がんばれ、わたしたちのラストダンス

朝日みらい

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 ピョンとつま先立ちして、片足でターンする。
 
 タッタッタ。タタタタッタ。

 二回転して、決めポーズだ。どう? 私のダンス、キマったでしょう?

 私たち四人は、お互いを見合った。

「マコちゃん。これじゃ回転足りてないんじゃない?」 

 腕組みしながら、リーダーのキコが言った。

 メンバーのモモチやリツも浮かない顔をしている。

 私は、手のひらで汗を払った。

「えっ? 成功してるでしょ」
「あれが? マコさんだけ、体の軸がかなりくずれていましたよ」

 リツが、外していた黒メガネをかけて、きまじめそうに言った。

「あれじゃ、ダメだー」

 モモチも、ラジカセの音楽を止めながら言う。

「ああ。またダメ?」

 私は芝生にヘタレこんだ。

 ガタゴト。

 高架から電車の走る物音がする。チカチカ、公園の照明がともった。
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