輝冠摂理の神生譚~どうやら天才らしいので、嫁と神々の王を目指します~

G.なぎさ

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4話ー③ これ......怪しすぎない??

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 結局色々と武器屋を回ったが、特にめぼしい剣は見つからなかった。
 僕は武器漁りが趣味なので、旅行先でもつい武器屋に立ち寄ってしまう。


「ほぼ市民層用の護身武器じゃないか……僕、そんな弱そうに見えるのかな。」

「ゴツイわけでもないし……弱そうと言えば弱そうね。あなたも私も、見た目が強そうなタイプではないもの……」


 神界では外見から肉体の性能を推し量ることはほとんど不可能だ。

 しかし、現実とイメージは大抵の場合異なるものだ。
 神族の階級に属さない一般の人々は、筋骨隆々とした者が強そうに見えるらしいが……


「ですよね……知ってたよ。」

「次は私の買い物に付き合ってもらうわよ?アクセサリーとか記念品、お土産も欲しい、食事もしたいわね。」

「金は余裕だからバンバン使おう!僕も色々経験してみたいし、思い出も作りたいから。」


 観光地というだけあって、様々な露店や商店が軒を連ねている。
 魔力を通すと淡く光る記念メダルや、美しい装飾品など、あらゆるものが売られている。

 そして動き回るルシアを見失わないよう、僕は必死に彼女の後を追いかけた。


「これは綺麗ね……」


 突然、ルシアは立ち止まり、僕の方を見てそう言った。
 これは意見を求めている合図だ。


「薄紫の宝石のペンダントかぁ。髪色と同じ色だし合うんじゃないかな?」

「ならこれが欲しいわ。」


 すると店主らしき茶髪の若い男が話しかけてきた。いかにも凡という印象だが、何故か雰囲気だけは持っている気がする。


「お客様、良いものに目をつけましたね。こちらは長年土地の魔力を溜め込んで色が変化したマカライト結晶にございます。」

「マカライト……珍しいわね、ペンダントに加工されるなんて……」


 マカライト結晶は、マカライト鉱石が長年にわたりエネルギーを蓄えて成長した宝石だ。

 その希少性と魔力などのエネルギーを蓄える特性から、通常は装飾品には加工されず、主に魔道具などに使用される。故にこの出処はどう考えても怪しい。


「これをどこで仕入れたのかな?変色するほど魔力を溜め込んだマカライトを、アクセサリーに加工する人なんているかな?」

「私もそう思い仕入先に聞いたのですが……見知らぬ老人が売りに来たそうなのです。」

「怪しい……わね。」


 めちゃくちゃ怪しいな。なんだよそのありきたりな展開は……
 お約束のペンダントに位置情報端末が埋め込まれたいたとか困るしな。


「危険なものでない事は上位の鑑定魔術で鑑定済みです。」

「なら安全なのかしら?」


 疑うのはいつも僕の役目だ。明確に分担しているわけではないが、自然とそうなる。まるで阿吽の呼吸のようだ。


「いや待て。売れ残ってる訳があるだろ?」

「もちろん安全でございます。しかし、こちらの品はただでさえ貴重なものにも関わらず、大量の付与魔法がかけられており、高額すぎて中々売れなかったのです。」


 アクセサリーに付与魔法をかけること自体が稀なことだ。

 しかもそれが大量だと?
 こんな小さな物体に大量の付与魔法を施されたものを、理由もなく手放すだろうか……


「安全なら買うわ。いくらかしら?」

「……34万ルミナです。」

「は????」

 ※1ルミナ=100円 34万ルミナ=3400万円


 34万ルミナは、安めの一軒家が建つほどの価値がある。
 これほど高価なアイテムには、一体どれだけの付与魔法が込められているのか……

 普通の庶民には手の届かない逸品だ。しかし!僕は庶民ではない!!


「一括で払うよ。エーテルリンク決済で。」

「帰ってたら少し仕事を増やそうかしらね?」


 僕は手の平をかざし決済を完了させた。

 店を立ち去る僕らを、唖然と見つめる店主の姿を一生忘れることはないだろうと思った。

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