上 下
1 / 1

視覚障害者さんのお手伝い(漫画つき)

しおりを挟む
 視覚障害者であるみずがめさんにアドバイスや確認をしていただきつつ、貴様二太郎さんにお願いをして、視覚が不自由な方の誘導方法の漫画を描いていただきました。



 すべての視覚障害者さんに当てはまるわけではありません。そのときお手伝いを必要としていなければ、お声がけをしても「お手伝いはいりません」と断られることもあると思います。

 ただ、みずがめさんはどんな状況でも、「まず声をかけていただければ、視覚障害者として大変助かるし嬉しいです」と言っていました。


 みずがめさんと直接会う前に、私が伺ったことは「視覚障害者の誘導の仕方」でした。
 私の周囲に視覚障害者はいませんでしたので、何をしていいか、何をやってはいけないのか、そういったことも全然知りませんでした。

 なので、白杖を引っ張って誘導してはいけないことや、こちらの右腕や右肩を貸すことも、教わって初めて知ったのです。

 先に教わったおかげで、みずがめさんと直接会ったときに無事に誘導することができました。
 漫画に描いてはいませんが、段差や障害物などもお伝えしながら歩いています。


 少し前のことですが、ショッピングモールの五階で、盲導犬を連れた女性がきょろきょろと不安そうに立ち尽くしていました。
 大勢の人が行き交っていましたが、みんなチラチラと様子をうかがっているだけで、誰もお声がけしていません。

「何かお手伝いしましょうか?」

 私が声をかけてみると、女性は

「道に迷ってしまいまして……。一階のインフォメーションに行きたいのです」

 と、まだ心もとない様子ながら、行き先をしっかり答えてくれました。

 私は女性に「一階のインフォメーションまでご案内しますね。私の右腕につかまってください」と声かけをしながら、空いている左手に私の右腕を差し出しました。ほんの少し腕が触れたら感触がわかったらしく、私の右腕につかまってくれました。

 一階に下りるためにエレベーターホールに移動して「これからエレベーターで一階まで行きますね」と声をかけると、女性は恐縮した風情ながら頷いてくれます。
 エレベーターから出ると、目の前がインフォメーションなので、女性がホッとしたように

「ここまで来ればわかります。助かりました。ありがとうございました」

 と、何度もお礼を言ってくれました。

 私はみずがめさんから誘導の仕方を教わっていたので女性のお手伝いができましたが、何も知らない方はお声がけもハードルが高く感じられるかと思います。

 視覚障害者に出会ったとき、その方が困っている様子であるとき、どうしたらお手伝いができるか、かわいい漫画ならみなさまに読んでいただけるかなと、みずがめさんと貴様二太郎さんに手伝っていただきました。
 このたびはお世話になりまして、誠にありがとうございました。

 障害者も健常者もお互い助け合って、過ごしやすい世の中になることを願っています。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...