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弍は店長で参は俳優

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『人間がいましたー!生きてますー?』

その少年は僕達に大きくてを振りながら近づいてきた。
その少年の外見はボディステッチだらけで何故か裸足だ。

『おや…すごい体だね、痛くないのかい?』

僕が聞きたいこと聞いてくれた!
というか痛いわけな

『痛くないよ?人によったら痛いのですかもしれないけどーっとぉ!はじめましてですよねぇ?自己紹介遅れました!僕は城之宮夢叶ジョウノミヤ ユメト気軽に夢叶と呼んでくださいです!』

『おや…城之宮という苗字聞いたことあるね?確かゆめ可愛いとやみ可愛いを合わせたお店 ほわいとちょこれーと❣ の店長…の息子ってところかな君は』

『そうだよー?きみはゆーめいじんさんだねぇー!財閥坊ちゃん!』

…僕は薄々感じてたんだけどなんか会う人会う人有名人じゃないか?
僕だけ平凡だよね…

『あぁ、それと……でてきなよー!』

そう言って夢叶君は後ろに生えてる木に向かって言い始めた。
それは頭がおかしいからとかじゃなくて、そこにもう一人いたからだ。
そこに居たのは気の弱そうな男の子で少し震えていた。

『大丈夫だってー?怖くないよ?』

そう何度も夢叶君は言うけどその子は全然出てくる様子はない。

『どうやら人見知りくんの様だね…うーん…そうだなぁ…眠りネズミくん出ておいでよ?』

『ぼ、ぼくの事ですか?!』

その反応になるよね…一応聞いておこう。

『神崎君なんで眠りネズミ何ですか?』

『特に意味は無いよ!』

え…

『ぼくは眠りネズミなんかじゃないですっ!三条雨音サンジョウ アマトですよ!』

そう言うと彼はムッとした顔で僕達の目の前に現れた。

『…おや?君は俳優さんだね…?そして、三条夢音さんの息子さんかな?』

…え?俳優さん?!
なんか本当にすごい人ばっかりだな…僕だけ浮いちゃいそうだ…。

『ねぇーえー君達は僕達以外にあったのー?僕達は何人かあったんだけど君たちも探してきなよー!あ、もし僕達が見つけたら足止めしておくね!僕達はここにいる予定だし~だから、島一周したらとりあえずここに戻ってきてねぇー』

『おやおや、それは助かるね…ありがとう。』

島一周…か、かなり時間かかりそうな気がするけど。
というかこんな島でほかの人達見つけられるのかな…
…というかなんで島にいるんだろう。
帰りたい。帰りたいよ。

『大丈夫かい?』

『…え?』

『今色々考えてもどうにもならないからとりあえず今は島を調べたりしよう?きっと帰れるよ。』

僕の中で少しだけこの人の印象が変わった。

『…財閥って聞いた時平民には興味無いような自分がルールみたいなそういう我儘だったり冷たかったりする人かと思ってました。優しいんですね。ありがとうございます。』

僕がそういうと彼は優しく微笑んで“なんだいそのイメージは面白いね”なんてくすくす笑ってきてそれに吊られるように僕も笑った。

こうして、人探しついでに島調べを僕達は始めた。
そして、最悪な事件も徐々に幕をあげていたがこの時の僕には知る由もなかった。

……To be continued
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