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第18章:優勝と誓い
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「最優秀賞は――『小さな幸せのタルト』、セリーヌ・ド・ヴァランティーヌ!」
その瞬間、広場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。
「やったぁああああああ!」
パンを噛みながら飛び上がる子ども。
「私の味覚に狂いはなかったッ……!」
泣きながら拳を握る旅の剣士。
「これで売り上げ爆増だねセリーヌちゃん!」
すでに販促ポスターを刷っている近所の本屋の奥さん。
そして――
「……うそ……本当に、わたしが……?」
セリーヌは、信じられない思いでトロフィーを見つめた。自分の手の中にある、まばゆい輝き。それは夢物語ではなく、努力と勇気の結晶だった。
「泣いていいんだよ」
後ろからそっと声をかけたのは、ルシアン。まるで陽だまりのような笑みを浮かべて、彼はハンカチを差し出す。
セリーヌは受け取って、それで目元をそっと押さえた。
「うっかり泣くと、ファンががっかりしそうで……」
「大丈夫、君の涙は、見てる人まで幸せにするから」
……あらやだこの王子、またキザなこと言う。
でも今日は、なんだか素直に受け取れた。
人波の少し離れた場所で、ルシアンがそっと彼女の手を取る。
「セリーヌ。君の作った菓子が、国中を幸せにする。だから……これからもずっと、そばにいてほしい」
不意に真剣な眼差しになった彼に、セリーヌは一瞬だけ、心を預けそうになった。
けれど――
「……ありがとう。でも、まだ私は……」
そっと、彼の手から自分の手を引き抜いた。
「まだ、自分にちゃんと誇れる私になりたいの。過去に言われた言葉が、まだ時々、私を追いかけてくるから……」
静かに、それでも優しく微笑む彼女の姿は、誇らしくて、眩しくて。
ルシアンは、ふっと笑ってうなずいた。
「なら、待つよ。僕は甘党だから、待つのは得意だ」
「それ、お菓子に関係あります?」
「うん。甘い未来のためには、時間が必要だってことさ」
「……本当、甘すぎて虫歯になりますよ?」
二人は笑い合いながら、夕陽に染まる広場を後にした。
そしてセリーヌは、胸に新しい決意を秘めながら、明日からまた厨房に立つ。
“誰かの心を、そっと温める菓子を作れる人に――。”
その瞬間、広場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。
「やったぁああああああ!」
パンを噛みながら飛び上がる子ども。
「私の味覚に狂いはなかったッ……!」
泣きながら拳を握る旅の剣士。
「これで売り上げ爆増だねセリーヌちゃん!」
すでに販促ポスターを刷っている近所の本屋の奥さん。
そして――
「……うそ……本当に、わたしが……?」
セリーヌは、信じられない思いでトロフィーを見つめた。自分の手の中にある、まばゆい輝き。それは夢物語ではなく、努力と勇気の結晶だった。
「泣いていいんだよ」
後ろからそっと声をかけたのは、ルシアン。まるで陽だまりのような笑みを浮かべて、彼はハンカチを差し出す。
セリーヌは受け取って、それで目元をそっと押さえた。
「うっかり泣くと、ファンががっかりしそうで……」
「大丈夫、君の涙は、見てる人まで幸せにするから」
……あらやだこの王子、またキザなこと言う。
でも今日は、なんだか素直に受け取れた。
人波の少し離れた場所で、ルシアンがそっと彼女の手を取る。
「セリーヌ。君の作った菓子が、国中を幸せにする。だから……これからもずっと、そばにいてほしい」
不意に真剣な眼差しになった彼に、セリーヌは一瞬だけ、心を預けそうになった。
けれど――
「……ありがとう。でも、まだ私は……」
そっと、彼の手から自分の手を引き抜いた。
「まだ、自分にちゃんと誇れる私になりたいの。過去に言われた言葉が、まだ時々、私を追いかけてくるから……」
静かに、それでも優しく微笑む彼女の姿は、誇らしくて、眩しくて。
ルシアンは、ふっと笑ってうなずいた。
「なら、待つよ。僕は甘党だから、待つのは得意だ」
「それ、お菓子に関係あります?」
「うん。甘い未来のためには、時間が必要だってことさ」
「……本当、甘すぎて虫歯になりますよ?」
二人は笑い合いながら、夕陽に染まる広場を後にした。
そしてセリーヌは、胸に新しい決意を秘めながら、明日からまた厨房に立つ。
“誰かの心を、そっと温める菓子を作れる人に――。”
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