紬ちゃんの青春日記

タカユキ

文字の大きさ
6 / 16

恋の葛藤

しおりを挟む
「そんな…どうしてそんな条件。明君と別れてって、私が言ったらどうするの?」
泉ちゃんを問いただした。

一体泉ちゃんは、何を考えてるの?  
絶対明君にお断りの返事すると思ったのに、OKの返事をするなんて。
頭に何度も何故と言う言葉が浮かんだ。


「私と付き合うつもりもない癖に、別れてって、無責任だねって言います。実際私孤独なんです。明君と別れて、明君が紬ちゃんと付き合う事になったら、何するかわからない。」

なるほど、ヤキモチか。私と明君が付き合わない様に、それで無理して、付き合ってるのか、ははーん。
そう私は軽く考えた。

「この事私が、明君に告げ口するかもしれないのに? それで何するかわからないって脅し?」

そんな脅しには屈しないから。それにもちろん、告げ口はしない。惨めたらしい事をするほど、私は嫌な子じゃない。

でもそう言わないと、脅しに屈してしまう。そう考えた。

「紬ちゃんが告げ口なんてする訳ない。そんな人を好きになんてならないです。絶対にしません。命掛けていいです。」

私の事…理解してるんだ。それならなんで、私の好きな人と付き合うの?
私にもっとアプローチすれば良い…けど、それに冷たく断ったのは、私だ。

それでも、私達の仲で明君は、関係ない。彼を巻き込まないで。


「…そんなに私のこと思ってる癖に、私の好きな人と付き合うなんて! おかしいよ、明君も可哀想だよ。そんな利用する真似。」


ヤバい…この状況。正直穴があったら入りたい。逃げだしたい。
けど…聞かなきゃ…これは聞いておかなきゃ、いけない事。

明君を奪われた怒りで言ってると思うと、彼女に八つ当たりしてるのでは? 
そう思うと惨めで恥ずかしい。



「利用じゃないです。助け合いです。私の寂しさを明君が埋める見返りに、私が笑顔で答える。紬ちゃんがしてくれないから。」

恋は人を強くするって言葉があった。1ヶ月前の泉ちゃんとは、別人だ。ドジなところがあって天然で、賢くはなかった。

けど今の泉ちゃんは賢くて、私の言い分に対して、言い返して来た。

実際彼女の言い分は、間違ってない。私と付き合う為に、明君を利用する訳じゃないなら…ね。

「分かった。でも好きな人を…明君を取ったんだから、私はもう泉ちゃんと仲良くは出来ない。それで良いよね?」

情けない。自分がまるでいじめっ子の様に駄々を捏ねてる。
そう思っても口から出るのは、彼女を責める様なことばかりだ。

「取ってないですよ。向こうから好きって言われたんで。それに紬ちゃんそれって、無視するとか?」

泉ちゃんの意見は尤もだ。彼が先に告白した。
泉ちゃんからじゃない。
これは、彼女を責めあぐねる最大の、理由だ。


「私それでも紬ちゃんに話しかけるよ? 紬ちゃんが私を無視する姿をみんなに見せたら、紬ちゃんが、酷い人って見られると思う。」
泉ちゃんが更に言葉を重ねる。

私を見る目が恋してる乙女だ。残酷だ。私も泉ちゃんを好きになれれば、楽なんだけどな。

「それでも構わない。無理。それとさ、私が付き合うから、明君と別れてって言ったらどうするの?」
少し怒りの感情を込めて言った。

「落ち着いて、紬ちゃん。そんな事、紬ちゃんは、絶対に言わない。だから明君の返事に答えたの。紬ちゃんなら、明君にも話しつけるって言うもん。」


「正直そうして欲しい。明君から私を奪って欲しい。でも…そんな事あるはずないよね。」
泉ちゃんが悲しそうに言う。

悲しいのは、こっちだよ。
どうしよう…これから。

映画館の静かな雰囲気で私はこれからの事、そしてどう答えるかを深く悩んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん

菊宮える
恋愛
高校生ユウトが始めたバイト、そこは女子ばかりの一見ハーレム?な店だったが、その中身は男子の思い描くモノとはぜ~んぜん違っていた?? その違いは読んで頂ければ、だんだん判ってきちゃうかもですよ~(*^-^*)

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

私の推し(兄)が私のパンツを盗んでました!?

ミクリ21
恋愛
お兄ちゃん! それ私のパンツだから!?

処理中です...