキスしてくれた。
そして、彼からも光魔法が遣えなくなって、今の髪色と瞳の色になったと話してくれた。とても辛そうだった。「情けないよな……」とポツリ呟いた。慰めようとか、そういう気持ちではないが、ただ……彼に触れたくてキスをしていた。
それ以上はまだ、2人は互いにうまく話せない。気持ちも頭の整理も追いついていない。
彼は、唇と指で愛した。彼の温もりをもっと感じたい。彼の傍にいたい。お互いの温もりを確かめ合い、言葉で足りないのをキスで応えた。
静かな吐息で眠り、時折、自分の名前を呼ぶ愛しい彼女。
部屋に静かに入ってきたのは……アルバルトとロイ。
「……起こすなよ?……」
「例の件。早く済みそうだ」
「そうか」
「ところで、リヒャルト? マリアとはヤッタの?」
「ロイ……突っ込んで聞いちゃぁ……だって、あのリヒャルトだよ?」
「……気持ちは伝えた……アル、ロイ。お前達がいて、助かった」
2人は顔を合わせて、「うっわ!!」とイヤな言い方をしつつ喜んでいる。
「だって、アタシたちの時間。割いてるのよ?」
「僕だって……ロイと居られないのが、すごく辛かったんだ」
「……んっ?……ちょっと、待て。2人の時間?」
リヒャルトは、2人の告白に。頭を必死に整理を始めた。この国には、たしかに、同性婚はあるし。あぁ、あった。俺の右腕のアルバルトは、ロイと……。
今となっては、どうでもいいこと。ただ、ここで大人しくすごしていればいい。私は、ただ、居ればいいのだし。
考えるのも疲れた……。
『ふふっ ねぇ』
『楽しい? それで』
『こっちにきなさいな』
『あなたにしか できないこと』
『たのしいこと しましょ?』
頭の中に、囁いてくる。夜になると、誘いの囁き。その声は、昼夜問わず誘うようになった。
私、居るだけでいいし……。
刺繍をしている針先が指の腹に、チクリと刺さる。ジワッと血が染み出て、布地を紅くしていく。
血から刺繍の模様を染め上げていく。
『ねぇ 聴こえるでしょ』
「なに?」
『たのしくて きもちいのよ』
「なにが?」
『ちから よ』
「ち、か、ら」
『そう ちから』
刺繍は紋様となり、魔方陣を浮かび上がらせる。翠色の紋様は、黒い色へと変わり始める。
『そう いっしょに イキマショウ』
「いっしょ、に」
『たのしくて きもちいい こと』
「ち、か、ら」
執務室にいて、何故だか嫌な気分だ。彼女を護るために屋敷に招いてみたが……彼女は部屋から出てこなかった。メイドによると、部屋でひたすら刺繍をし、レース編みをし、疲れ切ると眠っていると。
ゾワッと背筋に鳥肌がたつ。マリアが学園から飛び出してきたときに感じた、ナニカがいる?
「……まさか?……」
確かめるために部屋に入った瞬間。リヒャルトは、黒い霧に包まれているマリアを見た。
手許の物から、霧が生まれている。
マリアの囁く声がする。
近づこうにも、霧が障壁となって阻まれている。
「ち、か、ら……た、の、し、い……」
「待て、マリア!! クソッ!!」
「た、の、し、い」
「っくぅ!! 彼女から……マリアからぁ離れろぉーーー!!」
パァァンッ!! ビシビシ!!
「マリア!! マリア!!」
黒い霧の障壁が消え、駆け寄ったリヒャルトは彼女を抱きしめる。翠色の光が2人を包む。
彼女の瞳はぼんやりとして焦点があっていない。このままだと、いけない気がした。遠くに、いってしまう!!
彼女を抱きしめ、何度も何度も名前を呼ぶ。反応が乏しく、焦りが募る。
彼女を俺に意識を向けさせるなら!! 唇にキスをする。甘い声が漏れる。もっと、意識を……彼女の耳たぶ、首筋。俺の感覚をもっと与えて戻すしか……。
「マリア? 何故だ? マリア!! 頼む、まだ、伝えていないんだ!!」
「…………」
「マリア、君に伝えたいんだ!! 頼む戻ってきてくれ!! 俺と居てくれ!!」
「……っ……」
深いキスを唇に繰り返す。リヒャルトは彼女を想い何度も何度も、キスをする。
感情が沸き上がる。彼女を離したくないと。気持ちをぶつけるように、抑え続けていた気持ちをキスや指先で伝えていく。
「っ、ぁ……っぁあ……」
「はぁ、マリア……マリ……っん、マリア」
「あっ、んんっ……あっあぁ……」
「俺を……傍に……はっあ……」
マリアの身体がピクリと反応し、甘い声を漏らす。眠っていた時に激しいキスをしていた以上に、リヒャルトはマリアの服をゆっくり脱がせキスをする。
もう、とにかく彼女を取り戻す一心で彼女にキスし触れていく。そのうち、彼自身も昂ぶりを感じ始めた。このままでは、彼女の意思とは反して繋がってしまう。キスだけで、なんとか……あぁ、言葉でも伝えなくては。
「マリア……好き、だ……君が好きだ!!」
ぼんやりとした瞳はいつしか俺を見ている。あぁ、マリア!!
「リヒャルトさ、ま?」
マリアは気がついた時、裸で……リヒャルト自身も上半身裸で。刺繍をしていたはずで……たぶん。彼に抱きしめられた状態に困惑。
「あっ、あの、えっ、えぇ? なぜ、は、ははは、はだかーーーー?!」
「はぁ、良かった……もうすぐ、挿入れてしまうところだった」
「へっ、い、いれ?!」
「マリア……好きだ……」
自分のグルグルしていた頭の中に、彼の「好き」と言った言葉と。裸にされている状態。
よく分からない。なぜ、こんな状態になったのか?
整理しなくては!! たしか、彼は私から距離をおいて、そうよね? で、家で殺されそうで助けてくれて。 結局また、ワルバーン家に戻って。
部屋で刺繍して……んっ? 刺繍?
「あの、リヒャルト様?」
「んっ? なんだ? キスしていいか?」
「えぇっと……キスは、後にしていただけマスカ?」
「ダメだ!!」
ごり押しにキスされまくる。もう、リヒャルト様のキス。反則級に、気持ちいい。
彼は、「コレで今はやめる」と。今は、って。
「その、この状態の説明をして欲しいのですが」
「わかった」
神妙な面持ちになった彼が、私を一緒に掛布にくるまる。
この屋敷に戻ってからの話しと、キス状態とかになった話し。
話しの中盤から、冷や汗と脂汗がにじみ出てゾワゾワしてきたのを彼が抱きしめてくれた。「大丈夫」と優しく頬にふれ、キスしてくれた。
彼は、こんなにも想ってくれていたんだ……と。
「本当は……カタチだけの筈、だった」
「デスヨネ」
「しかし、今は……本当に、好きなんだ!!」
「ホントウデスカ?」
思わず、棒読み苛め返しをしてしまった。
彼は、少し私のソレに反応したが……。唇の端が少し上がって、黒い瞳が何かを企んだように鋭く見つめる。
「ふぅ……マリア? 君には俺の気持ちをもっと分かって貰わないと……いけない」
「えぇっと……その、そういうつもりでは……」
「なら、どういうつもり?」
「んっ、あぁ!! だっ、やっあぁ!!」
彼の企みが、見事に私の身体を気持ちよく反応させていく。指が優しく、激しく身体を愛し始める。
涙目になりながら、やめて欲しいと懇願すると……「俺のこと、もっと教えて愛してあげるよ」と更に激しくされた。
もう、その日は、彼の唇と指だけで……何度もイカされました。今まで、可愛いと言って暴走しまっくていた彼。そのどこに、ドSスイッチが? いれたのは、私か……。たぶん。
「マリアは俺のこと好きか?」
「へっ? あの、アレだけ、その……シタ後に聞きますか?」
「俺はマリアに好きだと言ったが。君にまだ好きと言って貰っていない」
「……スキ、です……」
「俺の顔を見て言いなさい」
「~~~っ……好きです!! 前から好きです!! ずっとずっと前から~~!! リヒャルト様とお逢いする前からです!!」
彼の顔が少し固まっている。何か、考えている。
「俺と逢う前から?」
「はい。マリアになる前から」
「そうか、マリアになる、前からか……」
「っ!!」
わぁわぁわーーーー!!
やってしまったぁぁ!! 今まで、言わないように気を付けていたこと。
「マリア? 君は、いつから俺のことを知っていたんだ?」
思わず視線をそらす。彼が両手で頬を包み込んで、顔をのぞき込んだ。
酷く鋭い瞳。捉えられた獲物になっている。
「そ、その……言います!! 全部、洗いざらい言います!!」
「そうだね?」
その後、全ての記憶。覚えている限りを、話した。
意外にも、彼は話しを最後まで聞いて。怒ったり、嘘を言うな、とか言う思っていたら。優しい瞳になっていた。
「アカネとしても、マリアとしても……君は生きている。そして、俺を好きなんだろう?」
「はい」
「……教えてくれなかったら、どれだけ哀しかったか……」
「ごめんなさい」
素直に彼を見て謝る。うっすら浮かべていた瞳の涙を、拭うようにキスしてくれた。
そして、彼からも光魔法が遣えなくなって、今の髪色と瞳の色になったと話してくれた。とても辛そうだった。「情けないよな……」とポツリ呟いた。慰めようとか、そういう気持ちではないが、ただ……彼に触れたくてキスをしていた。
それ以上はまだ、2人は互いにうまく話せない。気持ちも頭の整理も追いついていない。
彼は、唇と指で愛した。彼の温もりをもっと感じたい。彼の傍にいたい。お互いの温もりを確かめ合い、言葉で足りないのをキスで応えた。
静かな吐息で眠り、時折、自分の名前を呼ぶ愛しい彼女。
部屋に静かに入ってきたのは……アルバルトとロイ。
「……起こすなよ?……」
「例の件。早く済みそうだ」
「そうか」
「ところで、リヒャルト? マリアとはヤッタの?」
「ロイ……突っ込んで聞いちゃぁ……だって、あのリヒャルトだよ?」
「……気持ちは伝えた……アル、ロイ。お前達がいて、助かった」
2人は顔を合わせて、「うっわ!!」とイヤな言い方をしつつ喜んでいる。
「だって、アタシたちの時間。割いてるのよ?」
「僕だって……ロイと居られないのが、すごく辛かったんだ」
「……んっ?……ちょっと、待て。2人の時間?」
リヒャルトは、2人の告白に。頭を必死に整理を始めた。この国には、たしかに、同性婚はあるし。あぁ、あった。俺の右腕のアルバルトは、ロイと……。
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