1 / 11
いつかはキミと再会出来るよ 僕編1
しおりを挟む
僕はいったい、何のために生まれてきたんだろう。
ぼろぼろになった身体を、痛めつけられた身体を、横たえて動けなくなった僕の身体を、何故か悲しい気持ちではなく、覚めた気持ちで見つめている。
随分前だろうか‥もう凄く前の様な気はするけど、そうでも無い気もする。
僕が産まれた時、まだ目を開けられない時に優しくお母さんにペロペロと舐められる時、お兄ちゃんやお姉ちゃんと抱っこしあってた時が、朧げながら『あったかい』気持ちになった、幸せな気持ちになったことを今はうっすらなんとなく思いだす。
僕は『ナニモノか』ということなんて、よくわからない。
ただ、生きていた頃のお母さんは『ゴハン』が無くて、僕達と一緒に『ハシ』の下でうずくまって、お腹を減らしてずっと鳴いていた。
ただ一緒にいたお母さんやお兄ちゃんやお姉ちゃんと、蹲るとあったかい気持ちになった‥
でも暫くすると、お兄ちゃん、お姉ちゃんは一匹、また一匹と、お腹が空いて動かなくなって、気がついたら冷たくなって、『サムク』なったんだ。
僕たちが産まれて、暫くすると、お母さんは何時も『ゴハン』を探して、色んなとこを彷徨ったみたいだけど、いつもボロボロになって帰ってきて、いつも悲しい顔で僕達を見ていた。
何時の頃か、ヨタヨタと僕はお母さんを追いかけたけど、その時お母さんは『ニンゲン』という奴らに石を投げられ、蹴られたりしてた。
それを見ても僕は何も出来なくて、ただただ悲しく鳴くしか出来なかった‥
その内お母さんがくれるゴハンはなくなり、その内みんなは動かなくなり、
僕は動かなくなった兄弟をひたすら舐めるしか出来なくて、その内お母さんも虚ろな目で僕を見ながら動かなくなった。
それを見て悲しい気持ちになったけどお腹が減って、ともかくお腹が減って、『ゴハン』を探す、ともかく此処に居たくない気持ちで『ハシ』からついこの前僕は出たんだ。
転げ出るように‥
ヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタ‥
お腹が減って、ただ頭がボーっとしながら、眼も霞みながらひたすら前を見て、『ハシ』から僕は出たんだ。
出てみてわかったこと、とても『ソト』は広いんだけど、ひたすら寒くて、それに痛い。
僕を見つめる大きな『ニンゲン』は、よくわからないことを吠えて石を投げてくるか、追いかけてきて僕を引きずり廻すんだ。それに小さい『ニンゲン』は取り囲んで僕を蹴ったり叩いたり、僕が泣き叫んでも笑って誰も聞いてくれなくて、ただただ悲しい気持ちになる‥
鳴いても『ニンゲン』は笑ってる‥
それがとても悲しいんだけど、ふとある時、『ゴハン』をくれる『ニンゲン』にも出会った。
ただ『ゴハン』をくれる『ニンゲン』は、何時も眼はとても冷たいくて、僕が『ありがとう』って言うと、皆んないつも逃げていくんだ‥
何か僕は悪いことをしたんだろうか、何か僕は駄目なの?
ずっと悲しいまま彷徨ってたら、大っきい鉄の塊の乗り物に乗った『ニンゲン』が僕を追いかけてきたんだ。
何か怖いことがあるって自分の中の何かが警告して、ひたすら僕は逃げた。
でも、最後は結局『ニンゲン』が出してきたゴハンを目の前に出されて、お腹が減ってる僕は、それに釣られて捕まってしまったんだ。
その後は、冷たい床に座らされて、鉄の棒が嵌め込まれてる鉄の塊に乗せられて、その後大っきい建物に連れられて、牢屋の中に僕は放り込まれた。
最初は訳も分からず、怖くて怖くて怖くて‥
ただただひたすら泣き続けたんだ‥
程なくして、僕に声を掛けてくれる声が聞こえたんだ。
そこで、その場所で、お母さんやお兄ちゃん、お姉ちゃんと同じ姿の声の主を見つけたんだ。
その時、声の主は僕たちが、暫くするとここで『コロサレル』という悲しいことを、声の主から教えられ、これから酷いことをされることが分かったんだ。
でも僕は何も出来なくて、ただただ悲しい気持ちでずっと朝晩鳴いてたんだ。
僕に声を掛けてくれた声の主は、暫くすると、酷い鳴き声と一緒に何処かに連れてかれて、何かキツイ匂いと一緒に、凄く悲しい叫びと一緒に、何かが消える、不思議な叫び声が聞こえたんだ‥
ただただ怖くて、震えて、鳴くことしか出来なくて、蹲るしか出来なくて、僕はうっすら見えるお外をなんとなく、見詰めていたんだ。
僕も消えることを確信しながら‥
暫くすると、声の主と同じ様に僕を連れ出そうと『ニンゲン』は檻の中に入り、僕を追いかけてきた。
僕はひたすら逃げまわり、無我夢中で逃げ廻ったんだ‥
その内、僕は疲れ果てたんだけど、『ニンゲン』が僕に手をつけようとした時、頭が真っ白になって、僕は本気で『ニンゲン』に噛み付いたんだ‥
『ニンゲン』は血だらけになりながら悲鳴をあげ、僕はトビラが開いていることをなんと無く見つけ、ともかく目の前のトビラに向けて僕は突進した。
トビラを抜け、広い『ロウカ』に沿って、
ひたすらひたすらひたすらひたすらひたすら‥
僕は外を目指して逃げたんだ。
その内、周りの色が変わり、『ニンゲン』達は見えなくなった。
気がつくと、周りにはいっぱい木があって、いっぱい草や泥が溢れてる場所に僕は居た。
少し僕は冷静になると、
ともかく『ニンゲン』が怖い‥
とにもかくにも『ニンゲン』が嫌だった‥
ひたすら『ニンゲン』が怖かった‥
周りは静か‥でもその気持ちがひたすら僕を追いかけてきて、僕はずっと走って走って走って走って走って走って走って走って‥
脚が動かなくなるまで走ったんだ‥
気がつくと、真っ暗の中‥『ミチ』の上で倒れてしまった‥
倒れて僕のボロボロの身体を、僕は見詰め、何かもう全て終わる気持ちが、僕をザワザワと襲い、共に満たし、何か覚めた気持ちを僕に導き、これから消える感覚、満足感が僕を満たした。
そんな時、〘キミ〙は僕を見つけてくれたんだ‥
ぼろぼろになった身体を、痛めつけられた身体を、横たえて動けなくなった僕の身体を、何故か悲しい気持ちではなく、覚めた気持ちで見つめている。
随分前だろうか‥もう凄く前の様な気はするけど、そうでも無い気もする。
僕が産まれた時、まだ目を開けられない時に優しくお母さんにペロペロと舐められる時、お兄ちゃんやお姉ちゃんと抱っこしあってた時が、朧げながら『あったかい』気持ちになった、幸せな気持ちになったことを今はうっすらなんとなく思いだす。
僕は『ナニモノか』ということなんて、よくわからない。
ただ、生きていた頃のお母さんは『ゴハン』が無くて、僕達と一緒に『ハシ』の下でうずくまって、お腹を減らしてずっと鳴いていた。
ただ一緒にいたお母さんやお兄ちゃんやお姉ちゃんと、蹲るとあったかい気持ちになった‥
でも暫くすると、お兄ちゃん、お姉ちゃんは一匹、また一匹と、お腹が空いて動かなくなって、気がついたら冷たくなって、『サムク』なったんだ。
僕たちが産まれて、暫くすると、お母さんは何時も『ゴハン』を探して、色んなとこを彷徨ったみたいだけど、いつもボロボロになって帰ってきて、いつも悲しい顔で僕達を見ていた。
何時の頃か、ヨタヨタと僕はお母さんを追いかけたけど、その時お母さんは『ニンゲン』という奴らに石を投げられ、蹴られたりしてた。
それを見ても僕は何も出来なくて、ただただ悲しく鳴くしか出来なかった‥
その内お母さんがくれるゴハンはなくなり、その内みんなは動かなくなり、
僕は動かなくなった兄弟をひたすら舐めるしか出来なくて、その内お母さんも虚ろな目で僕を見ながら動かなくなった。
それを見て悲しい気持ちになったけどお腹が減って、ともかくお腹が減って、『ゴハン』を探す、ともかく此処に居たくない気持ちで『ハシ』からついこの前僕は出たんだ。
転げ出るように‥
ヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタヨタ‥
お腹が減って、ただ頭がボーっとしながら、眼も霞みながらひたすら前を見て、『ハシ』から僕は出たんだ。
出てみてわかったこと、とても『ソト』は広いんだけど、ひたすら寒くて、それに痛い。
僕を見つめる大きな『ニンゲン』は、よくわからないことを吠えて石を投げてくるか、追いかけてきて僕を引きずり廻すんだ。それに小さい『ニンゲン』は取り囲んで僕を蹴ったり叩いたり、僕が泣き叫んでも笑って誰も聞いてくれなくて、ただただ悲しい気持ちになる‥
鳴いても『ニンゲン』は笑ってる‥
それがとても悲しいんだけど、ふとある時、『ゴハン』をくれる『ニンゲン』にも出会った。
ただ『ゴハン』をくれる『ニンゲン』は、何時も眼はとても冷たいくて、僕が『ありがとう』って言うと、皆んないつも逃げていくんだ‥
何か僕は悪いことをしたんだろうか、何か僕は駄目なの?
ずっと悲しいまま彷徨ってたら、大っきい鉄の塊の乗り物に乗った『ニンゲン』が僕を追いかけてきたんだ。
何か怖いことがあるって自分の中の何かが警告して、ひたすら僕は逃げた。
でも、最後は結局『ニンゲン』が出してきたゴハンを目の前に出されて、お腹が減ってる僕は、それに釣られて捕まってしまったんだ。
その後は、冷たい床に座らされて、鉄の棒が嵌め込まれてる鉄の塊に乗せられて、その後大っきい建物に連れられて、牢屋の中に僕は放り込まれた。
最初は訳も分からず、怖くて怖くて怖くて‥
ただただひたすら泣き続けたんだ‥
程なくして、僕に声を掛けてくれる声が聞こえたんだ。
そこで、その場所で、お母さんやお兄ちゃん、お姉ちゃんと同じ姿の声の主を見つけたんだ。
その時、声の主は僕たちが、暫くするとここで『コロサレル』という悲しいことを、声の主から教えられ、これから酷いことをされることが分かったんだ。
でも僕は何も出来なくて、ただただ悲しい気持ちでずっと朝晩鳴いてたんだ。
僕に声を掛けてくれた声の主は、暫くすると、酷い鳴き声と一緒に何処かに連れてかれて、何かキツイ匂いと一緒に、凄く悲しい叫びと一緒に、何かが消える、不思議な叫び声が聞こえたんだ‥
ただただ怖くて、震えて、鳴くことしか出来なくて、蹲るしか出来なくて、僕はうっすら見えるお外をなんとなく、見詰めていたんだ。
僕も消えることを確信しながら‥
暫くすると、声の主と同じ様に僕を連れ出そうと『ニンゲン』は檻の中に入り、僕を追いかけてきた。
僕はひたすら逃げまわり、無我夢中で逃げ廻ったんだ‥
その内、僕は疲れ果てたんだけど、『ニンゲン』が僕に手をつけようとした時、頭が真っ白になって、僕は本気で『ニンゲン』に噛み付いたんだ‥
『ニンゲン』は血だらけになりながら悲鳴をあげ、僕はトビラが開いていることをなんと無く見つけ、ともかく目の前のトビラに向けて僕は突進した。
トビラを抜け、広い『ロウカ』に沿って、
ひたすらひたすらひたすらひたすらひたすら‥
僕は外を目指して逃げたんだ。
その内、周りの色が変わり、『ニンゲン』達は見えなくなった。
気がつくと、周りにはいっぱい木があって、いっぱい草や泥が溢れてる場所に僕は居た。
少し僕は冷静になると、
ともかく『ニンゲン』が怖い‥
とにもかくにも『ニンゲン』が嫌だった‥
ひたすら『ニンゲン』が怖かった‥
周りは静か‥でもその気持ちがひたすら僕を追いかけてきて、僕はずっと走って走って走って走って走って走って走って走って‥
脚が動かなくなるまで走ったんだ‥
気がつくと、真っ暗の中‥『ミチ』の上で倒れてしまった‥
倒れて僕のボロボロの身体を、僕は見詰め、何かもう全て終わる気持ちが、僕をザワザワと襲い、共に満たし、何か覚めた気持ちを僕に導き、これから消える感覚、満足感が僕を満たした。
そんな時、〘キミ〙は僕を見つけてくれたんだ‥
0
あなたにおすすめの小説
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした
茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。
貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。
母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。
バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。
しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる