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第一章
タラータ 第5話
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エレベーターから出ると、高さが二階くらいある門があった。
あまり美術に詳しくない僕にも分かるくらい、それはそれは素晴らしい彫刻が施されていた。
繊細と荘厳が見事に調和されている。
これをくぐったあとを想像すると胃が痛い……
門の両側に立つ2名の門衛が恭しく頭を下げ、門を開けた。
門と向き合うように王座があった。さっき見た門と比べれば、いささかというよりかなり質素のつくりをしている。
しかしそこには決して無視できない存在感が空間を充満していた。
自然と足を運べ、王座に向かった。そして、当然であるようにそこに座った。
いくらこの世界の進化具合がおかしいとはいえ、5歳児に毛が生えたくらいの身長。勿論この座高では足は届かない。
そこでようやく我に帰り、自分が何をしていたのかを思い出した。
ヤベェ、メッチャガンミサレテル。
マジどうしよう、と座ったまま硬直状態を続けていると。
「これより、戴冠式を執り行う!」
ナイス!神殿長!!
三徹した時にベットが現れたような嬉しさだぜ!!!
神殿長がそういうと、3名の神官がそれぞれ杖、王冠、そしてなんだかよくわからない四角いやつを持って、跪いた。
前の僕だったら、慌てただろうが、今はもう耐性がつき始めている。
これって日本の三種の神器みたいなやつでいいのかな。
さて、王冠は頭に被れば良いとして、杖と四角いやつはどっちの手でどっちを持てば良いんだ。
僕は王座から立ち上がり、変にならない程度にゆっくり歩いた。
一般的に重要の方を利き手である右手で持つ国が多い。だけど、杖と四角いやつはどっちが重要なのかがわからない。
考えているうちにどんどん距離が近づいていく。
ええい!もうどうでも良い!
僕が一番偉いんだから僕の好きのようにやる!
ジャイ○ンすら青ざめる理論で申し訳ないが、今の僕にそんな余裕がない。
せっせと王冠を頭に被り、右手に杖を持ち、左手に四角いのを持つ。
手に取ってみると、四角いやつの下に模様が彫ってあったのでハンコみたいだ。国璽というやつか。ならやっぱり右手で
持てばよかったかなぁ……
などと考えていると、
ドン!!!!!!
という音が相応しい轟音の響いた。
辺りを見渡せば、みんな一斉に跪いていた。
「これより、献名式を行う!」
王冠は被ったままだけど、杖と国璽は神殿長がトレイを持ってきたのでそれに乗せた。
これで左右間違えたとしても大丈夫なはず。
トレイを近くの神官に渡した後
「今、この場で陛下に名を献上できる者は私を含め5名のみです。」
と耳打ちしてきた。
よかったー。
この会場にいる全員だったら、もう僕の頭がパンクする。
「フェツァリオ、我が王に名を捧げる。」
筋骨隆々な若いイケメン。
「ビザンクシス、この老骨の名をお納めくだされ。」
如何にも、修羅場をくぐって来た老将軍の佇まい。
「妾はナナーリアンじゃ、妾の名をくれてやる故、楽しませろ。」
じょ、女傑だ…僕に跪いてるのに、僕よりも高く、見下ろしてるのに、仰視している気がする。
「アルディマ、忠誠の証にこの名を捧げます。
…ナナ、今日のおやつ無しね。」
「何故じゃぁぁ!!」
笑顔のままでひどいこと言うなぁ…
てか、これでこの反応…
案外可愛いとこがあるかもしれないな、この女傑。
「ロームル、大いなる存在に名を献上します。」
締めは神殿長が名を捧げて、お終い。
若いイケメンの印象が短かったのは妬みからではない。
リア充爆発しろとか思ってない。
無いったら無い。
「最後に我が王、一言意気込みを。」
神殿長が爆弾を投げて来た!
神殿長…いやロームルさんや!僕は貴方は味方だけはだと思っていたのだ…
それなのに、どうして…
と、感傷はここでお終い。
やるしかない!
……………
マジで何を言えば良いんだ!
王様らしいことを言えばいいのか?
王様らしいことってなんだよ!?
「具体的なことではなく、抽象的なことで良いのです。
あくまで夢、みたいなものですので、大して気にする必要もありません。」
おお、神殿長!やはり味方であったか!
要するに、紙上談兵ですら無い、夢、を語れば良いのね、そうだよね、ね!
夢ならでっかい方が良い。
じゃあ、王道的なアレにするか。
この時、僕はパニックになっていたと思う。
この一言で、この国はトンデモナイ方向に進んでしまうことを僕は知る由もなかった。
あまり美術に詳しくない僕にも分かるくらい、それはそれは素晴らしい彫刻が施されていた。
繊細と荘厳が見事に調和されている。
これをくぐったあとを想像すると胃が痛い……
門の両側に立つ2名の門衛が恭しく頭を下げ、門を開けた。
門と向き合うように王座があった。さっき見た門と比べれば、いささかというよりかなり質素のつくりをしている。
しかしそこには決して無視できない存在感が空間を充満していた。
自然と足を運べ、王座に向かった。そして、当然であるようにそこに座った。
いくらこの世界の進化具合がおかしいとはいえ、5歳児に毛が生えたくらいの身長。勿論この座高では足は届かない。
そこでようやく我に帰り、自分が何をしていたのかを思い出した。
ヤベェ、メッチャガンミサレテル。
マジどうしよう、と座ったまま硬直状態を続けていると。
「これより、戴冠式を執り行う!」
ナイス!神殿長!!
三徹した時にベットが現れたような嬉しさだぜ!!!
神殿長がそういうと、3名の神官がそれぞれ杖、王冠、そしてなんだかよくわからない四角いやつを持って、跪いた。
前の僕だったら、慌てただろうが、今はもう耐性がつき始めている。
これって日本の三種の神器みたいなやつでいいのかな。
さて、王冠は頭に被れば良いとして、杖と四角いやつはどっちの手でどっちを持てば良いんだ。
僕は王座から立ち上がり、変にならない程度にゆっくり歩いた。
一般的に重要の方を利き手である右手で持つ国が多い。だけど、杖と四角いやつはどっちが重要なのかがわからない。
考えているうちにどんどん距離が近づいていく。
ええい!もうどうでも良い!
僕が一番偉いんだから僕の好きのようにやる!
ジャイ○ンすら青ざめる理論で申し訳ないが、今の僕にそんな余裕がない。
せっせと王冠を頭に被り、右手に杖を持ち、左手に四角いのを持つ。
手に取ってみると、四角いやつの下に模様が彫ってあったのでハンコみたいだ。国璽というやつか。ならやっぱり右手で
持てばよかったかなぁ……
などと考えていると、
ドン!!!!!!
という音が相応しい轟音の響いた。
辺りを見渡せば、みんな一斉に跪いていた。
「これより、献名式を行う!」
王冠は被ったままだけど、杖と国璽は神殿長がトレイを持ってきたのでそれに乗せた。
これで左右間違えたとしても大丈夫なはず。
トレイを近くの神官に渡した後
「今、この場で陛下に名を献上できる者は私を含め5名のみです。」
と耳打ちしてきた。
よかったー。
この会場にいる全員だったら、もう僕の頭がパンクする。
「フェツァリオ、我が王に名を捧げる。」
筋骨隆々な若いイケメン。
「ビザンクシス、この老骨の名をお納めくだされ。」
如何にも、修羅場をくぐって来た老将軍の佇まい。
「妾はナナーリアンじゃ、妾の名をくれてやる故、楽しませろ。」
じょ、女傑だ…僕に跪いてるのに、僕よりも高く、見下ろしてるのに、仰視している気がする。
「アルディマ、忠誠の証にこの名を捧げます。
…ナナ、今日のおやつ無しね。」
「何故じゃぁぁ!!」
笑顔のままでひどいこと言うなぁ…
てか、これでこの反応…
案外可愛いとこがあるかもしれないな、この女傑。
「ロームル、大いなる存在に名を献上します。」
締めは神殿長が名を捧げて、お終い。
若いイケメンの印象が短かったのは妬みからではない。
リア充爆発しろとか思ってない。
無いったら無い。
「最後に我が王、一言意気込みを。」
神殿長が爆弾を投げて来た!
神殿長…いやロームルさんや!僕は貴方は味方だけはだと思っていたのだ…
それなのに、どうして…
と、感傷はここでお終い。
やるしかない!
……………
マジで何を言えば良いんだ!
王様らしいことを言えばいいのか?
王様らしいことってなんだよ!?
「具体的なことではなく、抽象的なことで良いのです。
あくまで夢、みたいなものですので、大して気にする必要もありません。」
おお、神殿長!やはり味方であったか!
要するに、紙上談兵ですら無い、夢、を語れば良いのね、そうだよね、ね!
夢ならでっかい方が良い。
じゃあ、王道的なアレにするか。
この時、僕はパニックになっていたと思う。
この一言で、この国はトンデモナイ方向に進んでしまうことを僕は知る由もなかった。
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