のらねこ ゴロにゃんの夏の恋

朝日みらい

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 けれども、ゴロにゃんはただ黙ってきいているだけでした。

「ありがとう、ゴロにゃん」

 公園近くの白い家の玄関で、みーぷは立ち止まって頭を下げました。

「すごく楽しかったわ。あなたと会ったこと、二度と忘れないわ」

 ゴロにゃんは何も言えずに、だまって頷きました。つらくて、ちょんと顔を見れませんでした。
 ぴょんと、みーぷは壁づたいに二階のベランダまで駆け上がると、家に消えました。
 ゴロにゃんがゴロウさんちの窓から部屋に戻りました。いつも通り、新鮮な魚と、温かいミルクの入ったお皿が二つ置いてありました。

「おかえり」

 五郎さんは、台所で夕食を作っていました。ゴロにゃんを見つけると振り返って、

「今日は楽しかったかな? 腹減ったろ? 温かいうちにおあがり」と言いました。

 ゴロにゃんは、じっとお皿を見ていました。そして、ゆっくりと五郎さんの方に向かって歩いていきました。そして、五郎さんの足元にそっと丸まって、

「ニャーン」と甘えて鳴きました。

 五郎さんは料理の手を止めて、ゴロにゃんを見ました。そして、そっとゴロにゃんを抱き寄せました。

「どうしたんだい? いつもひとりが好きだったのに。つらいことがあったのかい?」

 ゴロにゃんは目を細めて、五郎さんのほほをそっとなめました。

「そうか。だったら今日はいっしょに寝ようか?」
「にゃーおーん」

 ゴロにゃんは、五郎さんにほおづりをしました。そしてゴロにゃんは、五郎さんの布団の上で丸まって寝ました。
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