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第7章 外交を準備しよう
久しぶりの復命。
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ゲーム時代、12サーバーのエリアはフィーセド星域だけでした。
星図上、その他のエリアも存在はしていますが、プレイヤーが探査できない、所謂背景エリアと呼ばれるものでした。
帝国と連合と王国が三国鼎立を維持できていたのも、領域をこれ以上広げることも出来ず、発展のスピードが拮抗しているからです。
王国が艦隊を作れば、帝国は『神殿騎士団』、連合はプレイヤー合陣を編み出しました。
帝国皇帝は『審判神』という超級のボスキャラを、ギルドで討伐してその『神格』を手に入れました。
彼女は『神』が持つ権限の『使徒選定』を使って『神殿騎士』を数十万とつくりだしました。
これはプレイヤーだけでなく、NPCである筈の一般領民にも行使することができますので、非常に厄介です。
艦隊のように莫大な資源を必要とせず、システムが許す限り無限につくれてしまいますから。
幸い、上限は100万くらいらしいです。これならまだ全艦隊のほうが強いです。
連合が編み出したプレイヤー合陣は、厳密に言えばスキルなどの類いではありません。
どちらかと言いますと、王国の艦隊に近いと言えるでしょう。
連合は帝国と王国を足してもなお及ばない程のプレイヤーを抱えていますが、兵の質を言うなら帝国が一番高い。武器の質は言わずもがな、王国がダントツで一位。
このままでは、いずれ王国に向けられていた矛先が自分たちに向かれてしまうことすらあり得る。
これではいけないと思った連合は王国に見習って科学技術であるもの発明しました。それがプレイヤー合陣です。
簡単に言えば、プレイヤーたちが小さな『戦艦』になったと言ったほうがいいでしょう。
数十のプレイヤーが組んでいる合陣は王国の艦隊にも引けを取らず、帝国の騎士団の部隊にも勝てます。
特に、100名以上が組む合陣は王国の一桁艦隊の第三艦隊『アヴァロン』と拮抗していたのは衝撃的でした。
ご覧のとおり、どの国も其々の長所があります。プレイヤー数なら連合、戦士の強さなら帝国、武器の強さなら王国となります。
三大国はいつも小競り合いはしているものの、大きな争いはありませんでした。
だがしかし、今まで手を出すことができなかった新たな領域が、その拒絶のベールを自らとりました。
そのことをラーさんが知ってるかどうかは分かんないけど、どうせ暇だし、多分そっちも手持ち無沙汰だろうから報告しといて損はない。
艦隊のプロジェクトを手伝おうにも、ラーさんは戦闘に特化したジョブとスキルばかり取っている。
それに、「他のみんなは働いているのに自分だけ休んでる。」なんて思って罪悪感を感じてる筈だからな。
そんじゃ、まだカシール様使おっか。
「もしも~し、こちらナポリタン。ラーさん聞こえますか?」
「はい、ラーメンです。ナポさん、何かありました?ヤドゥーユは無事ですか?」
このワンコールどころか、ほぼノーロスタイムで出るスピード。
ものすんごい暇そう。
「ヤドゥーユは無事ですですよ。今回は別件の報告があります。」
「そうですか、自分も安心しました。別件とはなんでしょうか?」
ヤドゥーユは無事だと聞いて、顔から険しさと緊張が消え、いつもどおりの雰囲気に戻る。
「フィーセド星域以外のエリアは背景として扱われていたじゃないですか。」
「ええ、フィーセド星域から出ようにも運営とシステムに止められていけないのですから、綺麗な星海として扱われてましたね。」
今度は顔に「それが何か?」が書いてあるような戸惑い顔になる。
「そこが進出可能になりました。」
たったその一言で、ラーさんの顔から表情が消えた。いや、表情が完全に消えた訳じゃない。話を聞く前瞬間の表情のまま固まってしまった。
それに追随するが如く、『玉座の間』にも沈黙が訪れる。
ほとんどのメンバーがプロジェクトの為に整備工場に行ったこともあるが、それなりにあった話し声がシーンとなった。
それだけ衝撃力が報告だっただろう。
数十分後、一番初めに我に返ったのはやはりラーさんだった。何だかんだで一国の主だからな。
そんな風に考えている主人公。しかし、その一国の主はとんでもない命令を下しました。
えっ、ちょっ……
「ナポさん、外交行って来てください。」
星図上、その他のエリアも存在はしていますが、プレイヤーが探査できない、所謂背景エリアと呼ばれるものでした。
帝国と連合と王国が三国鼎立を維持できていたのも、領域をこれ以上広げることも出来ず、発展のスピードが拮抗しているからです。
王国が艦隊を作れば、帝国は『神殿騎士団』、連合はプレイヤー合陣を編み出しました。
帝国皇帝は『審判神』という超級のボスキャラを、ギルドで討伐してその『神格』を手に入れました。
彼女は『神』が持つ権限の『使徒選定』を使って『神殿騎士』を数十万とつくりだしました。
これはプレイヤーだけでなく、NPCである筈の一般領民にも行使することができますので、非常に厄介です。
艦隊のように莫大な資源を必要とせず、システムが許す限り無限につくれてしまいますから。
幸い、上限は100万くらいらしいです。これならまだ全艦隊のほうが強いです。
連合が編み出したプレイヤー合陣は、厳密に言えばスキルなどの類いではありません。
どちらかと言いますと、王国の艦隊に近いと言えるでしょう。
連合は帝国と王国を足してもなお及ばない程のプレイヤーを抱えていますが、兵の質を言うなら帝国が一番高い。武器の質は言わずもがな、王国がダントツで一位。
このままでは、いずれ王国に向けられていた矛先が自分たちに向かれてしまうことすらあり得る。
これではいけないと思った連合は王国に見習って科学技術であるもの発明しました。それがプレイヤー合陣です。
簡単に言えば、プレイヤーたちが小さな『戦艦』になったと言ったほうがいいでしょう。
数十のプレイヤーが組んでいる合陣は王国の艦隊にも引けを取らず、帝国の騎士団の部隊にも勝てます。
特に、100名以上が組む合陣は王国の一桁艦隊の第三艦隊『アヴァロン』と拮抗していたのは衝撃的でした。
ご覧のとおり、どの国も其々の長所があります。プレイヤー数なら連合、戦士の強さなら帝国、武器の強さなら王国となります。
三大国はいつも小競り合いはしているものの、大きな争いはありませんでした。
だがしかし、今まで手を出すことができなかった新たな領域が、その拒絶のベールを自らとりました。
そのことをラーさんが知ってるかどうかは分かんないけど、どうせ暇だし、多分そっちも手持ち無沙汰だろうから報告しといて損はない。
艦隊のプロジェクトを手伝おうにも、ラーさんは戦闘に特化したジョブとスキルばかり取っている。
それに、「他のみんなは働いているのに自分だけ休んでる。」なんて思って罪悪感を感じてる筈だからな。
そんじゃ、まだカシール様使おっか。
「もしも~し、こちらナポリタン。ラーさん聞こえますか?」
「はい、ラーメンです。ナポさん、何かありました?ヤドゥーユは無事ですか?」
このワンコールどころか、ほぼノーロスタイムで出るスピード。
ものすんごい暇そう。
「ヤドゥーユは無事ですですよ。今回は別件の報告があります。」
「そうですか、自分も安心しました。別件とはなんでしょうか?」
ヤドゥーユは無事だと聞いて、顔から険しさと緊張が消え、いつもどおりの雰囲気に戻る。
「フィーセド星域以外のエリアは背景として扱われていたじゃないですか。」
「ええ、フィーセド星域から出ようにも運営とシステムに止められていけないのですから、綺麗な星海として扱われてましたね。」
今度は顔に「それが何か?」が書いてあるような戸惑い顔になる。
「そこが進出可能になりました。」
たったその一言で、ラーさんの顔から表情が消えた。いや、表情が完全に消えた訳じゃない。話を聞く前瞬間の表情のまま固まってしまった。
それに追随するが如く、『玉座の間』にも沈黙が訪れる。
ほとんどのメンバーがプロジェクトの為に整備工場に行ったこともあるが、それなりにあった話し声がシーンとなった。
それだけ衝撃力が報告だっただろう。
数十分後、一番初めに我に返ったのはやはりラーさんだった。何だかんだで一国の主だからな。
そんな風に考えている主人公。しかし、その一国の主はとんでもない命令を下しました。
えっ、ちょっ……
「ナポさん、外交行って来てください。」
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