【完結】義妹に全て奪われた私。だけど公爵様と幸せを掴みます!

朝日みらい

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第13章: 孤独の中の優しさ

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最近、なんだか気分が落ち込んでいる。

アルノーとの生活に慣れたと思ったけど、それでもやっぱり孤独な気持ちは消えない。

館の中で、他の家族とは違って私はただの「置物」のような存在ちだと感じて、時々、寂しくなる。

あの時、アルノーは冷たく言った。

「面倒なことをするな、と言ってるんだ。」

その言葉に、また胸がざわついてる。

私はふと、部屋の窓から外を見た。

庭には風に揺れる木々と、遠くに広がる畑が見える。

その光景が、なんだか無機質に感じて、ふわっと心に重くのしかかる。

「リリアナ、おい。」

突然、アルノーの声が背後から聞こえてきて、驚いて振り返ると、彼が立っていた。

顔にはいつもの冷たい表情を浮かべているけれど、その目にはどこか心配そうな色があった。

「どうしたんですか、アルノー様?」

私は少しびっくりして、座っていた椅子から立ち上がった。

「元気がないようだな。」と、アルノーが言う。

これって、私が気落ちしているってこと、気づいてくれたの? 

そう思うと、少し嬉しくて、でもちょっと恥ずかしい気持ちもあった。

「別に…ただちょっと、ね。」

私は言葉を濁したけれど、アルノーは黙って私に近づいてきた。

うーん、どうしても彼の冷たい目が真剣に見つめてくると、ドキドキしてしまうのは私だけだろうか…。

「それなら、少し外の空気でも吸ってみろ。」と彼が言うので、私は素直にうなずいて、少し部屋を出ることにした。

外に出ると、ちょっとひんやりとした風が顔に当たり、少しだけ心が落ち着く。

やっぱり外は気持ちいいな…と思って歩き出したとき、突然、足元から「お姫様!」という元気な声が聞こえた。

驚いて顔を上げると、そこには領地の子どもたちが立っていて、手に花束を持っている。

え? どうして…?

「お姫様、元気ないの?」と一人の小さな男の子が心配そうに聞いてきた。

その横には女の子たちもいて、みんなニコニコしている。

「うん…ちょっとね。」

私は思わず答えてしまう。

だって、こうやって純粋に心配してくれる人がいるのって、なんだかすごく嬉しいんだ。

「お姫様が元気ないと困るよ!」と、男の子がしっかりと言った。

その言葉に、なんだか心が温かくなって、涙が出そうになる。

「じゃあ、この花束を、元気を出してね!」

女の子たちが嬉しそうに花束を私に手渡してくれる。

その花束には、鮮やかな色と甘い香りの花々がぎっしり詰まっていた。

私はその花束を受け取ると、思わず笑顔がこぼれた。

「ありがとう、すごく嬉しいわ。」

私は子どもたちに感謝の気持ちを込めて言った。

その時、男の子がにっこりと笑って、「また遊びに来てね!」と言ってくれた。

その無邪気な笑顔が、私の心にしっかりと残った。

子どもたちが去った後、私は花束を手に持ちながら、なんだかポカポカした気持ちになった。

これって、すごく幸せなことだと思う。

私が誰かのために何かできるって、こんなにも心が温かくなる。

そのとき、アルノーが後ろから静かに歩いてきて、「お前、少しは元気を取り戻したか?」と問いかけてきた。

私はうんと頷いて、「うん、ありがとう。」と答えた。

アルノーは私の手に持った花束をちらっと見て、「君らしいな。」と苦笑いを浮かべるけれど、その表情にはどこか優しさが溢れていた。

「お姫様が笑ってると、私も嬉しいよ。」

アルノーがそう言ったとき、私の心の中で何かがはっとした。

あれ? なんだか、アルノーの言葉がいつもよりも少し優しく感じた。

もしかして…? 私の心の中で、何かが少しだけ変わったような気がした。

その後、私はその花束を部屋に飾り、毎日見るたびに、あの子どもたちの笑顔を思い出して、自然と元気が出てきた。

アルノーはまた一瞬考え込むような顔をしてから、「でも、無理はするなよ。俺が守ってやらなきゃならなくなるからな。」と言って、少しだけ優しい口調になった。

その言葉に、私は心の中でフッと笑いながら、心地よい温かさを感じていた。

アルノーが守ってくれるって言ってくれるだけで、なんだか心強い気がして、私はその冷徹な顔の裏に隠された、少しだけ優しい一面を見たような気がした。

それから私たちはあまり言葉を交わさなかった。

けれど、何となくお互いに心が通じているような気がした。
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