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11話ー① 神界最強の剣神
しおりを挟むあの任務から数日が経ち、僕とルシアはある場所に足を運んでいた。
僕たち二人は剣術を習得しているが、それは独学ではなく、定期的に剣術の師範の元へ通い、修練を積んでいる。
今日はこれから危険な任務に挑むため、その師範に更なる教えを乞いに来たのだ。剣術の技をさらに磨くためだ。
「よく来たな!!!待っていたぞ!!!」
道場に足を踏み入れると、少し長めのオレンジの髪をさげた青年が現れた。いつも通り、袴の上に橙色の羽織を纏っている。
この人こそ僕らの剣術師範だ。見た目は若々しいが、実際はとてつもない年齢を重ねている。
そして、その実力は十神柱と同等以上とも噂され、
『天界神界最強の剣神』として名高い。
剣での戦闘という一点においては、間違いなく天上神界随一の実力を有しているだろう。
「お久しぶりです。栄治郎先生。」
僕ら二人が軽い挨拶をすると......
「本当に久しぶりだ!今日も剣技を見てあげよう!よろしく!!」
この人はものすごくうるさい。
声が大きい。この大きな声だけで何人か殺せそうなほどにだ......
「二人とも。早速移動だ!!走って着いてこい!」
僕らはありふれた道場を抜け、長い地下通路を進んだ。
そして広大な戦闘訓練場にたどり着いた。
道場も広いが、戦闘力が高すぎる弟子は道場での模擬選が難しい。
この地下訓練場でそんな特別な実力を持つ者達が研鑽する場所だ。
地下訓練場は魔法で空間を圧縮して作られており、扉の中には縦横10kmにも及ぶ広大な空間が広がっている。
壁も壊れないように魔法で補強されており、最上位神の全力攻撃にも耐えられるよう設計されているらしい。
その広大さと、圧倒的な魔力の存在感に圧倒されながら、僕らは訓練場の中心へと進んだ。
「よし!では模擬訓練用の剣を選ぶといい!!私は君たちの剣種に合わせるぞ!!」
模擬用の剣は刃が潰されており、訓練用に安全に設計されている。
僕はその中から一般的なロングソードを選び、ルシアは少し短めの細剣を手に取った。
模擬用の剣に魔力を通すと、それぞれの剣が持ち主に合わせて重心や持ち手の太さが自動的に調整された。
まるで僕がいつも使っている剣と寸分違わぬ感覚だ......金掛かってそう......。
この神界では、模擬用の剣でさえ、そんな高度な技術が惜しみなく施されている。
「さぁ!!どちらからでもかかってこい!!!」
「僕から行かせていただきます!」
僕は正面に剣を構え、重心を微かに前に傾けた。静寂の中、緊張感が張り詰め、空気が凍りついたように感じる。
すでに読み合いが始まっている。
僕は普段、自分から仕掛けるタイプではないため、動き出すのが難しい。
しかし既に戦いは始まっており、互いの意図を探る緻密な駆け引きが繰り広げられていた。
「埒が明かんな。こちらから仕掛けるぞ!!」
「……」
静寂を切る先制攻撃から、剣術において『最高』と名高い剣神との戦いが始まった。
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