エルフに転生した俺は、クズ野郎をぶっ飛ばす!

タカユキ

文字の大きさ
6 / 36

メシア十三教徒

しおりを挟む
「おお~凄いです。回復魔法まで使えるなんて、マギは天才ですね! 私何も魔法使えないから、羨ましい限りです。」

レニスが拍手して、驚いた表情をして、彼女の赤いルビーの様な輝く目が、より一層光彩を放っていた。

真っ黒な艶を持ったレニスの髪が風でなびく。
尖った耳がはっきり見えた。

エルフなのに、魔法は使えないのは、俺の両親と同じ何か宿してるんじゃないかと疑いたくなる。

だけど、8歳でそれはないだろう。それに魔法が使えなくても彼女には、凄いスキルがある。

絶対耐性と言う、毒麻痺やら呪いなどなど、全て無効にしてしまう、チートスキルを持っている。

「村一番の戦士のレニスのが天才でしょ? どー考えても。なぁティミ。」

魔法使えないと言うより、必要性ないんじゃないかと思う。これで魔法使えたら、人類最強になりそう…まだ8歳だし。


「急に僕に話振る? 気を遣ってくれてるのか?」

ティミが元気無さそうに言う。

「そんなやつに、優しくする必要ないよ。それよか、私も愛称で呼んでよ。ティミドゥスだけずるい。」

スペルビアが棘が有る言い方をした。
…ティミが逃げ出した事にかなりご立腹の様だ。


彼女の言ってることは…だが一理ある。
例えば車で轢き逃げする様なもんで、救護義務を怠る様なもんだからな。

仲間を責任放棄して残し、1人逃げ出した…彼女に詰め寄られるのキツイだろうけど、どんまい。

さて愛称…スビアか、ルビアどっちにしよう?
スビアのが、彼女らしいよな。ルビアだと清純ぽい。これはイメージと違う。

「スビアで良いかな? 俺そろそろ帰るよ、ティミか、レニスに送ってもらって。」

俺はみんなに伝えた。
母に聞きたいことが沢山あるので、早く家に帰りたかった。

「おいおい、俺の存在ない様に聞こえるぞ? マギ良くやった。マギがスペルビアお嬢さん助けたってことで良いんだな?」

レニスの師匠が言った。めっちゃ強そうな見た目をしている。傭兵の様な歴戦の勇士の様な筋肉もりもりで、無数の傷が経験値の高さを物語っていた。

これでレニスのが強いんだよな、信じられんほどの化け物だよな…レニスは。

レニスは、ドワーフなんじゃないか? 存在間違ってません? ちなみにレニスの師匠はドワーフだ。  

去年の武闘大会でレニスは準優勝を果たした。その際師匠と知り合ったらしい。

7歳でも参加できる大会…さすがに今年から参加資格年齢16歳以上に変更したそうだが。

それはレニスが準優勝したのが大きいよな。
そもそも7歳で参加しようとも思わないが。

「まぁそうです。悪いんですけど、俺もう帰るのであとはよろしく!」
 

「せっかちだな。エルフの癖に…そういや子供だからか。大人は、ほんと気長だぞ。」

ため息を吐いて、レニスの師匠が言った。

確かにスビアも、ティミもせっかちだ。俺は、前世人間だから、分かるが。

俺はお別れして、早足に自宅に戻った。

名残惜しそうな表情のみんなを残して。なんだか俺とまだ話したそうな雰囲気が伝わってきてた。

木の家で出来た俺の家。自然の匂いがして、リラックス出来るんだよな。

お母さん帰ったよ。茶色のドアを叩き母が開けるのを待った。

ドアが開き、母の姿が見えた。ピンクと白のエプロン姿で、またそれが似合っていた。
 
「お帰りなさい、ちょうど良かった。ちょっと話したいことがあるの。」

何やら深刻そうな表情で母が招き入れる。
どうしたのかな? 俺は早速椅子に座って母からの話したいことを待った。

母がカップに手をかざして、魔法でレモンティーを入れる。

レモンティーを出す魔法! どこから湧いてくるのか、いつも疑問に思っていた。

母がコップを浮かせて、俺の元に運ぶ。
まるでマジック見てる様だ。流石に見慣れたが。

俺はコップを持って啜りながら、体が温かくなるのを感じた。

「実は、魔王がもうすぐ復活しそうなの。私も力を取り戻したから、また魔王を封印しに行かないと。」

母が深刻な曇らせた表情で、コップの中のレモンティーを見つめながら言う。

「魔王は倒せないの? 不死身? また身体に宿すって言うんじゃ?」

反対だ。また犠牲になるのなんて。

「倒せない…不老不死だった。だから封印するしか勝ち目はないわ。最強の勇者パーティで殺せないんだもの。」

「何か他に方法ないの? 母さんが犠牲になっても、また父さんみたいにやられたら、結局意味がない。」

あれはトラウマになる。目の前で真っ二つになった現場を見たのだから。

「そうね…他にないか2人で考えましょう。それと今脅威なのは、魔王の配下にも注意しないと。」

メシア十三教徒と言われる、リーダーの絶望デスペラ•ティオ、副リーダーの虚無ニヒリ・ティオ。

崩壊ルイナ•ティオ、腐敗コルラプ•ティオ、蹂躙コンクルカ•ティオ石化ラピディフィカ•ティオ跋扈ドミナ•ティオ阻害アリエナ•ティオ憤慨インディグナ•ティオ、虚栄ヴァニタ・ティオ、欺瞞トラヒ・・ティオ呪いマレディク・ティオ。

母が魔族の幹部の名前を教えてくれた。悪い奴らの癖に、メシアなんてつけて。

「メシア十三教徒、昔の人が名前つけたの。
もとは、メシアニ・トレデキ・ディシプリだったけど、偉い人が変えたそうよ。」

もしかして、その人って転生者か? 昔の人なら生きてはいないか。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚

熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。 しかし職業は最強!? 自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!? ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

R・P・G ~女神に不死の身体にされたけど、使命が最低最悪なので全力で拒否して俺が天下統一します~

イット
ファンタジー
オカルト雑誌の編集者として働いていた瀬川凛人(40)は、怪現象の現地調査のために訪れた山の中で異世界の大地の女神と接触する。 半ば強制的に異世界へと転生させられた凛人。しかしその世界は、欲と争いにまみれた戦乱の世だった。 凛人はその惑星の化身となり、星の防人として、人間から不死の絶対的な存在へとクラスチェンジを果たす。 だが、不死となった代償として女神から与えられた使命はとんでもないものであった…… 同じく地球から勇者として転生した異国の者たちも巻き込み、女神の使命を「絶対拒否」し続ける凛人の人生は、果たして!? 一見頼りない、ただのおっさんだった男が織りなす最強一味の異世界治世ドラマ、ここに開幕!

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

処理中です...