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4 アーゴイル・ヘイル
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シラスク公爵の息子が無事に城に戻されたという知らせは、あっという間に領内だけでなく、周辺の町や村にまで持たされた。
そして、武器も持たずに単身で魔獣たちのいる魔王領に入り助けたフローラルの功績と勇気を称える声が後を絶たなくなった。
いつものように、水桶で顔を洗い、宿泊先の古ぼけた屋敷の二階から空を眺めているだけで、
「フローラル様、おはようございます」
「今日は素適な天気ですね」
と、行き交う村人たちから声を掛けられる。
本来なら、毎日の宿賃、食事代も払わないといけないのだが、宿主の女将から、
「いりません。好きなだけいらしてくださいね。フローラルちゃんは、この村の誇りだもの」
と、受け取ろうとしない。
(だけど、このまま、何もしないのも、気まずいわね)
この村を出て行くことも少し考えたものの、魔王からいつ呼び出しがかかるかも分からないから、土地を離れるわけにもいかない。
それに、村人たちも温かく接してくれるので、悪いと思いながらも、あっという間に十日ほどが過ぎてしまった。
いつも通り、近くの森でこの香草を採取して戻ると、宿屋の前に、場違いの黒尽くめの上着とズボンに、シルクハットを被った紳士が立っている。
「あ、あなたは……」
思わずフローラルは、後退る。格好は着飾っているが、あの森で魔王に仕えていた獣人であることに間違いない。
「俺はアーゴイル。ご主人様の元にこれから来てもらう。支度しろ」
「分かりました。お待ちください」
フローラルは恐怖で高鳴る鼓動を抑えながら、仕事道具の一式を布袋に詰めて戻ってくると、一階の食堂で、アーゴイルがテーブル席に座っている。
「注文なさったのですね? お金はお持ちなんですよね?」
アーゴイルが、ブドウ酒を煽っているのを見つけて、フローラルは向かいの席に腰かける。
「でも、お前はこの村では英雄扱いだ。友人の俺も無料だろ?」
「そんな理屈、通じない。ここはわたしが払うから、飲んだら早く出ましょう」
そんな二人の話を聞きつけた、柄の悪そうな元冒険者風情の大男が、テーブルの脇に立って、フローラルをのそきこんでくる。
「おい、あんたがいつもただ飯食ってる英雄のフローラル様だったけな。噂を聞いて、どんだけ屈強なのかと思ったら、ただの小娘じゃねえかよ」
だが、フローラルは、顔を逸らしたまま黙っている。
「よう、姉ちゃん。そんなに英雄なら、俺と腕試しをしようや」
そう言うなり、筋肉隆々の腕がドスンとテーブルの上に投げ出される。
「……やめてください、お客さん」
宿主の女将が止めに入るものの、簡単に払いのけられて、カウンター席に肘をぶつけてしまう。
店員が配膳をやめ、女将に駈け寄り介抱している中、他の客たちは恐れを成して、ただ遠巻きに傍観している。
見かねたアーゴイルは、口元を袖でぬぐうと、テーブルに肘をつき、
「さあ、オレ様が相手になるぞ」
「だめよ。あなたは、ここの住民じゃないでしょ」
フローラルは、アーゴイルの手を脇によけ、代わりに自身の肘をつき、大男と向かい合って腕を組む。
腕の太さは、明らかに大木と枝のような差がある。
大男は、一回りも小さな少女を見下ろしながら、
「この勝負でオレ様が勝ったら、あんたのただ飯の権利はいただくから。そのかわり、負けたら、俺は金輪際、この店には来ねえよ」
「……分かったわ」
二人は向かい合って、力を込めた。互いの目の合図より先に、大男がずるをして、フローラルの腕を卓上に押しつけようと全身の力を込めた。
いとも簡単に、勝負はついた。
周囲は唖然としている。当のフローラルも同じだった。
少し指に力を入れただけで、大男の腕は卓上に伸びていた。
しかも、木の板が手の甲で凹み、手の節から血が出ている。
「痛ってえ。す、すげえ……」
大男は半べそをかき、怪我をした手を庇いながら、逃げるように店を出て行こうとする。
「だめよ。まだここにいて」
フローラルが大男の肩に腕を伸ばすと、
「や、やめろ。俺をどうせ、騎士団につき出すつもりだろう!」
「違うよ。怪我の治療をして。それから、なぜ、こんなことをしたのか、わけを教えて」
フローラルは、袋から救急箱を取り出して、女将と大男の傷口に薬草を塗り、手なれたように包帯を巻いていく。
それから、銀皿に気持ちが落ち着く柑橘類のパウダーをまぶして炙ると、食堂に何とも心地よい薫りが充満する。
手持ちのハーブをひき鳴らせれば、店内のピリピリとはりつめていた緊張の糸がほぐれてくる。
すると、さっきまで強面だった男の顔が緩んで、黒い瞳から大粒の涙が噴きこぼれた。
「ちきしょう……」
大男は袖先で顔をゴシゴシ拭きながら、
「やべえ。なぜか、故郷の母ちゃんの顔が浮かんでききやがった。フローラルさん、女将さん。本当にす、すまなかった!」
大男は膝をついて周囲に頭を下げ、一週間前に冒険者パーティーからクビにされ、所持金を使い果たしたこと、そして噂でフローラルのことを知って、絡んでやろうと考えたことを素直に話したのだった。
フローラルは最後まで丁寧に話を聞きおえると、
「お話、わかりました。わたしも、実は同じように、パーティーからクビを言い渡されたの。
人間なんだから、自暴自棄になってしまうこと、よく分かる」
野次馬たちに混じって、女房が顔を出して、
「もし、あなたが改心したいのなら、この店で働かない? 実は薪割りとか、建物の修理で力持ちの男手が必要だったのよ」
「ぜひ、働かせてください。俺、がんばります」
男が頭を下げると、店内から一斉に温かい拍手が上がる。
「ようし。そろそろ、行くかな」
そそくさとアーゴイルは出て行くので、フローラルは勘定を済ませて、彼の後をついて出た。
そして、武器も持たずに単身で魔獣たちのいる魔王領に入り助けたフローラルの功績と勇気を称える声が後を絶たなくなった。
いつものように、水桶で顔を洗い、宿泊先の古ぼけた屋敷の二階から空を眺めているだけで、
「フローラル様、おはようございます」
「今日は素適な天気ですね」
と、行き交う村人たちから声を掛けられる。
本来なら、毎日の宿賃、食事代も払わないといけないのだが、宿主の女将から、
「いりません。好きなだけいらしてくださいね。フローラルちゃんは、この村の誇りだもの」
と、受け取ろうとしない。
(だけど、このまま、何もしないのも、気まずいわね)
この村を出て行くことも少し考えたものの、魔王からいつ呼び出しがかかるかも分からないから、土地を離れるわけにもいかない。
それに、村人たちも温かく接してくれるので、悪いと思いながらも、あっという間に十日ほどが過ぎてしまった。
いつも通り、近くの森でこの香草を採取して戻ると、宿屋の前に、場違いの黒尽くめの上着とズボンに、シルクハットを被った紳士が立っている。
「あ、あなたは……」
思わずフローラルは、後退る。格好は着飾っているが、あの森で魔王に仕えていた獣人であることに間違いない。
「俺はアーゴイル。ご主人様の元にこれから来てもらう。支度しろ」
「分かりました。お待ちください」
フローラルは恐怖で高鳴る鼓動を抑えながら、仕事道具の一式を布袋に詰めて戻ってくると、一階の食堂で、アーゴイルがテーブル席に座っている。
「注文なさったのですね? お金はお持ちなんですよね?」
アーゴイルが、ブドウ酒を煽っているのを見つけて、フローラルは向かいの席に腰かける。
「でも、お前はこの村では英雄扱いだ。友人の俺も無料だろ?」
「そんな理屈、通じない。ここはわたしが払うから、飲んだら早く出ましょう」
そんな二人の話を聞きつけた、柄の悪そうな元冒険者風情の大男が、テーブルの脇に立って、フローラルをのそきこんでくる。
「おい、あんたがいつもただ飯食ってる英雄のフローラル様だったけな。噂を聞いて、どんだけ屈強なのかと思ったら、ただの小娘じゃねえかよ」
だが、フローラルは、顔を逸らしたまま黙っている。
「よう、姉ちゃん。そんなに英雄なら、俺と腕試しをしようや」
そう言うなり、筋肉隆々の腕がドスンとテーブルの上に投げ出される。
「……やめてください、お客さん」
宿主の女将が止めに入るものの、簡単に払いのけられて、カウンター席に肘をぶつけてしまう。
店員が配膳をやめ、女将に駈け寄り介抱している中、他の客たちは恐れを成して、ただ遠巻きに傍観している。
見かねたアーゴイルは、口元を袖でぬぐうと、テーブルに肘をつき、
「さあ、オレ様が相手になるぞ」
「だめよ。あなたは、ここの住民じゃないでしょ」
フローラルは、アーゴイルの手を脇によけ、代わりに自身の肘をつき、大男と向かい合って腕を組む。
腕の太さは、明らかに大木と枝のような差がある。
大男は、一回りも小さな少女を見下ろしながら、
「この勝負でオレ様が勝ったら、あんたのただ飯の権利はいただくから。そのかわり、負けたら、俺は金輪際、この店には来ねえよ」
「……分かったわ」
二人は向かい合って、力を込めた。互いの目の合図より先に、大男がずるをして、フローラルの腕を卓上に押しつけようと全身の力を込めた。
いとも簡単に、勝負はついた。
周囲は唖然としている。当のフローラルも同じだった。
少し指に力を入れただけで、大男の腕は卓上に伸びていた。
しかも、木の板が手の甲で凹み、手の節から血が出ている。
「痛ってえ。す、すげえ……」
大男は半べそをかき、怪我をした手を庇いながら、逃げるように店を出て行こうとする。
「だめよ。まだここにいて」
フローラルが大男の肩に腕を伸ばすと、
「や、やめろ。俺をどうせ、騎士団につき出すつもりだろう!」
「違うよ。怪我の治療をして。それから、なぜ、こんなことをしたのか、わけを教えて」
フローラルは、袋から救急箱を取り出して、女将と大男の傷口に薬草を塗り、手なれたように包帯を巻いていく。
それから、銀皿に気持ちが落ち着く柑橘類のパウダーをまぶして炙ると、食堂に何とも心地よい薫りが充満する。
手持ちのハーブをひき鳴らせれば、店内のピリピリとはりつめていた緊張の糸がほぐれてくる。
すると、さっきまで強面だった男の顔が緩んで、黒い瞳から大粒の涙が噴きこぼれた。
「ちきしょう……」
大男は袖先で顔をゴシゴシ拭きながら、
「やべえ。なぜか、故郷の母ちゃんの顔が浮かんでききやがった。フローラルさん、女将さん。本当にす、すまなかった!」
大男は膝をついて周囲に頭を下げ、一週間前に冒険者パーティーからクビにされ、所持金を使い果たしたこと、そして噂でフローラルのことを知って、絡んでやろうと考えたことを素直に話したのだった。
フローラルは最後まで丁寧に話を聞きおえると、
「お話、わかりました。わたしも、実は同じように、パーティーからクビを言い渡されたの。
人間なんだから、自暴自棄になってしまうこと、よく分かる」
野次馬たちに混じって、女房が顔を出して、
「もし、あなたが改心したいのなら、この店で働かない? 実は薪割りとか、建物の修理で力持ちの男手が必要だったのよ」
「ぜひ、働かせてください。俺、がんばります」
男が頭を下げると、店内から一斉に温かい拍手が上がる。
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