ウォルヴァンシアの王兄姫~淡き蕾は愛しき人の想いと共に花ひらく~

古都助(幸織)

文字の大きさ
25 / 314
第二章『竜呪』~漆黒の嵐来たれり、ウォルヴァンシア~

レイフィード国王と、イリューヴェルの皇子!

しおりを挟む
※ウォルヴァンシア国王・レイフィードの視点で進みます。

 ――Side レイフィード

 ユキちゃんが何者かに傷付けられたと知った晩、滅多に覚えない本気の殺意と怒りの衝動を心に感じた僕は、意図せぬところでユキちゃん自身を怖がらせる事になってしまった……。
 ユーディス兄上が止めてくれなければ、ユキちゃんをさらに傷付けてしまっていた事だろう。
 あの時僕は……、冗談抜きで実行する気だったから。
 可愛い姪御を傷付けられた怒りは酷く、どうやって報復してやろうかと心底思考を巡らせた。
 だけど……、ユキちゃんが泣いてしまったから……、自分の為に誰かを傷付けるような事はしないでほしい、と。それを聞いて……、危うくユキちゃんに消えない傷痕を残してしまうところだったと反省した。

(ユキちゃんが悲しむ事はしたくないからね……)

 まぁ、その後何度か暴走しかけた僕をユーディス兄上が止めてくれたわけだけど……。
 散々暴走しないようにと言い含められた後、僕は兄上と共に森の奥の図書館へと向かった。
 もう居るわけはないだろうと思ってはいたけれど、何か痕跡はないかという目的で足を踏み入れると、まさかのまさか……、イリューヴェルの第三皇子は、――暢気に惰眠を貪っていた。
 確かにあの図書館は訪問者も少ない穴場だけれど、普通そのままあそこで寝るかな?
 ユーディス兄上は殺気を込めた眼差しで第三皇子を見下ろし、右手を前に出し、魔力で作り出した鎖を勢いよく第三皇子の身体へと放った。
 ぐるぐる巻きに鎖で縛り上げた衝撃と、ギリギリと締め付けられた痛みで目を覚ました第三皇子。
 勿論、突然の事態に怒り狂っていたし、罵詈雑言も叫びまくっていた。
 だけどねぇ……、相手が悪かったんだよね。
 その後、ユーディス兄上が本気の絶対零度の眼差しで第三皇子を無言のまま鎖で痛めつけ、トドメにユキちゃんが使ったのと同じ、いや、あの場合術者のレベルが違うから、
 相当の威力の術を第三皇子に叩き付けたんだよ……。
 で、気絶したのを見計らって、今度は縄で縛って外に連行……。

(僕には暴走するなとか言っておいて、本当は自分が報復したくてたまらなかったんだろうねぇ……)

 一応、ユキちゃんが悲しまないように、手加減はしていたんだよね。
 傍(はた)から見たら、あれのどこが手加減!? と言われそうだけど、
 本当にレベル的には優しい部類だったんだよ……。
 その証拠に、鎖で締め上げてはいたけれど、苦痛のみを与えるようになっていたから、第三皇子の身体には傷ひとつ付いていなかったはずだよ。
 術の方も、傷が残らないように調整されたもので、以下同文。
 でも……、問題はその後だね。
 縄でぐるぐる巻きにして、図書館から連行している最中……。

(容赦なく引き摺って歩いたせいで、第三皇子のあちこちに傷が出来ていたけど……)

 あちこちに身体がぶつかって、結局傷だらけに……。
 連行の為に引き摺って歩いたのは、ユーディス兄上だ。
 わざとどこかにぶつかるように第三皇子を引き摺る様は、まさに……。

(僕なんてまだ可愛いものだよ。ユーディス兄上の方が何倍も怒らせたら怖いんだから)

 本当は、あの第三皇子を八つ裂きにしたいくらいに怒っていたはずだ。
 それでも、ぐっと自分の怒りを抑えていたユーディス兄上は本当に凄い。
 きっとユキちゃんを悲しませないようにと、理性を働かせたんだろう。
 ギリギリのラインで自分を抑え、ユーディス兄上はイリューヴェルの第三皇子を物置に放り込んだ。厳重に鍵を何重にも施して、ご丁寧に術で結界まで張ってたなぁ。

(確かあの物置、クシャミが止まらなくなる事で、昔から有名なんだよね)

 ちょっとでも入ったらアウト。
 その中にいる間は、本当にクシャミが止まらない。
 何であの物置だけ、とメイドも騎士も不思議に思う謎の空間だ。
 今はもう誰も使っていないし、たまに罰ゲーム仕様で利用されるだけ。
 まぁ、あれならユキちゃんも傷付かないし悲しまないだろう。
 物凄くレベルは低いけれど……。
 ただねぇ……、ぐるぐる巻きにしちゃってたし、動けなくて相当苦しい事になってたんじゃないかなぁ。地味に酷い嫌がらせの部類に入るよ、あれは。
窓はないし、完全密室状態。

(で、今日の朝、騎士達に玉座の間に連れて来るように頼んだら……)


 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「一晩酷い目に遭ったようだねぇ……カイン・イリューヴェル?」

 翌日、僕は悪戯の過ぎた竜の第三皇子を玉座の間へと呼び出していた。
 ユキちゃんを傷付けた忌々しい相手だというのに、その姿を見ていると同情を覚えるよ。
 一晩あの物置の恩恵をその身に受けて、クシャミを続けて疲弊した鼻頭。
 顔色は最悪で、頭が痛いのか額に片手を当てて不機嫌そうにしている。

「これが遊学に来てやった皇族に対する歓迎かよ……っ」

「君も礼儀を守っていなかったのだから、お互い様だと思うのだけどね? ウォルヴァンシア国内に入った後、気配を悟られないように特殊な方法を使っただろう?」

 ウォルヴァンシア国内に入ってから、――消えた竜の気配。
 確かに一度は入国を感知したのに、まるで水に溶け消えるかのように第三皇子は気配を消した。

「昔貰った薬を試してみただけだぜ? 一回こっきりの使い捨てだけどな。上手く気配を消せてたようで何よりだ」

 イリューヴェル皇帝に良く似た面差しが、僕を嘲笑うかのように皮肉めいた愉しげな笑みを浮かべる。人を翻弄する為に気配を消して、王宮にまで忍び込んだわけか。
 そのせいで……、僕はユキちゃんに危害が及ぶのを防げず、悔しい思いをする羽目になった。
 たとえ薬で気配を消していたのだとしても、僕が本気で探していれば第三皇子に好きにさせる事はなかったというのに。戻れるのなら、ユキちゃんが傷付けられる前に時間を戻したいとさえ思う。

「次からは面倒な真似はやめてほしいものだけどね。それと、君は他国の王に対する礼儀を知らないのかな?」

「あぁ……。それは、大変申し訳ありませんでした、国王陛下? イリューヴェル皇帝が愚息、カイン・イリューヴェルと申します。ご挨拶が遅れました事、そしてご無礼の数々……お許しを?」

 礼儀とは無縁の、完全に人を馬鹿にしているこの態度……。
 確かに、エリュセード学院時代のイリューヴェル皇帝もまた、一時期、手がつけられないぐらいの反抗期を見せた事があったけれど、それとはまた違う。
 この第三皇子は、……いや、今はやめておこう。
 ともかく、性格的には多大に問題ありなのは十分にわかった。

「ふふ……、面白い挨拶だね。一応は、昔の学友の頼みという事で、特別に王宮への滞在を許可してあげるよ。嫌々だけど、仕方なく……ね?」

「それは、お優しい事で?」

「イリューヴェルから預かった以上、ちゃんと勉強の方もやってもらうからね。何も学ばず、ただ怠惰に過ごされては困るから……覚悟しておくといいよ」

 気に喰わないように、第三皇子の目が不機嫌に染まる。
 だけど、僕の方も何もしないで放置するほど甘くはないんだよ……。
 僕は僕なりの方法で、この捻くれた第三皇子と向き合う気だ。

「俺に言う事を聞かせられると……思ってんのか?」

「その口の悪さも、矯正項目に入れておこうか?」

 一気に口調が元に戻った第三皇子に、僕は余裕のある冷やかな笑みを向けてやる。
 忌々しそうに僕を見上げる真紅の瞳を受け止めてやると、何か言いたそうにしたものの、第三皇子は目を逸らし、僕に背を向けた。

「表にメイドがいると思うから、部屋に案内してもらうといいよ。勉強の方は明日から始めるから、ちゃんと覚えておいてね」

 ユキちゃんの事を遠回しに話題に出そうかとも思ったけれど、この第三皇子の口から彼女の事が語られるのは非常に不愉快だと判断し、玉座に背を預けて口を閉じた。

「そういえば、アンタに聞きたい事があったんだった」

 不意に、扉の前で立ち止まった第三皇子が、まるで面白い事を思い付いたように笑みを含んだ声を発した。ゆっくりと振り返り、またこちらに戻って来る。
 ……嫌な予感がするのは、本能の警告だろうか。

「昨日、アンタともう一人の男に捕まった図書館で、変な女と会ったんだよ。上等の生地で作った服を着た……、黒髪の女」

「さぁ、知らないね」

「俺の昼寝を邪魔した挙句、遊んでやろうと思ったら酷い目に遭わせてくれた女。顔は子供っぽかったが、……肌は触り心地が良かったぜ?」

 瞬間、心の中で枷が外れたようにドス黒い感情が溢れ出し、それは魔力となって玉座の間のあちらこちらに被害をもたらした。

「陛下!!」

 窓側に控えていたメイド達が、悲鳴を上げて僕を心配そうに見遣る。
 バルコニーへと続く外窓に、深く大きなヒビが入りガタガタと空気を震わせるように軋んでいる。
 真紅の絨毯を敷いてある床や、玉座の間を囲む壁にも、無数にヒビは広がって亀裂を刻んでいく。

「あぁ、やっぱりな……。あの女……、メイドでも貴族でもないのは当たりだったな」

 僕の反応が気に入ったのか、第三皇子は愉悦に浸った笑みを纏いそう言った。

「メイドじゃない事はわかってたんだが、貴族の娘ってもまた違う気がしてよ。昨日、夕方に一度情報を集めに王宮内をまわってみたら、……面白い噂を耳にした。だから、確認も含めてアンタに話を振ってみたわけだ」

「……」

「アンタの兄貴、王位を蹴ったユーディス・ウォルヴァンシアの愛娘……。ユキ・ウォルヴァンシアで正解だったようだな?」

 どこまで人を不快にさせるのが得意な子なんだろうね……。
 迂闊にも、ユキちゃんを害した時の事を愉しそうに語るこの第三皇子に本気で攻撃を仕掛けそうになってしまった。寸前で制御をかけなければ、おそらく今頃……この第三皇子は惨い目に遭っていた事だろう。そして、逸れた怒りの矛先は、玉座の間全体を浸食し被害をもたらした。

「それに答えてあげる義理はないね。だけど……、次はないと肝に銘じておく事だね」

「はっ……、寛大なお心遣い、どーも?」

 喉奥で笑った第三皇子を射殺しそうなほどに憤りを込めた眼差しで見送ると、メイド達が急いで扉を閉め始めた。

「陛下!! 大丈夫でございますか!!」

 メイドの筆頭でもあるメリアが、僕の傍に駆け寄って様子を窺ってくる。
 そうだった……、彼女達や警備の騎士達には、さっきの僕の魔力のせいで迷惑をかけてしまったんだった。怯えるように壁際に控えながらも、僕を心配する眼差しで見つめてくれているメイド達……。

「ごめんね。皆を驚かせちゃったみたいで……」

「いいえ……。私達の事は気になさらないでください。それよりも、陛下のお顔の色の方が心配です」

「そんなに……、酷い顔……、してるかな?」

「血の気の色が失せておられます……。一度自室にお戻りください。セレスフィーナ様とルイヴェル様をお呼びいたします」

 支えて歩くと言ってくれた申し出をやんわりと断り、僕は一人で玉座の間を出た。
 頭の中には、ユキちゃんを傷付けて平然と笑っていられるあの第三皇子の嫌な笑みが浮かんでは消えていく。反省も何もない……。本当に、からかったつもりでしかいないんだろう。
 ユキちゃんがどんな思いで、あの夜泣いていたか……。

「遠慮はしないよ……、カイン・イリューヴェル。あの救いようのない根性、この僕が徹底的に叩き直してあげるよ」

 すでに、第三皇子を教育する為の教師陣の手配は終わっている。
 一癖も二癖もある彼らなら、どんなに手の付けられない問題児だろうと、ビシバシと教育してくれる事だろう。僕は壁に寄りかかりながら自室への道を歩く。

「ユキちゃんを傷付けた分だけ、いや、それ以上に苦しんでもらうからね……っ」

 確実に素直に教育を受けるタイプではない事は把握済みだ。
 それも考慮して、教師陣には実力行使も手法に加えさせておこう。
 手加減も容赦もいらない……。これから一ヶ月……あの第三皇子には地獄を見て貰う事にしよう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【完結】大変申し訳ありませんが、うちのお嬢様に貴方は不釣り合いのようです。

リラ
恋愛
 婚約破棄から始まる、有能執事の溺愛…いや、過保護?  お嬢様を絶対守るマンが本気を出したらすごいんです。  ミリアス帝国首都の一等地に屋敷を構える資産家のコルチエット伯爵家で執事として勤めているロバートは、あらゆる事を完璧にこなす有能な執事だ。  そんな彼が生涯を捧げてでも大切に守ろうと誓った伯爵家のご令嬢エミリー・コルチエットがある日、婚約者に一方的に婚約破棄を告げられる事件が起こる。  その事実を知ったロバートは……この執事を怒らせたら怖いぞ!  後に後悔しエミリーとの復縁を望む元婚約者や、彼女に恋心を抱く男達を前に、お嬢様の婿に相応しいか見極めるロバートだったが…?  果たして、ロバートに認められるようなエミリーお嬢様のお婿候補は現れるのだろうか!? 【物語補足情報】 世界観:貴族社会はあるものの、財を成した平民が貴族位を買い新興貴族(ブルジョア)として活躍している時代。 由緒正しい貴族の力は弱まりつつあり、借金を抱える高位貴族も増えていった。 コルチエット家:帝国一の大商会を持つ一族。元々平民だが、エミリーの祖父の代に伯爵位を買い貴族となった資産家。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】 今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。 「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」 そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。 そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。 けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。 その真意を知った時、私は―。 ※暫く鬱展開が続きます ※他サイトでも投稿中

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

婚約破棄されましたが、お兄様がいるので大丈夫です

榎夜
恋愛
「お前との婚約を破棄する!」 あらまぁ...別に良いんですよ だって、貴方と婚約なんてしたくなかったですし。

処理中です...