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第0話 ノストラダムスの大予言
しおりを挟む――1999年7月9日 金曜日—―
誰もが無視したノストラダムスの大予言は的中した。
地球は......その日を境に変わってしまった。
怪異の発生地帯は『バミューダトライアングル』。
そこに後に『異相門』と呼ばれる巨大な暗闇が、三角形海域の中央に出現した。
それまで架空の存在とされていた『怪異』が溢れ出す。
まるでこれまで、人類が振りまいた『悪意』を返しにきたかのように......
――1999年7月16日 金曜日—―
『怪異』の発生から一週間が経過。
国際連合は新たな専門機関『怪異対策理事会(WCS)』を設置。
その4日後......
異例の速度で『バミューダトライアングル』への第一次軍事進攻作戦が開始される。
当時最新鋭の「アーレイ・バーグ級駆逐艦」や「F-15」などの航空戦力が投入された。
技術の漏洩を危険視してか、米軍は試作段階の「F-22」などは投入しなかった。
しかし、一定の有用性は確認できたものの......
怪異の数と生命ゆえの小回りの良さに、人類は終始劣勢に立たされる。
ついには第一次軍事侵攻の作戦目的は、
【怪異の殲滅】から【三角海域外に怪異を出すな】という旨の内容に変更される。
――1999年7月25日 日曜日 緊急事態発生
【応答せよ。ポイントDで異変を確認。戦闘許可を求む。】
【こちら特務室司令部、戦闘行為を許可する。以後、現場指揮官に軍事作戦権を委譲する。】
【了解。これより軍事戦闘行為を開始する。】
『異相門』から出現する怪異の数が急激に増加。
第一次防衛線はわずか18分で崩壊。記録史上初の『大怪異』を観測。
そして人類はついに......
『三度目の過ち』を犯さざるを得なくなる。
......国際連合が核兵器での攻撃を決定......
1945年以降、絶えることなく水面下で研究され続けてきた悪意の象徴。
それは......世界の緊急事態に、再び地球上で息を吹き返した。
ソビエト連邦の負の遺産『100メガトン級の水素爆弾』
その威力は、広島・長崎に投下された原子爆弾のおよそ「3000倍」
溢れ出る「怪異の害意」が......
底のない「人間の悪意」によって凌駕された瞬間だった。
その後、ロシアと逆の方向性で、核兵器の開発を続けていたアメリカは......
小型化し量産に成功した核爆弾の、大量投入を敢行。
――そして5か月後の1999年11月――
怪異の脅威は完全には消滅しなかったものの、人類は怪異に対して完全な優位性を確立した。
――2000年1月1日 土曜日――
ついに世界初の『異能』を保有した人類が出現。
翌年の2001年には、世界で1000名以上の『異能』保有者が確認される。
そしてその内、119名は近代兵器を上回る力を持ち、大きな社会問題となった。
しかし、国際連合はこの異能に目を付けた。
原子爆弾が地球環境に悪影響を与えることを懸念し、『異能』を持つ者たちとの連携を図った。
――翌年2002年8月18日 日曜日――
国際連合の怪異対策理事会は新たに、異能特務局『ファクルターズ(FCT)』を創設。
その頃には、世界の『異能』保有者は1万人を超えていた。
近代兵器に加え『異能』の協力が得られたことにより、人間は更なる安定を手に入れる。
もはや人類の繁栄は、何物にも脅かされぬ確固たるものとなる。
誰もがそう信じた.....
――しかし......2024年3月......
一人の宗教歴史学者が、キリスト誕生と西暦はズレていると指摘した。
ノストラダムスの予言の時は『2025年』だという説を提唱......
しかし、再び誰もが無視をした.....
当然だ。何せ1999年の予言は既に的中しているのだから。
――そして2025年7月17日木曜日 午後5時39分――
ついにその時はやってきた。
26年間の人類の決意の結晶である【バミューダ中央防衛線】は......
突如として出現した『大怪異王』によって僅か9秒で瞬懐。
その後『大怪異王』は姿を消したが、既に事態は最悪であった。
『怪異』はその後、3日でバミューダ諸島とプエルトリコに到達。
そしてついに3か月後......
『異能』保有者や軍隊の、果敢な抵抗も虚しく......
人類が誇る世界最大の軍事大国「アメリカ合衆国」が崩壊した。
――2026年9月――
僅か1年で人類の人口は40億人に減少。
生存圏の8割以上を奪われ、武器を作る資源さえ失いつつあった人類は......
ついに『異能』という未知の力に頼らざるを得なくなった。
――2030年――
強力な『異能』が次々に生まれるも、その力をもってしても状況は悪化するばかり。
人類の人口は20億人を下回り、多くの人々が絶望の中で日々を過ごしていた。
『異能』保有者は怪異との戦いに身を投じ、命を落とす者も多く存在した。
しかし犠牲も虚しく、人類は急速に窮地に立たされていく。
残された人類は多くの土地を捨て、以前の都市を強固な『要塞都市』に改造。
『異能』保有者の必死の抵抗もあり、人口の減少は緩やかとなる。
――2032年4月1日 木曜日――
当時世界で最も強力な軍事力と、最多の異能保有者数を誇っていたロシア連邦共和国......
その最後にして、最堅の砦である『モスクワ要塞都市』が陥落......
さらに人類を絶望させたのは......
『モスクワ要塞都市』が君主と名乗る、一匹の怪異によって滅ぼされた事実だった。
この知らせは世界中を駆け巡り、人類にさらなる絶望をもたらした。
君主階級の怪異はその後、呼応するように次々と降臨。
圧倒的な力で世界中の『要塞都市』は次々と壊滅され......
数億人が成す術なく命を落とした......
――2034年――
以前70億を超えた人類人口は遂に.......11億人にまで減少。
かつて357あった『要塞都市』はわずか11にまで減っていた。
人類は『怪異』に対する恐怖に、毎日怯え続けるだけの「弱小種族」となり果てる。
かつてその悪意によって、『怪異』さえも凌駕した『人間種』の姿はもう無い。
ノストラダムスの予言の通り、2025年の大怪異王、通称「怪異の神」は.....
予言通り、人類を恐怖で染め上げる【恐怖の大王】だったのだ。
......そして誰もが『人間という種』の絶滅を確信した......
――2035年11月11日 日曜日――
しかし2035年、この暗闇の中に一筋の光が差し込む。
......『希守 月乃』の誕生である......
彼女の誕生は、運命が大きく好転する転機となった。
月乃の誕生から人類の反撃が静かに、そして確実に始まった。
――2038年11月19日 金曜日 『希守 月乃:三歳』
希守 月乃ことコードネーム【ムーンちゃん】は
一日で三体の子爵級大怪異を撃破。『要塞都市ベルリン』を奪還した。
この驚異的な功績は人類に希望をもたらし、彼女の存在を強く印象付けた。
【ムーンちゃん】の力は、その幼さに似合わぬ圧倒的なものであった。
幼いながらも、多くの人々が彼女に「淡い期待」を寄せるようになった。
――2039年12月【ムーンちゃん:四歳】
【ムーんちゃん】は四歳にして、単騎で『伯爵級の大怪異』を撃破。
『モスクワ要塞都市』を奪還に成功。
この奪還は、かつての栄光を取り戻す象徴的な出来事となり、世界中に人類の反撃の気概を与えた。
【ムーンちゃん】の力はますます強大となり、この出来事で彼女の名は世界中に知れ渡った。
――2042年4月【ムーンちゃん:六歳】
月乃こと【ムーンちゃん】は、当時最強と言われた退怪術士に一方的に勝利。
弱冠六歳にして『人類最強』の称号を手に入れる。
この勝利は彼女が単なる子供ではなく、真に人類を救う存在であることを証明した。
彼女はコードネームを【ムーンちゃん】から【ムーノ】に変更。
その名はついに世界中に響き渡り、不動の絶対強者として認知される。
――2044年12月【ムーノ:八歳】
【ムーノ】が奪還した『要塞都市』はついに50を超え、人類の生存圏が大幅に回復。
これにより、世界人口は13億人に回復、人類は再び立ち上がる力を得た。
ムーノの功績は、ついに人類全体に影響を及ぼす。
そして『救世主』として崇めるようになり、世界中が彼女に熱狂した。
――2048年11月【ムーノ:十二歳】
100を超える『要塞都市』の奪還を達成。
齢十二歳にして、君主階級を単騎で10体、皇帝級の大怪異を2体撃滅。
ついに怪異討伐数は核兵器をも超え、不動の大記録を打ち立てる。
この十年の圧倒的な快勝劇により、人類はその勢いを徐々に取り戻し、
次第に【ムーノ】居らずとも『怪異』に白星を挙げ始める。
すでに『異能』保有者の数は3億人を突破。
人類は再び、惑星の元支配者としての威勢を取り戻す。
しかし......
それは人類全体が力を合わせ掴み取ったものではない。
たった一人の少女によって取り戻された『人類の栄華』なのである。
怪異は彼女を恐れ......
人類は彼女を崇めた......
そしていつしか、こう呼ばれる。
種の頂点、人類最強......【朔月のムーノ】と......
☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★☆☆☆☆☆☆☆☆☆★★★
どうもこんにちわ。G.なぎさです。
この度は私の新作「満輪因果の反逆譚」を読んでいただきありがとうございます!
本作は人類最強の【ムーノ】が主人公です!
もし面白い、続きが気になる!と思った方は【応援】や【レビュー】をしてくれると嬉しいです!!
何かあればお気軽にコメントを
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