8 / 9
8
しおりを挟む
けれども、ゴロにゃんはただ黙ってきいているだけでした。
「ありがとう、ゴロにゃん」
公園近くの白い家の玄関で、みーぷは立ち止まって頭を下げました。
「すごく楽しかったわ。あなたと会ったこと、二度と忘れないわ」
ゴロにゃんは何も言えずに、だまって頷きました。つらくて、ちょんと顔を見れませんでした。
ぴょんと、みーぷは壁づたいに二階のベランダまで駆け上がると、家に消えました。
ゴロにゃんがゴロウさんちの窓から部屋に戻りました。いつも通り、新鮮な魚と、温かいミルクの入ったお皿が二つ置いてありました。
「おかえり」
五郎さんは、台所で夕食を作っていました。ゴロにゃんを見つけると振り返って、
「今日は楽しかったかな? 腹減ったろ? 温かいうちにおあがり」と言いました。
ゴロにゃんは、じっとお皿を見ていました。そして、ゆっくりと五郎さんの方に向かって歩いていきました。そして、五郎さんの足元にそっと丸まって、
「ニャーン」と甘えて鳴きました。
五郎さんは料理の手を止めて、ゴロにゃんを見ました。そして、そっとゴロにゃんを抱き寄せました。
「どうしたんだい? いつもひとりが好きだったのに。つらいことがあったのかい?」
ゴロにゃんは目を細めて、五郎さんのほほをそっとなめました。
「そうか。だったら今日はいっしょに寝ようか?」
「にゃーおーん」
ゴロにゃんは、五郎さんにほおづりをしました。そしてゴロにゃんは、五郎さんの布団の上で丸まって寝ました。
「ありがとう、ゴロにゃん」
公園近くの白い家の玄関で、みーぷは立ち止まって頭を下げました。
「すごく楽しかったわ。あなたと会ったこと、二度と忘れないわ」
ゴロにゃんは何も言えずに、だまって頷きました。つらくて、ちょんと顔を見れませんでした。
ぴょんと、みーぷは壁づたいに二階のベランダまで駆け上がると、家に消えました。
ゴロにゃんがゴロウさんちの窓から部屋に戻りました。いつも通り、新鮮な魚と、温かいミルクの入ったお皿が二つ置いてありました。
「おかえり」
五郎さんは、台所で夕食を作っていました。ゴロにゃんを見つけると振り返って、
「今日は楽しかったかな? 腹減ったろ? 温かいうちにおあがり」と言いました。
ゴロにゃんは、じっとお皿を見ていました。そして、ゆっくりと五郎さんの方に向かって歩いていきました。そして、五郎さんの足元にそっと丸まって、
「ニャーン」と甘えて鳴きました。
五郎さんは料理の手を止めて、ゴロにゃんを見ました。そして、そっとゴロにゃんを抱き寄せました。
「どうしたんだい? いつもひとりが好きだったのに。つらいことがあったのかい?」
ゴロにゃんは目を細めて、五郎さんのほほをそっとなめました。
「そうか。だったら今日はいっしょに寝ようか?」
「にゃーおーん」
ゴロにゃんは、五郎さんにほおづりをしました。そしてゴロにゃんは、五郎さんの布団の上で丸まって寝ました。
0
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
思いを込めてあなたに贈る
あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる