【完結】義妹に全て奪われた私。だけど公爵様と幸せを掴みます!

朝日みらい

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第33章: 思いがけない贈り物

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今日もいつも通り、館の庭を歩いていると、なんだか足元が軽い気がした。

まるで風が優しく私を包み込んでくれるような、そんな心地よい感じ。

ふと視線を上げると、アルノーが何やら手に持って私の方に歩いてくるのが見えた。

「リリアナ。」

アルノーがいつもの冷静な顔で私に声をかける。

「それは何かしら?」

私は何気なく立ち止まり、彼の方に目を向ける。

アルノーは、手に持っていた小さな箱をそっと差し出してきた。

箱はとてもシンプルで、木の色が美しい。

あまりにも突然すぎて、私は思わず目を丸くした。

「あら…!」

私はあまりにも驚いて、声が少し高くなってしまった。

だって、アルノーが私に贈り物をするなんて、今までなかったことだから。

箱を開けると、中には見たこともないような美しい首飾りが入っていた。

真珠のような輝きを放つ小さな宝石が散りばめられていて、そのデザインもシンプルでありながら、どこか品がある。

「わぁ…すごく綺麗だわ!」

私は素直に声を上げた。

まさかこんなものを贈られるなんて、正直、予想してなかった。

しかも、アルノーがこんなに思い切ったことをするなんて…!

「気に入った?」

アルノーは、少しだけ眉を上げて私を見つめる。

「でも、なんで…?」

私は少し戸惑いながらも、首飾りを手に取ってみる。

「アルノー、こんなに素敵なもの、どうして私に?」

彼は少しだけ考え込んだように見えて、それからあっさりと答える。

「特に意味はないんだ。ただ…君に似合いそうだったからかな。」

アルノーはそう言うと、少しだけ私を見つめ、すぐに視線を外した。

「どうだ?」

私はその言葉を噛みしめながら、首飾りを見つめた。

「ありがとう!」

私は素直にお礼を言うと、首飾りを大切に箱に戻した。

アルノーはちょっとした笑みを浮かべながら、肩をすくめる。

「君に似合うと思った。」

「でも、それだけ?」

私は少しだけ疑ってかかる。

「アルノー、普段そんなこと言わないから。」

「だからこそ、だろ?」

アルノーは真剣な表情を見せて、私をじっと見つめる。

その瞳の奥に優しさが見えた。

私はその瞬間、胸がキュンとした。

アルノーが照れながらも、記念日でも無い日なのに、私に贈り物をしてくれたのだ。

私の頬がほんのり赤くなった。

「アルノー…ありがとう。」

私は小さな声で言いながら、首飾りをしっかりと手に取った。

「どういたしまして。」

アルノーは軽く肩をすくめ、少し恥ずかしそうに目を逸らした。

「お前が気に入ったなら、それでいい。」

「うん、素敵よ。」

私は心からの笑顔で答えた。

私が首飾りを身につけるために鏡の前に立ち始めると、アルノーは背後から静かに声をかけてきた。

「似合ってる。」

その一言に、私はドキッとした。

あれだけ冷たく見えても、こうして素直に言葉をくれるアルノーが、愛おしく感じてしまう。

「…嬉しい。」

私は鏡の前で首飾りを少し手で触りながら、微笑んだ。

アルノーがくれたこの贈り物、大切にしよう。

「あら、姉様、お義兄さま、お元気でした?」

そこに立っていたのはまたしても義妹、イザベラだった。
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