がんばれ、わたしたちのラストダンス

朝日みらい

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 駅近くのファーストフード店に入る。練習終わりに、みんなで立ち寄るお茶会が楽しみだ。とりとめもないおしゃべりだけど、みんなとこうしている時が大好きなのだ。

「みんなの足、引っ張って、ごめん」

 私があやまると、キコは大きく頭をふった。

「そんなことないって。去年の大会でマコちゃんに会えて、よかったよ」

 ストロベリーシェイクを飲みながら、ほほ笑む。モモチがおいしそうにアイスクリームをペロペロなめながら、

「三人じゃ、迫力がないというか、華がないっていうかさ。やっぱり、四人がいいよー」

と、にんまりする。コーヒーをすすっているリツも、目でうなずいた。

 六月の中頃に年一回のダンス大会は、商店街の大イベントだ。市内だけでなく、他からもチームが参加してくる。小学、中学、高校、そして社会人と、年齢ごとに分けられている。去年、ラビッツは中学生の部で、みごと準優勝したのだった。

 日曜日、ぶらりと商店街にある会場に来ていた私は、ひと目でキコのダンスにくぎづけになってしまった。すぐに、チームの一員になりたいとお願いした。モモチとリツは、お互いに顔を見合わせた。けれど、キコはひと目見て、「いいよ」と受けてくれ、練習場所を教えてくれたのだ。

「ありがとう」

 私は頭を下げた。 
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