がんばれ、わたしたちのラストダンス

朝日みらい

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 そう思った瞬間だった。

 踏み込んだ足が、すべって、両手をついてしまった。油断大敵だった。何とか、体勢を整えて、キメポーズを決めてフィニッシュする。

 でも、大失敗だ。全然ダメだ。リツが、腰に片手をそえて、息を切らしている。私は吹き出してくる玉の汗を、タオルでぬぐった。

 入れ替わりで、すぐにマシュマロンズが踊り始めた。観客の大爆笑が、耳の裏でこだまする。
 いよいよ、ジャッジが始まった。審査員が旗を上げる。

 白が一つ、赤二つだ。また準優勝止まりだった。肩を落として、舞台袖にひっこんだ。

(全部、私のせいだ)

 みんなにあやまろうと身をかがめたとたん、真っ先にキコが私の方に頭を下げた。

「全部リーダーの力不足。まさかパンダなんかに負けるなんて。マコちゃんを勝って送り出したかった。本当にごめんね」

「私こそ、全然だめ。マコちゃん、ごめんー」

 モモチがしょげて言う。リツはだまってしおれている。

(私の失敗だよ。なのに、みんながあやまっている。何で。どうして……)
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