上 下
63 / 69
文学の少女はいつも胸の中にいます

4

しおりを挟む
「いいじゃないの」
楓は不適な笑みを浮かべながら、再び左手をテーブルの下に忍ばせ、圭吾のズボンの股間に指先を触れた。
そして、陰茎あたりを探りながら、布越しに愛撫し始める。
「ここでは、よしてくれ」
「…感じないの?」
「だから、やめろって」
圭吾は憮然として、卓下で楓の手首を払うと、席を立った。
それぞれに会計を済ませると、圭吾は足早に店を出た。
「ちょっと待ってよ」
楓は圭吾に小走りで追いつくと、彼のジャケットの端をつかんだ。
「怒ったの?」
「怒ってなんかいないよ」
「ぜったい、怒ってるよ。ちゃんとわけを話して」
楓は歩道で立ちすくむと、圭吾を見上げている。
圭吾は立ち止まり、楓のセーターの袖をつかんで、狭い路地に連れ込んだ。
「きみはぼくとセックスをしたいのか」
楓は黙って「うん」と頷いた。
「きっと無理だと思う」
「何でそう言えるの?」
楓は真顔で圭吾を真正面から見据えた。
「だって。君といると、ぜんぜんチンポが立たないから」
楓は、突然圭吾の腕をつかみ、セーターの下からブラジャー越しに乳房に触れさせた。
こぼれ落ちそうに、マシュマロのようにふくよかな果実が、彼の手のひらで揺れている。
楓の激しい心臓の波打つ鼓動さえ、感じられる。
圭吾は機械的に両房の乳房をもみほぐしていく。
「くっくあん…」
子犬の鳴き声のような、か細く甘い声が、楓の唇から漏れだした。
さらに、圭吾が乳首を指の腹でつまんでいじめ始めると、さらに少女は小さな肩を震わせながら、負けじと圭吾の股間へ手を伸ばしてもみ始める。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

異世界に落っこちたので、ひとまず露店をする事にした。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:2,556pt お気に入り:56

恋するレティシェル

BL / 連載中 24h.ポイント:397pt お気に入り:5

A Caged Bird ――籠の鳥【改訂版】

BL / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:123

【完結】婚約破棄されたそのあとは

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,242pt お気に入り:3,508

あなたのタマシイいただきます!

キャラ文芸 / 連載中 24h.ポイント:21pt お気に入り:107

母は妹ばかりを可愛がりますが、理由がありました。笑えない理由でしたが。

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:71pt お気に入り:1,473

透明な夢【短編集】

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

星を旅するある兄弟の話

SF / 連載中 24h.ポイント:1,576pt お気に入り:1

【完結】記憶を失くした貴方には、わたし達家族は要らないようです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:3,621pt お気に入り:3,796

処理中です...